キャビネット製作の授業
ミクロネシアの教育制度は、初等教育が1~8学年(義務教育)、中等教育が9~12学年となっています。
ポンペイ州マタラニウム地区にあるポナペ農業・職業訓練校は、熟練労働者としてミクロネシアの発展に貢献できる人材の育成を目的とした学校です。4年制で、生徒数は160人、1学年1クラス40人です。1学年に教師が10人という恵まれた環境です。
この学校は、初等教育を修了した生徒が入学できますが、入学試験のレベルは高く、狭き門となっています。なお、女子寮は、日本の草の根無償資金協力で建設されました。
午前中は通常授業、午後は1、2年生は実作業課程、3、4年生は2年間受講した実作業課程から選択科目を受講。海洋科学、農業、豚の飼育などミクロネシアの実情に合わせたカリキュラムが組まれています。最近では、大学進学を希望する生徒も少なくありません。
校内の一番高いところにある学校の本部
校則で特徴的なのは、チューイング(ビンロー樹の実をかむこと)が、校庭の決められた場所でのみ許可されていること、校内での会話は英語の使用が義務づけられていること。そのほか、「男子生徒でも上半身にも着衣を」というのは、いかにもミクロネシアらしい校則といえるでしょう。
学校では書籍、楽器、運動用具などのほか、特にコンピュータが不足しています。3、4年生の建築、農業、海洋科学の授業では、それぞれ2台ずつしか使えず、同校の最大の悩みとなっています。
授業は月曜日から金曜日まで。全員が寮生活で、朝6時30分の起床から夜10時の就寝まで、細かなスケジュールが決められています。
午後4時30分~6時30分までの自由時間は、スポーツをしたり、音楽を聴いて楽しんだり、リラックスした時間を過ごします。中でも、Islands Musicと呼ばれる各島のバンド演奏が、特に人気です。校内に1台あるテレビで、学校から貸し出しされるビデオ映画を楽しむことができます。
野菜作りの授業を行う農場
週末には寄宿生活から解放され、自宅に戻って家事手伝いなどをして過ごします。また、スポーツをしたり、ポンペイ唯一の映画館で米国映画などを楽しみます。6月~9月の夏休み、約2週間のクリスマス休暇など長期休暇には、アルバイトをする生徒もいます。
日本人に対しては「勤勉」「お金持ち」「親切」という印象ももっており、日本という国については「何でもある国」というイメージが強いようです。また、日本からの様々な援助についても、よく知られています。
財団法人世界の動き社発行月刊「世界の動き2001年2月号」より