化学の授業風景
エストニアの教育制度は、初等教育9年間、中等教育3年間のほか、中等専門学校、高等教育、高等専門学校などがあります。
公立学校は、授業をエストニア語で行うエストニア人学校と、ロシア語で行うロシア語系学校に二分化されています。政府は、すべてのロシア語系学校に、エストニア語を必須科目として導入することを計画していますが、予算や教師の絶対数の不足などから、まだ実施できていません。
首都タリンにあるヤルヴェオッツア校は、日本でいえば小学校から高校までが1つになった、男女共学の公立学校。小学校が1~4年生、中学校が5~9年生、高校が10~12年生となっています。
小学校の合唱隊
生徒はエストニア人、またはエストニア国籍取得者に限られ、授業はすべてエストニア語で行われます。
生徒数は766人、教師数は50人で、1クラスの生徒数は平均28人。原則的にその地域に住む生徒が通っていますが、9学年修了後は、地域から離れた学校に入学できます。
同校の特色は、語学と美術に重点を置いていることです。語学、美術、理系のコースがあり、語学のコースでは、10年生から第1外国語で英語、第2外国語でドイツ語かロシア語、第3外国語として日本語を3年間履修します。日本語教育が行われている唯一の高校で、1週間に5時間の授業があります。
校則は、日本の学校のように細かい規定はありません。放課後は、スポーツ活動に熱中したり、グループで遊んだりする生徒がほとんどです。両親が共働きの家庭が多いため、家事の手伝いをする生徒もいます。
夏休みは6月~8月の3ヶ月。新学期は9月1日から始まります。秋休みが10月末に1週間、冬休みが12月下旬~1月上旬、春休みは3月末の1週間です。週末や長期の休暇には、多くの生徒がサマーコテージへ出かけます。
ヤルヴェオッツァ校の外観
生徒に人気があるのは、バスケットボールやフットボールなどのスポーツ、読書、ポップミュージック、映画など。音楽や映画は、米国のものに人気があります。最近は、携帯電話を持つ生徒が急増しています。
日本については、日本語の授業が行われることもあり、日本語や歴史、文化、経済などに興味をもっているようです。
財団法人世界の動き社発行月刊「世界の動き2000年8月号」より