世界の医療事情

チャド

平成28年10月

1 国名・都市名(国際電話番号)

 チャド共和国 (国際電話番号235)

2 公館の住所・電話番号

在チャド日本国大使館 (毎週土日休館)
(注)在カメルーン日本国大使館が兼轄
住所:1513, Rue 1828, Bastos-Ekoudou, BP 6868, Yaounde
電話:+237 2 22 20 62 02
ホームページ:http://www.cmr.emb-japan.go.jp/jointad/td/ja/index.html別ウィンドウで開く

(注)土日以外の休館日は暦年ごとにホームページにて案内していますので,ご覧ください。

3 医務官駐在公館ではありません

 在カメルーン日本大使館 医務官が担当

4 衛生・医療事情一般

 首都ンジャメナの最高平均気温は年間を通じて24~34度、特に3~5月は31~34度に達します。この時期は地方では日中50度にも達するところがあり、旅行には適しません。季節は、5月から10月までの雨季と11月から翌年4月までの乾季とに分かれます。北部の砂漠地域を除き通年(雨季に増加)マラリアの発症が認められます。乾季には、ハルマッタンと呼ばれるサハラ砂漠の砂を含む季節風が吹き、乾燥、埃・砂による呼吸器症状や結膜炎が増える傾向にあります。

 当地の医療レベルは、ンジャメナ市とその他の地方では大きく異なるため、出来る限りンジャメナにて外国人がよく利用する医療機関を受診するようにしてください。薬剤の入手も地方では難しく、特に輸血を必要とする事故の治療、手術は地方では困難です。海外旅行傷害保険には必ず加入し、緊急避難、移送に備えることが必要です。

5 かかり易い病気・怪我

(1)マラリア

 北緯13度以南の地域で通年認められます。夕方から夜間、ハマダラカ(蚊)に刺され感染する原虫疾患で、チャドでは80パーセントが熱帯熱マラリアであり、治療開始が遅れると脳性マラリアを発症し死亡することもあります。北部砂漠地帯、雨季のンジャメナでは予防薬服用は必要です。

(2)黄熱

 日中に活動するネッタイシマカ(蚊)に刺され感染するウイルス疾患で、発熱、肝機能障害、黄疸が見られます。予防接種を受けることが必要で、入国に際し接種済み証明が必要です。

(3)細菌性髄膜炎

 これも乾季に流行することがあります。予防接種がありますので、この季節に滞在する場合は、あらかじめ接種しておかれることをお勧めします。症状は発熱や頭痛から始まり、頸部硬直、意識障害といった症状が出現してきます。入院治療が必要です。

(4)消化管感染症

 年間を通じ発症が見られ、雨季に多くなる疾患です。下痢、発熱、腹痛、血便の症状が出ます。コレラ菌、赤痢菌、サルモネラ菌、チフス菌等、及び種々の消化管寄生虫が原因としてあげられます。チャドでは、ほぼ毎年チャド湖周辺地域でコレラ流行が見られます。上記症状が続く場合は検便検査を受けてください。点滴と、抗生物質で治療します。水道水での飲料、歯磨きは避け、ミネラルウォーターを使ってください。

(5)結膜炎

 乾季、砂が舞う季節に流行し、目が赤く充血します。非常に感染力が強く、外出から帰ったら手洗い、洗顔を行い清潔を保ってください。患者とはタオル等、触れるものは共用しないでください。結膜炎に罹患したら、抗生物質の点眼が必要になります。年間を通じ埃・砂が舞うので、コンタクトレンズの使用は控え、眼鏡を使用するのが良いでしょう。

(6)ビルハルツ住血吸虫症

 湖や川等、淡水中に生息する寄生虫で、皮膚を貫いて体内に侵入し、尿管、膀胱に寄生します。南部Mayo-Kebbi地方、等に流行地を認めます。症状は血尿です。淡水では泳がないのはもちろん、水路や水たまりに入らねばならない時には必ず長靴を着用してください。

(7)狂犬病

 ほ乳動物(犬、猫、ラクダ等)と接触する場合、噛まれなくても、唾液より狂犬病ウイルスの感染の危険があります。噛まれた場合、狂犬病ワクチンを受ける(暴露後免疫)必要があります。いったん発病すると死亡率100パーセントと言われ、動物との接触が予想される場合は、予め接種(暴露前免疫)をお勧めします。

(8)有害昆虫による疾病

 オンコセルカ:川沿いにてブユに刺されることにより感染。Logone Oriental、Moyen Chari, Mayo-kebbi地方に流行地があります。

 ガンビアトリパノソーマ:ツェツェバエに刺されることにより感染。Logone Oriental, Moyen Chari地方に流行地があります。

6 健康上心がける事

(1)日焼け

 日差しは年間を通じ強く、帽子、日傘、日焼け止めクリームを使用してください。

(2)熱中症

 砂漠、等で屋外にいると喉の渇きが出る前に汗で水分が失われます。常にミネラルウォーターを携行し、水分補給に努めてください。頭痛、だるさ、発熱が熱中症の症状です。軽く見ないで病院で受診して点滴を受ける必要があります。

(3)食中毒

 年間を通じてみられます。水道水は飲料に適しません。ミネラルウォーターを飲んでください。生野菜も十分に洗浄していないものは食べないこと。鶏卵も良く火が通ったものを食べてください(半熟不可)。サルモネラ菌で汚染されている場合があります。肉は火が通っていても安心できません。また購入した場所での保管状況に問題がある場合がありますので、信頼の置ける店で購入してください。

(4)有害動植物

 砂漠には「砂まむし」と呼ばれる蛇、サソリが住んでいて、特に夜間は危険です。毒蛇咬傷の場合、抗血清を速やかに静脈注射する必要があります。抗血清は温度管理がきちんとされていることが必要で、地方では入手は困難です。

(5)交通事故

 整備不良車両、交通ルールの無視、道路事情の悪さ等により交通事故は多く、手術、輸血が必要な救急外傷への対応は、首都ンジャメナ以外では非常に困難です。

7 予防接種(ワクチン接種機関を含む)

(1)赴任に必要な予防接種

  • 成人:黄熱、破傷風、A型肝炎、B型肝炎、狂犬病、髄膜炎菌性髄膜炎
  • 小児:上記に加え、日本で実施されている予防接種(ジフテリア、百日咳、ポリオ、麻疹、風疹、水痘、結核(BCG)、おたふく風邪

(2)現地の小児定期予防接種一覧

 資料なし

8 病気になった場合(医療機関等)

Ndjamena(ンジャメナ)

(1)Centre Médico-Social(CMS)
所在地:Route de l`aéroport
電話:22 52 28 37,FAX:22 52 28 37
(2)Centre Médical SOS International
所在地:Rue du Havre,Quartier Béguinage
電話:22 52 09 29 / 22 52 25 01,FAX:22 52 25 03
(3)UN Medical Clinic in NDjamena
電話:62 90 06 67(Dr. Roger)
(4)Europ Assistance Medical Center
所在地:BP 762, Route de Farcha, Base Sogea-Satom PORTE 5, Ndjamena, Chad
電話:66 71 95 25 / 22 52 31 00,FAX:22 52 31 11
(5)Clinique “Le Sao”
所在地:Avenue De Gaulle,2ème partie
電話:66 29 10 36 / 22 51 58 40,FAX:22 52 51 55
(6)Pharmacie Beguinage
所在地:WFP Officeより歩いてすぐ
(7)Pharmacie Centrale
概要:緊急時、夜間利用可能。マラリア診断可能。

9 その他の詳細情報入手先

(1)世界保健機関(WHO)国別情報 : http://www.who.int/countries/tcd/en/別ウィンドウで開く(感染症情報有り)

10 現地語・一口メモ

 「世界の医療事情」冒頭ページの一口メモ(もしもの時の医療フランス語)も参照ください。

  • 医師:médecin (メドゥサン)
  • 飲み薬:médicament (メディカマン)
  • 注射:piqûre (ピキュール)
  • 頭痛:mal à la tête (マララテット)
  • 胸痛:mal à la poitrine (マララポワトリン)
  • 腹痛:mal au ventre (マルオウヴァントゥル)
  • 下痢:diarrhée (ディアレ)
  • 発熱:fièvre (フィエーブル)
  • 吐気:nausée (ノゼ)
  • 傷:blessure (ブレッシュール)
  • マラリア:paludisme (パルディスム)
  • コレラ:choléra (コレラ)
  • 黄熱:fièvre de la jaune (フィエーブルドゥラジョーンヌ)
  • 狂犬病:rage (ラージュ)
  • 髄膜炎:méningite (メナンジット)
  • 予防接種:vaccination (ヴァクシナスィオン)
  • 具合が悪い。:Je me porte mal. (ジュムポルトゥマル)
  • 病院へ連れて行って欲しい。:Amenez-moi à l`hospital.(アムネモアアロピタル)
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