シンガポール共和国

第12回日本・シンガポール・シンポジウム(結果)

平成29年10月27日

  • 第12回日本・シンガポール・シンポジウム1
  • 第12回日本・シンガポール・シンポジウム2
  • 第12回日本・シンガポール・シンポジウム3

 10月23日から24日,シンガポールにおいて公益財団法人日本国際問題研究所(JIIA)及びシンガポール国立大学政策研究所(IPS)の共催により第12回日本・シンガポール・シンポジウムが開催されたところ,概要は以下のとおり。

1 本シンポジウムには,堀井巌外務大臣政務官をはじめ,政府,産業界,学界,メディア界の各界からオピニオン・リーダーが出席。野上義二JIIA理事長及びトミー・コー・IPS特別顧問が共同議長を務めた。

2 23日の非公開セッションでは,以下3つの議題につき議論された。

(1)「変化するアジア太平洋地域の安全保障環境」
 第1セッションでは,アジア太平洋地域の安全保障環境の現状について議論がなされた。報告者は秋田浩之・日本経済新聞社コメンテーター,ウィリアム・チョーン・IISSシャングリラダイアローグ上席研究員,イオ・レイ・ヒィー・シンガポール欧州センター所長が務めた。参加者の間では,地域の安全保障環境に影響を与える,米中の外交政策,北朝鮮の脅威について意見交換をした他,法の支配,航行の自由,中国・ASEAN南シナ海行動規範など,地域の平和と安定の促進に向けた課題・取組みなどについて議論がなされた。

(2)「地域経済連携枠組みの見通しと課題」
 第2セッションでは,アジア太平洋地域の今後の経済統合の行方について議論がなされた。報告者は浦田秀次郎・早稲田大学教授とマニュ・バスカラン・センテニアルシンガポール取締会役員が務めた。参加者の間では,台頭する保護主義に対して,米国抜きの環太平洋パートナーシップ協定(TPP11),東アジア地域包括的経済連携(RCEP),EUとのFTAなど経済連携枠組みを進めていくことに両国がコミットすることの重要性が確認された。また一方で,両国が直面する低成長経済モデル下での社会保障政策,所得再分配の重要性が指摘された。

(3)「日・シンガポール二国間関係の見通し」
 第3セッションでは,日・シンガポール二国間関係について議論がなされた。報告者は神保謙・慶応大学教授,タン・チンチョン・シンガポール外務省無任所大使・東南アジア研究所(ISEAS)所長,ゴピナス・ピライ・シンガポール外務省無任所大使・シンガポール国立大学南アジア研究所理事長が務めた。参加者の間では,安全保障分野の協力,高等教育を通じた人的交流の強化,第三国に対しての共同支援など両国の協力可能な分野について意見交換がなされた。

3 24日には公開セッションが行われた。

(1)冒頭,日本側から堀井巌外務大臣政務官が,シンガポール側からはオスマン・モハマド・マリキ外務担当兼国防担当上級国務大臣がそれぞれ基調講演を行い,昨年の日・シンガポール外交樹立50周年,本年のASEAN創立50周年の節目を経て,両国が今後さらに協力関係を深めていくことの重要性が述べられ,また翌年シンガポールが議長国を務めるASEANにおいて,地域の安定と発展に向けて日本と協力して様々な課題に取り組むことが必要であると確認された。

(2)その後,「日・ASEAN関係:次の50年に向けて」をテーマとしてパネルディスカッションが行われた。報告者は, 菊池勉・青山学院大学教授,菊地朋生・シンガポール国立大学リークアンユー公共政策大学院シニアフェロー,オンケンヨン・シンガポール外務省無任所大使・南洋理工大学ラジャラトム国際関係スクール(RSIS)副理事長,ヘン・イー・カン東京大学公共政策大学院教授が務め,今後の日・ASEAN関係について安全保障,テロ対策,経済連携,インフラ開発,技術協力など様々な観点から報告を行った。

4 総括
 2日間にわたる議論を経て,参加者の間で,様々な分野で両国関係を引き続き発展させていくことが必要であること,また両国がアンカーの役割を果たして地域に貢献していくことが重要との認識が共有された。


このページのトップへ戻る
シンガポール共和国へ戻る