ジャパン・プラットフォーム(JPF)によるスーダン・ダルフール支援について
平成17年4月14日
- わが国政府、経済界およびNGO(非政府組織)との連携により設立された緊急人道支援組織であるジャパン・プラットフォーム(JPF)は、スーダン西部のダルフールの深刻な人道状況に鑑み、同組織に拠出された政府資金のうちから約2億8000万円を活用し、ダルフール支援を実施することを決定した。
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西ダルフールにおける緊急給水・衛生事業及び緊急教育事業(実施NGO:セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン)
西ダルフール州ハビラ郡において、井戸設置、井戸の維持・管理のためのトレーニング、衛生教育、仮校舎の設置等を行う。
(事業規模:約7600万円)
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南ダルフールにおける緊急給水・衛生事業(実施NGO:ワールド・ビジョン・ジャパン)
南ダルフール州の州都ニャラ近郊において、井戸の修復・設置、井戸の維持・管理のためのトレーニング、衛生教育等を行う。
(事業規模:約1億600万円)
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西ダルフール北部における緊急給水事業(実施NGO:アドラ・ジャパン)
西ダルフール州クルブス郡において、井戸の修復・設置、井戸の維持・管理のためのトレーニング等を行う。
(事業規模:約9400万円)
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- スーダン西部のダルフール地域では、アラブ系遊牧民とアフリカ系住民間の水と牧草地を巡る争いに端を発し、政府軍とダルフール反政府勢力との間の衝突事件が発生した。更にアラブ系民兵(ジャンジャウィード)によるアフリカ系住民に対する襲撃が継続的に行われており、現在、約185万人の国内避難民(IDP)が発生する等、ダルフール地域の人道状況は極めて深刻なものとなっている。
- このような状況に鑑み、JPFは本年2月中旬に上記3団体を現地に派遣し、具体的な支援事業の策定に向けて初動調査を実施した。今回のJPFによる支援活動は同調査結果を踏まえたものであり、被災民を対象とするわが国NGOによる「顔のみえる援助」が一層促進されることが期待される。
(参考)ジャパン・プラットフォームは、わが国NGO、経済界および政府が連携・協力して災害、紛争等に対してより迅速かつ効果的な緊急人道支援を行うため、平成12年8月に発足したシステム。
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