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報道発表


パキスタンの「ラホール市下水・排水施設改善計画」他1件に対する無償資金協力について


平成17年2月17日


  1. わが国政府は、パキスタン・イスラム共和国政府に対し、「ラホール市下水・排水施設改善計画」および「タウンサ堰水門改修計画(詳細設計)」の実施に資することを目的として、総額13億5,100万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が2月17日(木)、イスラマバードにおいて、わが方田中信明駐パキスタン国大使と先方シュジャ・シャー経済省次官(Mr. Shuja Shah, Secretary to the Government of Pakistan, Economic Affaires Division)との間で行われた。

    (1)「ラホール市下水・排水施設改善計画」(the project for the Retrieval of Sewage and Drainage System in Lahore City)  12億2,2 00万円

    (2)「タウンサ堰水門改修計画(詳細設計)」(the project for the Rehabilitation of Gates of Taunsa Barrage)  1億2,900万円

  2. (1)「ラホール市下水・排水施設改善計画」
     約720万人の人口を有するパキスタン第2の都市であるラホール市は、急激な人口増加に市内下水・排水施設の拡充が対応できていないことに加え、既存の下水管路・排水路の多くが大量の汚泥・廃棄物等で閉塞していること等から既存施設の能力を十分に発揮させることができていない。
     このため、雨季には、毎年市街地のいたるところで冠水被害が発生し、市民の安全確保、財産保護にも重大な影響を及ぼしているが、清掃機材の不足により、堆積する汚泥・廃棄物を取り除くには到底不十分な状況にある。
     このような状況の下、パキスタン政府は「ラホール市下水・排水施設改善計画」を策定し、既設の下水管路・排水路に滞留する汚泥・廃棄物を取り除くとともに、排水能力の向上を図るため、下水管路清掃機材等の整備に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。この計画の実施により、市内冠水の頻度・時間・範囲が低減されラホール市の都市環境が改善されるとともに、水系伝染病(赤痢、チフス、肝炎等)の危険性が低下することが期待される。

    (2)タウンサ堰水門改修計画(詳細設計)
     パキスタンでは農業生産の90%を灌漑農業が占めるなど、灌漑施設は極めて重要なインフラであるが、人口増加に伴う水資源の不足、灌漑システムの老朽化による灌漑効率の低下等、灌漑セクターにおける問題を多く抱えている。
     タウンサ堰は、パンジャブ州南西部に位置し、インダス川両岸の約110万ha(主に綿花、小麦、水稲、果樹を作付け)を灌漑するために1958年に建設されたインダス川本流を全面的にせき止める全幅約1,300mの超大規模の堰であるが、ゲートおよび付帯施設の老朽化による著しい漏水(灌漑水路流量の約50%相当)のほか、ゲート操作装置の不具合により増水時の円滑な放水操作ができずに堤防決壊を招く事態を発生させている。現在の状態で放置した場合には、堰自体の崩壊を招く危険性も指摘されている。
     このような状況の下、パキスタン政府は、1997年にわが国により実施された開発調査の結果を踏まえて、「タウンサ堰水門改修計画」を策定し、ゲートおよびゲート開閉器等の改修に必要な機材整備に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
     この計画を実施することにより、タウンサ堰のゲート開閉がスムーズとなり増水時の周辺堤防の崩壊・堰自体の崩壊の危険性が軽減されるとともに、取水量が確保され、周辺地域により安定した灌漑用水が供給される。

    (参考)
    パキスタン・イスラム共和国は、南西アジアに位置し、人口1億4,900万人、国民1人あたりのGNI(国民総所得)は約652ドルである。
・ 経済協力局 無償資金協力課


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