トンガの「ヴァイオラ病院改善整備計画」に対する無償資金協力について
平成16年8月31日
- わが国政府は、トンガ政府に対し、「ヴァイオラ病院改善整備計画(Project for Upgrading and Refurbishment of Vaiola Hospital)」の実施に資することを目的として、10億3,000万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が8月31日(火)、ヌクアロファにおいて、わが方飯野建郎駐トンガ国大使と先方ファキタモエロア・ウトゥイカマヌ外務次官(Mrs. Fekitamoeloa 'Utoikamanu, Secretry for Foreign Affairs)との間で行われた。
- ヴァイオラ病院は、トンガ唯一の高度医療サービス機関であり、同国最大の人口を有するトンガタプ島住民への初期医療サービスを提供している。
同病院は築後33年が経過しており、病院施設の老朽化、手術室の不足、術後回復ベッド・集中治療用ベッドの不足、手術室および中央材料滅菌室の清汚区分の不明確さ、滅菌器・エックス線撮影装置の故障の頻発、浄化槽の容量不足等が指摘されている。
このような中、トンガはヴァイオラ病院全体の改善整備計画として、世銀の支援によりヴァイオラ病院改修マスタープランを作成し、病院全体の建て替え・改修をいくつかのフェーズに分割し、ドナーの支援を得て改善計画を進める方針が示されている。
このような状況の下、トンガ王国政府は、もっとも緊急性・重要性が高い中央診療棟と、産科・外科病棟を新築し、同国の医療サービスの向上を図ることを目的に、「ヴァイオラ病院改善整備計画」を策定し、この計画に実施に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、トンガの医療サービスの向上が図られることが期待される。
(参考)
トンガは南太平洋の171の島礁からなる島嶼国で、面積は約697km2(対馬程度)、人口は約10万人である。
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