マダガスカルの「第ニ次小学校建設計画(第1期)」に対する無償資金協力について
平成16年6月28日
- わが国政府は、マダガスカル共和国政府に対し、「第ニ次小学校建設計画」に資することを目的として、総額8億9,700万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、6月28日(月)、マダガスカルのアンタナナリヴォにおいて、わが方吉原修駐マダガスカル国大使と先方マルセル・ランジェヴァ外務大臣(S.E. Monsieur Marcel RANJEVA, Ministre des Affaires Etrangeres)との間で行われた。
- マダガスカルは緊縮財政政策の下、教育関連予算も逼迫して初等教育施設等の整備が遅れている。このような状況を打開するため、マダガスカル政府は援助国の協力を仰ぎつつ教育環境の整備に努めており、わが国も同国政府の要請に応え「小学校建設計画」(1997年から1998年度)を実施している。また、同国政府は1997年の「第二次国家教育改善計画」に基づき、2003年5月には「教育分野改革開発戦略計画」を策定し、政府の政策として、2015年までに初等教育の修了率100%を達成することを目標として掲げた。同国政府は、2002年度から初等教育の無料化を実施する一方、各学区事務所には就学率、留年率、修了率等の数値目標を定めた上で活動内容を策定するよう求める等、政策改善を図っている。こうした政府の取り組みに合わせ、世銀等の他ドナーによる教室改修、建設活動等が実施されているが、児童就学数の増加と相まって、適正な規模の教室および教育機材は依然として不足している状態にある。
- このような状況の下、マダガスカル政府は、既にわが国が実施した「小学校建設計画」に引き続き、小学校建設計画に必要となる施設建設および関連機材のための資金についてわが国に無償資金協力を要請したものである。
- この計画は、アンタナナリボ州およびマジュンガ州における小学校58校に343教室、校長室、倉庫、および便所の施設を建設するとともに、教育家具・教育教材の調達を行う(第1期は、同2州において27校、175教室を対象とする)ものであり、17,840人の教育環境の大幅な改善が期待される。
- 今回の協力は、2003年に東京で開催された第3回アフリカ開発会議(TICAD III)において小泉純一郎総理大臣が表明したアフリカへの支援の一環として実施されるものである。
(参考)
マダガスカルはアフリカ大陸の南東部のインド洋沖合いに位置し、総人口が1,647万人(2003年)で、一人当たり国民総所得が260ドル(2001年)の低所得国(世銀ランク)である。
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