アフガニスタンの「カブール市大学機材整備計画」に対する無償資金協力について
平成16年3月18日
- わが国政府は、アフガニスタン移行政権に対し、「カブール市大学機材整備計画」(The Project for Improvement of Equipment of the Universities in Kabul)の実施に資することを目的として、総額4億1,600万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、3月18日(木)、カブールにおいて、わが方駒野欽一在アフガニスタン大使と先方アブドラ・アブドラ外務大臣(Dr. Abdullah Abdullah, Minister of Foreign Affairs)との間で行われた。
- アフガニスタンは、20年以上にわたる内戦を経て、2001年12月のボン合意に基づく和平および復興プロセスを推進している。アフガニスタン移行政権は「国家開発計画」の中で、教育を国家復興の重点分野の一つとして位置づけ、ユネスコの協力の下で策定した「教育開発復興」の中で、高等教育の復興にかかわる戦略を定めた。しかしながら、長年の内戦により高等教育機関の建物・設備は破壊され、実習・実験機材は略奪されており、極めて劣悪な教育環境にある。また、逼迫した財政状況により、教職員の給料が遅配し、質の高い教員の確保が困難であるほか、実践的なカリキュラムを実現するための実習・実験用機材を整備することも困難な状況にある。
このような状況の下、アフガニスタン移行政権は、高等教育機能の改善によって将来のアフガニスタンを支える「人造り」を目的として、「カブール市内大学機材整備計画」を策定し、カブール市内のカブール大学の理工学部、農学部および獣医学部等、カブール教育大学を対象として実習・実験用機材を供与するために必要な資金につきわが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- なお、今回の協力は、2002年1月、アフガニスタン復興支援国際会議において、わが国政府が支援を表明した人道・復興支援の一環として実施されるものである。
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