ウガンダの「第二次地方給水計画(1/2期)」に対する無償資金協力について
平成15年12月2日
- わが国政府は、ウガンダ共和国政府に対し、「第二次地方給水計画(1/2期)」(the Project for Rural Water Supply, Phase II) の実施に資することを目的として、2億7,700万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、12月2日(火)カンパラにおいて、わが方北澤吉隆在ウガンダ臨時代理大使と先方ジェラルド・センダウラ大蔵・計画・経済開発大臣(Hon. Gerald Ssendaula, Minister of Finance, Planning and Economic Development)との間で行われた。
- ウガンダの地方給水事業は1990年頃から本格的に開始され、ドナー(援助国)の支援により(わが国は1997年、1999年に「地方給水計画」を実施)。90年代初頭には18.4%であった全国給水率が、2002年に54.9%まで上昇したが、地方部においては、依然として給水事情が劣悪であり、衛生的な飲料水を利用できないために、下痢、腸内寄生虫等の水因性疾患が蔓延しており、不便な給水事情のもとで、女性や子供が水汲みに従事する時間は多大で、生産活動や教育機会の妨げにもなる状況が生じている。
このような状況の下、ウガンダ政府は、特に給水率の低い地方3県(ムコノ、カユンガ、マサカ)における深井戸建設のため「第二次地方給水計画」を策定し、この計画に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- 今回の計画では、マサカ県において、ハンドポンプ付き深井戸給水施設49ヵ所およびハンドポンプ据付け等上部構造物の建設、地下水開発調査用および教育啓発活動用資機材の供与、ソフトコンポーネント(建設される給水施設の運営・維持管理、衛生環境改善等についての啓発普及活動)を実施するものであり、この計画の実施により、同県内の住民1万4,700人に安全な生活用水が安定的に供給されることが期待される。
- この計画は、本年9月に小泉純一郎総理大臣がアフリカ開発会議(TICAD III)の際に発表したわが国の5年間で10億ドルを目標とする対アフリカ無償資金協力の具体例として位置付けられる。
(参考)
- ウガンダは、中部アフリカに位置し、総人口が2221万人で、一人当たり国民総所得が280ドル(2001年)の低所得国(世銀ランク)である。
- ウガンダでは1962年の独立以来、度重なるクーデターにより内政、経済は混乱したが、1986年に成立した現ムセヴェニ政権がほぼ全土を平定し、世銀、IMF(国際通貨基金)、援助国の支援の下で経済再建に取り組んでおり、1997年に「貧困撲滅行動計画」を策定するなど、貧困撲滅を国家目標としている。
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