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インドの「サー・ジェイ・ジェイ病院及びカマ・アンド・アルブレス母子病院医療機材整備計画」ほか1件に対する無償資金協力について
平成15年8月28日
| 1． |
わが国政府は、インド政府に対し、「サー・ジェイ・ジェイ病院及びカマ・アンド・アルブレス母子病院医療機材整備計画」及び「債務救済のための無償援助」のため総額8億4,404万2,000円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、8月28日（木）、ニューデリーにおいて、わが方林在インド大使と先方BP・ミシュラ大蔵省次官補（Mr. BP Misra, Additional Secretary in Department of Economic Affairs, Ministry of Finance）との間で行われた。
| （1） |
「サー・ジェイ・ジェイ病院及びカマ・アンド・アルブレス母子病院医療機材整備計画」（The project for Improvement of Medical Equipment for Sir J.J Hospital and Cama & Albless Hospital）
7億5,900万円
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| （2） |
「債務救済のための無償援助」
8,504万2,000円
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| 2． |
| （1） |
「サー・ジェイ・ジェイ病院及びカマ・アンド・アルブレス母子病院医療機材整備計画」
インド政府では、「第10次国家5ヵ年計画」および「国家保健大綱」において、2010年までに乳児死亡率を出生1,000人中30人以下、妊産婦死亡率を10万人中100人以下とすることを目標として保健医療サービスの強化を図っているものの、マハラシュトラ州では、乳児死亡率が出生1,000人中49人、妊産婦死亡率が10万人中180人とインド国内でも母子保健関連指数が劣悪な状況にある。このため、マハラシュトラ州政府は、乳児死亡率、妊産婦死亡率の引き下げを図るべく、妊婦と出産への適切な医療サービスの提供などの実施を柱とした「医療施設・機材整備計画」を進めている。
しかしながら、小児外科、脳外科、整形外科を含む第3次医療・母子保健関連サービスを低所得者に無料で提供するマハラシュトラ州唯一の公的機関である、サー・ジェイ・ジェイ病院およびカマ・アンド・アルブレス母子病院では、財政的な問題等により、長年にわたり医療機材の更新・補充が殆ど行われておらず、また、機材の老朽化による検査・診断機能の著しい低下により、低所得者への医療を適切に施すことができない状況に陥っている。
このような状況の下、インド政府は、人工呼吸器、X線装置など、保健医療機材・基礎医療機材を購入するため「サー・ジェイ・ジェイ病院及びカマ・アンド・アルブレス母子病院医療機材整備計画」を策定し、この計画に必要な資金等につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請したものであり、これはインドに対するわが国の援助重点分野（（イ）保健・医療 （ロ）農業・農村の開発 （ハ）環境保全 （ニ）経済インフラ整備）にも合致するため実施することとしたものである。
この計画の実施により、サー・ジェイ・ジェイ病院およびカマ・アンド・アルブレス母子病院の産婦人科患者約13万人、未熟児約1,300人等へ適切な医療サービスを提供することが可能となる。
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| （2） |
「債務救済のための無償援助」
この無償資金協力は、インド政府が1978年3月31日までにわが国政府と行った円借款取決めに従って締結された借款契約に基づき負っている債務のうち、これまでに返済期限が到来し、かつ、実際に返済された債務の約定利息と、より緩和された円借款供与条件に基づく利息の差額に相当する額を供与するもので、債務救済措置の一つである。
この無償資金協力により贈与する資金は、インドの経済の発展と国民福祉の向上のために必要な生産物等の輸入のために使用される。
1978年3月の国連貿易開発会議（UNCTAD）第9回特別貿易開発理事会（TDB）閣僚会議において、多くの開発途上国が深刻な債務返済問題に直面していることから、先進諸国がこれらの開発途上諸国に対する過去の二国間政府開発援助（ODA）の条件を調整する措置、またはその他同様の措置をとるよう努力すべき旨の決議が採択された。今回の無償資金協力は、この決議に鑑み、インドとわが国の友好関係を強化することを目的として、わが国の無償資金協力の一環として実施するものである。
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（参考）
インドは、南西アジアに位置し、人口10億2,700万人、国民1人あたりのGNP（国民総生産）は約440ドルである。
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