ボスニア・ヘルツェゴビナの「オサニッチャ橋及びボガティチ橋改善計画」に対する無償資金協力について
平成15年8月7日
- わが国政府は、ボスニア・ヘルツェゴビナ政府に対し、「オサニッチャ橋及びボガティチ橋改善計画」(the project for Improvement of Osanica Bridge and Bogatici Bridge)の実施に資することを目的として、4億9,100万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が8月7日(木)、サラエボにおいて、わが方小滝義昭在ボスニア・ヘルツェゴビナ臨時代理大使と先方ムラデン・イヴァニッチ外務大臣(H. E. Dr. Mladen Ivanic, Minister of Foreign Affairs of Bosnia and Herzegovina)との間で行われた。
- ボスニア・ヘルツェゴビナは、中東欧に位置し、人口は約390万人、一人当たりGNI(国民総所得)は1,270ドルの国である。同国では、1992年から1995年まで続いた紛争のため、多くの橋梁が破壊されているか、保守管理が行われなかったため老朽化が激しく、ほとんどの輸送が道路中心となっている同国では、輸送網の支障となっている。
このため、同国を構成する、スルプスカ共和国、ボスニア連邦間および各民族居住地域間において各地域の往来に支障をきたしているほか、難民帰還および民族和解の促進を阻害する要因となっている。また、国際社会から求められている同国の自立可能な経済を確立していく上でも、道路網の整備は緊急の課題である。
このような状況下、ボスニア・ヘルツェゴビナ政府は、スルプスカ共和国からの「第二次緊急運輸復興計画」およびボスニア連邦からの「Road Project Prioritiesfor 1999 - 2000」に基づき、特に優先度の高いオサニッチャ橋およびボガティチ橋の改修のため「オサニッチャ橋及びボガティチ橋改善計画」を策定し、この計画の実施に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、陸上輸送が主体であるボスニア・ヘルツェゴビナの輸送網が改善され、今回の計画対象地域にある幹線道路およびその周辺住民約23万1,000人の人的・物的往来が活発となることが期待される。
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