ニカラグアの「マナグア県基礎教育施設整備計画」に対する無償資金協力について
平成15年7月3日
- わが国政府は、ニカラグア共和国政府に対し、「マナグア県基礎教育施設整備計画(El Proyecto de Rehabilitacion de Instalaciones Escolares de la Educacion Basica y Media del Departamento de Managua)」の実施に資することを目的として、5億4,700万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が7月2日(日本時間3日)、マナグアにおいて、わが方加賀美充洋在ニカラグア大使と先方ノルマン・カルデラ・カルデナル外務大臣(Norman Caldera Cardenal, Ministro de Relaciones Exteriores de la Republica de Nicaragua)との間で行われた。
- ニカラグアでは、約10年間の内戦の影響と内戦終結後の人口増加率が約3.9%と高いことから、教育環境が劣悪であり、教育施設の老朽化が著しく、教室数の不足が深刻化している。このため、ニカラグア政府は、中期開発計画を策定し、初等学校および中等学校の施設整備を優先課題として取り組んでいるが、国家予算の不足と大都市への人口流入が顕著なことにより、効果を挙げるまでには至っていない。
このような状況の下、ニカラグア政府は、「経済成長強化・貧困削減計画」を策定し、教育施設整備を通し、就学率を90%以上に向上させることと非識字率を10%以下に低下させることを目標に掲げ、この目標達成の重点項目として、マナグア首都圏への貧困層住民の流入を起因とする教育問題に対応すべく、「マナグア県基礎教育施設整備計画」を策定し、この計画に必要な学校建設および教育機材の調達に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、約8,300人の児童が新たに教育機会を得るほか、約4万人の児童が良好な教育環境で学習することが可能となることが期待される。
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