カメルーンの「第二次小学校建設計画(3/3期)」に対する無償資金協力について
平成15年6月18日
- わが国政府は、カメルーン共和国政府に対し「第二次小学校建設計画」(Projet de construction d'ecoles primaires phase II)の実施に資するため、13億4,500万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が6月18日(水)ヤウンデ市において、わが方国枝昌樹駐カメルーン大使と先方マルタン・オクダ経済・計画・国土整備大臣(Monsieur Martin OKOUDA, Ministre des Affaires Economiques, de la Programmation et de l'Amenagement du Territoire)との間で行われた。
- カメルーンは250を越える部族から構成される多民族国家であり、同国において国民教育の充実は、経済社会開発のみならず、国民国家としての統一の実現のための重要な政策として位置付けられる。
このため、わが国政府はカメルーン政府が策定した、首都ヤウンデ市およびドアラ市における「小学校建設計画」に対し、平成9年度から3年間無償資金協力を実施した。しかしながら、同国の厳しい財政事情の下では、協力の対象としなかった教育施設に対する増築改修が十分に進まず、1教室当たりの生徒数の増加に加え、施設の老朽化が進むなど教育環境が悪化している。
このような状況の下、カメルーン政府は中央州、南部州および西部州の中で依然として施設需要の高い地域における小学校31校の過密教室の緩和を目的とした「第二次小学校建設計画」を策定し、この計画の実施のための教室等の建設、机・椅子等の教育機材の購入および学校施設の維持管理等の技術指導に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- なお、本計画の第3期目となる今回は、西部州の小学校12校を対象に163教室の建設および教育機材の供与等を行うものである。
- この計画は、教育への投資が、途上国の貧困を削減し、経済成長を促進する有効な手段であるとの認識から、わが国が今後の基礎教育分野での支援のあり方として平成14年6月に発表した「成長のための基礎教育支援イニシアティブ(BEGIN: Basic Education for Growth Initiative)」および本年5月に発表したわが国の「対アフリカ協力イニシアティブ」の具体例として位置付けられるものである。
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