アフガニスタンの「カブール・テレビ放送施設整備計画」に対する無償資金協力について
平成15年6月10日
- わが国政府は、アフガニスタン移行政権に対し、「カブール・テレビ放送施設整備計画」(The Project for Improvement of TV Broadcasting Facilities in Kabul)の実施に資することを目的として、7億9,400万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が6月10日(火)、カブールにおいて、わが方駒野欽一在アフガニスタン大使と先方アブドラ・アブドラ外務大臣(Dr. Abdullah Abdullah, Minister of Foreign Affairs)との間で行われた。
- カブールにおけるテレビ放送は、カブール市民が保健・衛生、教育、社会・政治情勢等の生活に必要な基礎情報を得る上で重要な役割を果たしている。しかしながら、カブール市のテレビ送信所および放送局は、1976年度に実施された我が国無償資金協力により整備されたものであるが、テレビ送信所は紛争により完全に破壊され、また、放送局も老朽化により安定したテレビ放送を行うための環境が整っておらず、現在、放映区域、時間が限らている状況にある。
このような状況の下、アフガニスタン移行政権は、カブール市内におけるテレビ放送の機能を回復させるため、「カブール・テレビ放送施設整備計画」を策定し、テレビ送信所を再建するとともに、送信用機材を整備し、かつ、放送局の建物を改修するために必要な資金につきわが国に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、テレビ放映区域がカブール市ほぼ全域へと拡大されるとともに、放映時間も1日5時間程度から延長させることができるようになり、中断されることのない安定したテレビ放送が実現することとなる。
- なお、今回の協力は、2002年1月、アフガニスタン復興支援国際会議において、わが国政府が支援を表明した向こう2年6カ月で行う5億ドルまでの復興支援の一環として実施されるものである。
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