グアテマラの「国家文民警察学校機材整備計画」に対する無償資金協力について
平成14年10月9日
- わが国政府は、グアテマラ共和国政府に対し、「国家文民警察学校機材整備計画」(Proyecto de Equipamiento de la Academia de la Policia Nacional Civil)の実施に資することを目的として、総額1億8,900万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が10月8日(日本時間9日)、グアテマラ市において、わが方上野景文駐グアテマラ大使と先方ガブリエル・オレジャーナ・ロハス・グアテマラ共和国外務大臣(Gabriel Orellana Rojas, Ministro de Relaciones Exteriores de la Republica de Guatemala)との間で行われた。
- グアテマラでは、1996年12月、政府と反政府ゲリラとの間で最終和平合意が成立し、36年間にわたり続いていた中米最後の内戦が終了した。1997年5月、国連軍事監視団の下、ゲリラの武装解除が完了し、旧国家警察が解体され国家文民警察に移行することとなり、旧国家警察官の再教育および新たな文民警察官を養成するために国家文民警察学校が設立された。ここ数年は、同国において政治的な暴力活動は姿を消したが、一般犯罪は増加傾向にあり、同警察学校では、警察官の増員に加え、教育の質の向上を図ることが喫緊の課題となっている。
しかしながら、同警察学校は、これまでもEU(欧州連合)による機材供与、国連および米国等による技術協力を受けているが、保有する教育研修用機材は、老朽化したものが多く、充実した教育を行うことが困難な状況になっている。
このような状況の下、グアテマラ政府は「国家文民警察学校機材整備計画」を策定し、この計画を実施するための印刷機、教習車輌、コンピューターおよびラボ機材等の調達に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、充実した教育の提供を通し優秀な文民警察官の養成が可能となり、ひいては、グアテマラの民生の安定および治安の改善に資することが期待される。
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