モルディブの「マレ第三小学校改築計画」に対する無償資金協力について
平成14年7月10日
- わが国政府は、モルディブ共和国政府に対し、「マレ第三小学校改築計画」(The Project for Reconstruction of the Third Primary School in Male') の実施に資することを目的として、5億5,600万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡交換が、7月10日(水)、スリランカ民主社会主義共和国のコロンボにおいて、わが方大塚清一郎在モルディブ大使(スリランカにて兼轄)とアブドゥル・アジーズ・ユースフ駐スリランカ・モルディヴ高等弁務官(H.E.Mr.Abdul Azeez Yoosuf, HighCommissioner of the Republic of Maldives in Sri Lanka)との間で行われた。
- モルディブの首都マレ島は、周囲約5.5km強、広さ2平方km足らずの面積に人口約8万人が居住している。マレ島の就学児童数は約1万4,000人とされているが、そのうち約7割にあたる約9,800人の児童がマレ島の公立小学校全6校に就学している。これらの公立小学校のうち、マレ第三小学校は、公立小学校児童の約2割に当たる約2,100人を収容する大規模公立小学校であるが、現在、校舎の天井等、建物内にひびが入りコンクリート材が落下する等危険な状況にある。これは、良質な建築資材が不足していた80年代に、塩分を含んだ自国産の砂と珊瑚を建築骨材に使用したため、現在になって主要構造部に亀裂が発生したりコンクリートが剥離したりしているためである。特に、マレ第三小学校は非常に状況が悪化しており、生徒の安全確保のためにも早期の改築が必要となっている。
このような状況の下、モルディブ政府は「マレ第三小学校改築計画」を策定し、小学校の改築に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、マレ第三小学校の生徒に安全な学習環境が確保されるとともに、同校の児童収容能力を約30%増加することが可能となる。
また、モルディブでは公立小学校が週末に一般住民に解放され社会活動やスポーツの場となるため、地域住民の社会活動参加が促進されることが期待される。
|