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副大臣会見記録 (平成13年8月16日(木)14:30~ 於:本省会見室)
(杉浦副大臣)今日は副大臣会議がなかったので定例記者会見をやめようと思っていたが、実は在パラオ大使館元職員の処分問題で自分について非常に不本意な報道がいくつか出たので、これはやはりご説明した方がいいと思って、こういう機会を自分として設けさせていただいた。
あの問題で、一部の報道であるが、自分があの事実を隠ぺいしようとしたという報道がある。しかも、それを川島事務次官(当時)と2人で相談して決めたかのごとき報道が一部ある。これは、言葉そのものが非常に不適当だと思う。隠ぺいという言葉を使うとすれば、自分と川島次官が相談をして、その職員を処分しないで退職させてしまったとすれば、これは隠ぺいしたと言われても致し方ないと思うが、彼をはじめ処分は国家公務員法に基づいてきちんとしたわけであり、隠ぺいという言葉を使われる理由は全くないと思う。それから、もう1つ事実関係として、自分は川島次官とこの問題については一言も交わしたことがない。簡略にご説明すると、ただ大臣や植竹副大臣には当然自分と同じようなことを報告して相談していたと思っていたが、それがなされていなかったようであるので、大臣には大変申し訳なかった。後から時間の経過をご報告するが、(大臣には)事務次官なり官房長から当然報告があったと思いこんでいたので、その点は「大変申し訳なかった」と大臣には今日お詫びしておいた。
この問題について自分に相談があったのは、日付は正確ではないが、選挙の真っ最中で、7月24、25日頃だったと思う。大臣がハノイに出張中で、植竹副大臣はCOP6の会合に出て出張中で、自分が留守番をしていた時であった。選挙の終盤戦、終わり頃だった。官房長と人事課長が来て報告があり、処分したいという話があった。自分も初めて聞くことだったので、いろいろと詳しく聞いたところ、皆様がご承知の通りの事実関係で、この種の事案は各省でもあるので、どういう対応が適切かという打ち合わせは人事院と十分済ませており、告訴の件については法務省ともすり合わせをしてあるということであった。この事案の中身としては、適切な処分内容だということを詳しく聞いた。また、事柄の特殊性で、恐らく事務方だと思うが、外務省にもほかの不祥事がいろいろと起こったので、念のため官邸とも打ち合わせた上での結論であるとの報告があった。話を聞いて、適切、妥当だということで了承をした。「不公表にしたい」ということを官房長が言ったので、どういうわけかと聞いたら、「いずれ処分がなされれば、事実は世間の知るところとなる。これは避けられないが、ただ本人は31歳という若さだし、非常に反省しており、弁償も済ませている」ということであった。1万4000ドルだったか、中には疑義のある金額もあったが、彼は疑義のある分も含めて全部弁償を済ませたということである。本人は非常に反省しており、人事課長は「処分があった場合には潔く退職するように。後の身の振り方を考えなさい」ということもよく言ってあるということであった。こういう重大な処分がなされた人は大体退職するのが一般であって、組織に残った例は皆無に近いと聞いているところで、事実上懲戒解雇に近いような処分の仕方になるということは想像できたわけである。そういう若い者であるし、これからの身の振り方を考えた場合、公表することによって彼のこれから人生の選択の幅を縮めるということもいかがなものかということでこういうふうになり、これも武士の情け、人情かなと思って、自分としては不公表という点も了承した次第である。
実は29日が投票日で、30日の1日置いて、自分は31日から中東に出発したので、大臣や植竹副大臣とそんなに話す時間もなかった。自分は愛知県の選対責任者で29、30日まで走り回って、出張に行ってしまった。戻って来て、自分は11日から土日を挟んで15日まで久しぶりに休ませてもらったが、新官房長から連絡があって、「公表したい」という話があった。わけを聞いたら、「いずれマスコミにも事実が知れるところになって、近々報道されるかもしれないし、新次官、自分(官房長)も引き継ぎの時に聞いたわけであるが、これは公表すべきだと思っている」ということを言われたので、「それもひとつの考え方である」と思った。不公表という時にも異議なく了承したわけであるが、公表についても自分は異議を申さなかった。休みの時に電話があったが、これもひとつの考え方なので、「そうすれば名前の知れ渡ることになり得るし、就職活動等に支障が出るであろう」ということは言っておいたが、了承し、公表されることになったというのが事実である。川島次官と相図ってことを隠ぺいするというような報道については、いささか事実ではなく、自分の気持ちに全く反するし、言葉の使い方としても不適切だと思うので、敢えてこの場を設けさせていただいた次第である。(問)そうした報告を事務方から受ければ、大臣に報告するのは副大臣の役割ではないのか。
(杉浦副大臣)今朝大臣にお詫びした。事務方と言えば失礼であるが、自分のところに来たのは官房長と人事課長であるが、自分にしたのと同じことを大臣や植竹副大臣にしてくれるものと思っていた。大臣には申し訳なかった。自分から申し上げれば良かったと思う。ただ、今年は(自分は)自民党の愛知県選対部の事務長で、選挙期間中、大臣と植竹副大臣が留守にしている時は、夕方(地元に)帰って、個人演説から全部やった。植竹副大臣が帰って来たら、今度は入れ替わりに、今度は植竹副大臣に昼間は(東京に)いてもらって、自分は最後の3日間はずっと地元に張り付いていた。上京してきたのは30日である。30日の夕方上京してきて、31日になってしまったということである。結果として、ここから「こういうことがありました」ということを大臣や植竹副大臣に申し上げる機会がなかった。出張の準備もあったので。言い訳にはならないが。大臣には自分からお詫び申し上げた。大臣は「気にしないで」ということを言ってくれた。
(問)やはり説明を聞いても、「事務当局が当然同じことを報告していると思った」ということ自体が、自分たちからすると、問題なのではないか。そうであれば、もう「政治主導」なんていうことは大臣も副大臣も言われない方がいいと思うが、如何か。
(杉浦副大臣)大臣にもお詫びしたが、事務方にきちんと「大臣や植竹副大臣にも報告するように」と言っておけば良かったということは自分自身反省している。
(問)そうではなくて、こういうことは事務方がそれぞれ大臣、副大臣に報告すべきことではなくて、事務当局からの報告を政治の方がどう受け止めるかという問題であり、大臣、副大臣で緊急に電話ででも相談すべきだったのではないか。それが政治主導ではないのか。副大臣が言われているような事務当局からそれぞれ個別に相談を受けるなどというのは、政治主導でも何でもないのではないか。
(杉浦副大臣)事実関係は自分が申し上げた通りであり、選挙中でもあり、2人とも出張中だったので、処分が行われるまでに当然そういうことは事務方から上げられるものであろうと思っていたということだけ繰り返しながら申し上げさせていただく。
(問)先週もお伺いしたが、だから大臣、副大臣、政務官の意思疎通というのが重要なのではないか。会議が1回も行われていないなどというのは政治主導とは言えないような状況なので、もう少し大臣、副大臣、政務官がきちんと意思疎通を図るべきなのではないか。その点については如何か。
(杉浦副大臣)今までの外務省は人事をめぐって少し異常な状態だったことは間違いないわけで、今朝から自分は仕事に復帰したが、大臣とも打ち合わせし、今東京にいる政務官は2人であるが、改革問題について状況を受けて、今後の取り組みについて打ち合わせてきたところである。それについては大臣とも打ち合わせているし、これからは人事一新ということで円滑に進み出すのではないかと思う。
(問)最初公表しないという方針を了承されて、今度は公表したいということについて「ひとつの考え方である」といって了承されたということで、全く違う結論をご自身で出されているわけであるが、決断を変えられた理由は「ひとつの考え方」ということでは説明がつかないと思うが。「ひとつの考え方」ということは、最初「不公表としたい」という報告が来た時点で(公表することも)オプションとしてあったわけで、その選択はご存じだったのであろう。
(杉浦副大臣)「若く、身の振り方を考えた上で公表しないでおきたい」と官房長が言うので、「それもそうかな」ということで了承した。人事が変わって、新官房長らが「公表する」と言ってきたのを自分なりに了承したわけで、厳正な処分であるが、厳しい処分を受けた人の将来を慮って了承したということである。新次官、新官房長もそういう考えのようなので、「公表する」というのもひとつの考えであって、別に自分は矛盾しているとは思わない。
(問)事実上の退職勧告をされたというお話であるが。
(杉浦副大臣)人事課長である。
(問)もう退職しているのか。
(杉浦副大臣)そこは聞いていない。
(問)それは結構重要であると思うが。
(杉浦副大臣)それについては全く聞いていない。まだ(退職)していないのではないか。わからないが。
(問)そこは会見なので、確認していただきたい。
(杉浦副大臣)現状について貼り出しをする。
(問)官房長の会見では「新次官の判断で、こういうことは公にすべきだということで、公表することにした」と言っていたが、一部のマスコミの取材があったからということであれば、事実と違うことを官房長が述べていたのか。
(杉浦副大臣)官房長からは「次官とも相談した上で公表したい」と聞いたので、次官、官房長がそういう方針であれば結構でしょう」ということで了承を与えた。
(問)自分は先週質問したからよく覚えているが、「これは何故公表したのか。どこかが嗅ぎ付けて取材したので慌てて発表するのではないか」と質問したら、「そうではなくて、体制も改まったので、やはり透明性が大事だから発表することにした」と小町官房長は述べていた。
(杉浦副大臣)そういうことだと思う。
(問)先程(副大臣が)おっしゃったこととは違うようであるが。
(杉浦副大臣)「マスコミの一部が取材しており、近々報道される可能性がある」ということも(官房長は)言っていたが、だからどうこうしたということではない。
(問)「隠ぺいした」というのが不適切だとおっしゃったが、これだけの事件について報告が上がってきたのに、事務方が「不公表としたい」というのをそのまま受け入れて、武士の情けという理由で不公表にするということは、ご自身に内在する隠ぺいとは思われないか。
(杉浦副大臣)思わない。その人の将来を慮って、いずれ処分すれば世間に漏れてくるわけであるが、差し当たって外務省として公表しないというのもひとつの考えだと思った。
(問)それではお伺いするが、そのことが世間に漏れると言っても、ご近所にはわかるかもしれないが、いくら返済されたとは言っても、国民はこれだけの税金が使い込まれたという事実さえわからない。そういうことについてはどう思われるか。国民は、外務省が公表しない限りわからないわけである。それは外務省の隠ぺいというのではないか。
(杉浦副大臣)処分をきちんとして、マスコミの皆様も・・・。
(問)マスコミが報道しなかったらどうするのか。
(杉浦副大臣)しなかったという前提でおっしゃるのであろうが、マスコミがお調べになって、「これは書くべきだ」と思われれば書かれるでしょうし、「やはりこの人の将来を考えて書くのを差し控えよう」と思われれば書かれないでしょうし、それは仮定の上の質問なので何とも言えない。
(問)仮定ではない。この結論を出された時はマスコミは報道していないのであるから。
(杉浦副大臣)不公表と隠ぺいは違うではないか。議論したくはないが。
(問)結果的に漏れるであろうということがわかっているのであれば、今回の不祥事はどんどん公表していく方が外務省のイメージが良くなったと思う。だから、こういう「隠ぺい」という書き方をされてしまうのではないかと思うが、如何か。
(杉浦副大臣)そうかもしれない。だから、新人事の次官と官房長はそういう趣旨で「公表する」という考えであれば、それはそれで自分としてはそれを止めるという気持ちは毛頭ないので、何ら異議を申し入れなかったわけである。
(問)政治主導で、こういうような事件があった場合には必ず公表するというようなルールを作る予定はないか。
(杉浦副大臣)ケース・バイ・ケースだと思う。
(問)では、ルールは作らないのか。
(杉浦副大臣)処分をするということは、人事院にも報告されるし、ひとつの事実として省内に明らかになっていくわけであるから、公にこういう席でマスコミの皆様に発表するということとは性質の差はあるが、公表しないことをもって隠ぺいだということにはならないと自分は思う。政治主導という言葉の使い方も、いろいろな場面で、いろいろな事柄に応じてあるわけであり、大臣には大臣の考えがあるであろうから、最終的には大臣の考えということになるのではないかと思う。自分は、若い31歳の青年が過ちを犯したわけであるが、厳正な処罰を受け、勧告もあり、将来歩む人生をいばらの中で切り開いていくであろうが、そういう1人の人間としての若者を思った場合に、いたずらにむち打つだけがいいとも必ずしも思えない。甘いかもしれないが。
外務省不祥事に対する副大臣の処分
(問)一連の不祥事に対する自らの処分を、大臣の処分が出たらすぐに発表されるということであった。
(杉浦副大臣)まだ副大臣、政務官の間で相談していない。政務官にもいろいろ意見があるので。いろいろ調べてもらったら、歳費の返納はできないらしい。官邸の方ともよく相談して、河野大臣時代の先例もあるので、然るべき措置を取ってもらおうと思っている。植竹副大臣が出張しているので、まだ詳細は打ち合わせていない。
川島前次官の顧問就任問題
(問)川島前次官の顧問への就任を大臣が拒否して、今現在就いていないということである。われわれは、総理が「新旧次官の引き継ぎをきちんとやるように」ということで、人事に当たって付けられた条件のひとつだと聞いているが、川島前次官の就任についての大臣の判断、拒否について副大臣は聞いていらっしゃるか。
(杉浦副大臣)詳しいことは聞いていない。報道等で聞いているぐらいで、現時点では顧問という職に就いていないことは聞いているが、理由がどうこうということは聞いていない。
(問)それについて副大臣はどうお考えか。
(杉浦副大臣)休んでおり、その前は出張していて、今日復帰したばかりなので、折があったら大臣ともよくお話をしたいと思っている。
副大臣会見記録 (平成13年8月9日(木)15:15~ 於:本省会見室)
(植竹副大臣)今日官邸で行われた第11回副大臣会議の模様をご報告申し上げる。COP6再開会合への今後の対応についてが議題になり、その点につき環境省から報告があった。さらに、特殊法人改革等に関して報告があった。また、沖縄の振興について関係の内閣府の副大臣から報告があった。また、男女共同参画への各省の取り組み方について話が出た。
ODAの10%削減
(植竹副大臣)予算の問題について今日の夕方の関係閣僚会議において最終的に概算要求の問題について決定がある。私どもについては例外でないODAの問題について大臣、副大臣で検討し、財務省に参って「ODAの問題は、大変国際的に重要である。国際的信用の観点からも、これを何としても対応を考えていただきたい」ということを強く申し入れを行ってきたところである。また、自民党の外交関係部会からも、ODAの問題については私どもと同様の趣旨であるから、これを強く財務省に申し入れるよう要望があり、また党の関係役員についても行動を取るということが出たのでご報告申し上げる。塩川財務大臣にももちろん会って報告し、さらに竹中大臣にもとくと要望して参った。その結果は、「大変ODAの問題は重要である。しかし、10%(削減)というものは聖域なき改革である」というきつい言葉があったが、今後の運用についてはさらに私どもで努力し、対応を考えていきたいと思っている。以上が予算関係のご報告である。
(問)ODAの10%削減方針に対しての外務省の基本的なスタンスを伺いたい。また、今日、塩川大臣及び竹中大臣にお会いになったのはどなたか。両大臣からどういう答えがあったのか。今日これからさらに交渉する予定はあるのか。
(杉浦副大臣)竹中大臣に会ったのは、自分と小島政務官のポリティカル・アポインティーである。また、塩川大臣に会ったのは、自分と植竹副大臣、小島政務官である。経済協力局長はじめ事務方が同行していた。私どもが両大臣にお願いしたのは、「一般行政経費の10%カットは一律でいいが、ただ上乗せすべきいわゆる骨太7分野については一般行政経費に上乗せして概算要求できるとなっているのに、ODAは特殊法人と同じで除外されている。これはいかがなものか。この骨太7分野の上乗せ概算要求は当然認めてもらえるべきではないか。金額的にもそれ程大きくない。200数十億の金額である。このODAが特殊法人と同列になって除外されているということが一般に与えるイメージ、また国際社会も見ているので、それは日本のイメージを間違って発信する恐れがあるのではないか。こういうのは削除して欲しい。もちろん、われわれは、ODAについても聖域なき構造改革、財政改革の一環として効率化、合理化には十分取り組むつもりであるし、1割という数字が出ているが、今後とも検討して、本格的な予算編成までには、国民の皆様の中にもあるご批判に答えられるものにきちんとしていくつもりではあるが、概算要求の段階でこういうことをされるのはいかがなものか」ということを申し入れした。竹中大臣はそれに対して、「ご趣旨はよくわかる。今日夕方会議があるので検討するが、よく議論した上でのそういう数字になったので、極めて難しいのではないか」ということを言っていた。塩川大臣も、基本的には同じ立場であるが、最終的な予算の編成は秋以降に本格的に始まるので、そういう予算編成の過程の中でわれわれが申しているような効率化、合理化はもちろん進めながら、しかし顔の見える援助、外務省の予算というのは顔の見える部分が大部分であり、顔の見えないと言うと語弊があるが、例えば有償資金協力のアンタイド・ローン、お金は貸し付けるけれども入札した結果はほとんど日本の企業が受注できない、出来上がった橋に名前も付かないというような部分が大半なわけであるから、それも必要ではないとは申さないが、顔の見える部分を中心にして、予算の削減を顔の見えない部分にしていく。そして、顔の見える部分でも必要なもの、例えば塩川大臣が言っていた留学生の受け入れ等の、増やすべきものは増やして、重点化を図っていく。そういう作業は、われわれ外務省の中でもきちんと検討していきたいと思っているがAそういう実質的な面で私どもが心配していることは絶対にしないという約束は得られたと思っている。
(問)今のご説明があった塩川財務大臣とのやりとりで、どちらがどうおっしゃったかがわかりにくいので、塩川財務大臣のおっしゃったことと外務省の申し入れを分けてご説明いただきたい。
(杉浦副大臣)外務省から申し入れたのは、竹中大臣に申し上げたのと同じことである。
(問)塩川大臣のお返事というのは、基本的には竹中大臣と同じことということか。
(杉浦副大臣)そうである。
(問)それ以降ご説明いただいたことは、塩川大臣がおっしゃったことではないのか。
(杉浦副大臣)塩川大臣も発言しているし、私も申し上げている。ただ、字面としては、(予算)編成方針に示された通り、除外するという点は変えられないが、「これからやっていく最終的な予算編成の中で、ODAが効率的、効果的に実施できるように、そして顔の見える援助に力点を置いて、編成をしていきましょう」という点では双方一致している。その点は、塩川大臣からも「そうしよう」ということであった。
(問)外務省側からは、例えばODAで言うと、「重点7分野にどういうものが当てはまるから、こうして欲しい」と具体的に列挙したのか。
(杉浦副大臣)例えば環境だと、中国内陸部の環境対策である。こちらに黄砂が飛んできたり、有害なCO2が来たりするので、中国に対する環境協力は使えるではないか。例えば、青年海外協力隊とか、シルバー・ボランティアとか、専門家の派遣とか、人の協力もあるであろう。これは外務省の予算ではなくて、文部科学省の留学生もそうである。また、JICAセンター、これは宿泊研修施設であるが、これを国内に増設する等である。金額で言うと200数十億であるが、7分野であるであろう。関係していないのは「都市再生」の部分ぐらいで、あとの6分野については少しずつある。その他、森総理(当時)が約束した途上国に対するIT支援がいろいろある。それから、地方自治体の国際協力の支援、NGOの支援・育成等である。
(問)塩川財務大臣のお答えは「年末の予算編成までに」という話であったが、そこは「10%削減という枠は概算要求では動かせないが、その範囲内で」という意味なのか、それとも「特に重点7分野については例外として認めることも検討したい」という趣旨なのか。
(杉浦副大臣)正直言って玉虫色であり、私どもは「これは上乗せだ。紙は変わらないが、これは10%カットの上に出るものだ」と申し上げたが、「表現は変えられない」ということは10%カットはかぶるということで、その中でこれを面倒見ると取れないこともないが、私どもとしては「こういう骨太の重点7分野の部分でODAだけ除外するというのはいかがなものか」ということを強く申し上げたし、その点についても私どもの心配については「十分予算編成のときに実務的に考慮する」という話なので、何らかの考慮があるのではないかと思っている。
(問)「きちんと検討して外務省が心配しているようなことは絶対にしない」と塩川大臣が明言されたのか。
(杉浦副大臣)「絶対しない」と言うか、予算編成過程で「十分考慮する。実務的に検討する」というお話である。
(問)ODAだけこういう扱いになったということについて、理由の説明はあったのか。
(杉浦副大臣)説明はない。「長い間検討してこういう結論に達したのだから、このペーパーを動かすわけにはいかない」というお話であった。
(問)申し入れは両方とも今日のことであるか。
(杉浦副大臣)今日である。今日11時に竹中大臣、11時45分に塩川大臣とお話しした。田中大臣もまた確認を入れると思う。
(問)電話でであるか。
(杉浦副大臣)電話なり何なりで、両大臣に確認を入れると思う。
(問)ODAに関する申し入れは、相手側が大臣クラスなのに、何故田中大臣が行かれなかったのか。
(杉浦副大臣)単なる日程上の問題である。実は、昨日党の部会で、「両副大臣がもっときちんと対応をしろ」という厳しいお叱りを受けた。昨日すぐ行こうと思ったが、向こう側の都合で今朝になった。私ども2人、部会でお叱りを受けたので、2人で対応したわけである。大臣は大臣として、また対応すると思う。
杉浦副大臣の中東諸国・地域訪問の報告
(杉浦副大臣)自分からは、中近東訪問の中身についてご報告したいと思う。選挙が終わって31日から7日朝まで、中近東5カ国を訪問した。目的は、二国間関係もあるが、ご案内の通りの中近東の状況であるので、その中でどういう役割を十分に果たせるか日本の立場を関係各国にお伝えすることであり、同時に、ゴラン高原に現在駐屯している自衛隊のPKO部隊45名を訪ねて激励する目的もあった。イスラエルでは、シャロン首相、ペレス外務大臣、それから自分のカウンターパートであるメルキオール外務副大臣のお三方、パレスチナ側はアラファト議長、シャアス国際協力大臣のお二方にお目にかかった。日本の立場を双方に十分お伝えしてある。「この訪問を計画したのは3ヶ月前の就任と同時であり、当時は事態が沈静化すると思っていたが、エスカレートする一方で、しかも事態は非常に深刻であることを憂慮している」ということを双方にお伝えした。そして、「パレスチナ問題に対する日本の基本的立場はいささかも変わることなく、当面はG8首脳会合、外相会合で合意を見たいわゆるミッチェル報告書を双方とも即時に履行して欲しい。そして和平プロセスに戻って欲しい」ということを強く申し上げた。つまり、ミッチェル報告書というのは、双方が暴力行為を直ちに停止することを求め、双方について信頼回復措置を取ることを求めている。イスラエル側には、現在行っているいわゆる暗殺計画、備蓄への侵入、民家の取り壊し等の行為を即時に停止すること、そして経済封鎖を行ったり、またパレスチナ人がイスラエル側に入って働けなくなるような人の移動の禁止、税の還付を行っていないというようなことを即時に取りやめて、信頼回復措置を取って欲しい、さもないとパレスチナ側は今非常に経済的に困難な状況に陥っており、そういう状況の下ではパレスチナ側の暴力行為はさらに加速する恐れがあるから、早く信頼回復措置を取って欲しいということを強く申し上げた。また、パレスチナ側には、暴力行為の即時停止、それから暴力行為を行っているいくつかの過激派グループの取締を徹底して欲しい旨伝えた。ともかく暴力行為を停止して、ミッチェル報告書以降いろいろと国際社会の提案があるが、7日間の静寂期間、沈静期間を置いて、交渉のテーブルにつくようにということを強く求めた。また、G8の各声明では、第三者によるモニタリングを行うことを当事者に受け入れるよう求めているが、まだ当事者は合意していない。こ黷ェ当事者に受け入れられ、要請があれば、日本としても然るべき適切な対応をする用意があることを双方にお伝えしてある。そらから、イスラエル側には、特にシリア・トラック、レバノン・トラックと呼ぶシリアとの話し合い、レバノンとの話し合いが中断したままになっている。周辺4カ国のうち、エジプト、ヨルダンとは和平協定が一応成立しているが、他の2カ国との間では、中断されているという状況に鑑みて、和平プロセスは包括的でなくてはならないということは当然のことなので、その両トラックについても話し合いを再開するように強く要望して参った。
それに対する反応は非常に厳しいものであった。一言で申し上げると、両サイド、特にシャロン首相とアラファト議長との間には信頼関係は全くないと感じた。暴力行為の停止については、「あっちがやるから、こっちもやるんだ」と一方的に双方を非難するばかりで、交わるところはなかった。このままに推移すると非常に険悪であり、暴力行為はエスカレートする一方ではないかということを強く申し上げた。第三国によるモニタリングについても、イスラエル側の公式的立場は、米国の関与すら認めないということを強く言っていた。しかし、この件についてパレスチナ側は、「G8がコミュニケで言っているのだから、G8として関与して欲しい。そういう国際的な関与がない限り、こういう事態の沈静化はあり得ない。日本もG8の一員として、然るべく努力をして欲しい。この和平プロセスについては米国がキー・プレーヤーであるが、日米関係が非常に良好なのだから、米国を是非説得して欲しい。米国の態度はやや消極的、まとまっていないように見受けられるので、お願いする」ということであった。
周辺国のエジプト、ヨルダン、シリア、レバノンでも、大統領若しくは首相、副首相、あるいは外務大臣、外務大臣に準ずる方等のトップの方々にお目にかかった。各国共通しているのが、事態は非常に深刻だという点であり、われわれと全く考えは同じであった。そして、国際社会の関与も絶対に必要だという点でも一致していた。ただ、どういう関与が必要かという点については、それぞれの国によっていろいろな違いがあったが、いずれの国においても、「当事者、つまりイスラエル、パレスチナ側で合意が成立した暁には、日本がそのモニタリングに参加するのが最も適切であろう」という意見でも一致していた。帰って来て、総理、官房長官、外務大臣には詳しくそういう事情を報告してある。人道的見地からしても、このまま推移すれば毎日何十人という人が殺されている実情で、どんどんエスカレートするとすれば何百、何千という人の命が1、2ヶ月の間に失われかねないいわば人道問題が生じていると考え、可能な限りの努力をしようということで、総理からも指示を受けている。
昨日、早速在京のイスラエル大使、米国公使にお出でいただいて、自分の訪問の状況について詳しくご説明した。米国公使には、「イスラエルを説得できる唯一の国は米国であるので、現在いろいろと協議をしておられると伺っているが、さらにイスラエルと話し合いをして、イスラエルが第三者によるモニタリングを受け入れるようにご尽力いただきたい」ということを申し上げた。イスラエル大使には、「周辺国、G8も含む第三者によるモニタリングが事態解決に必要だという認識であるので、イスラエル側でも頑なな態度を取らずに、それを受け入れ、事態の沈静化に当たって欲しい」ということを申し上げた。イスラエル大使は「日本の要請はそのままイスラエル本国に忠実に伝える」と言っておられた。また、「米国と話し合いを行っているが、米国からイスラエルが受け入れ可能な具体的な提案がない」ということもおっしゃっていた。米国(公使との話し合いは)はその後に行ったので、米国の方にも「イスラエル側はこういうことをおっしゃっていた」ということをお伝えした。反対解釈をすれば「イスラエル側が受け入れ可能な案を米国が提示すれば、受け入れる」とも取れるので、米国公使にも「イスラエルが受け入れ可能な解決案を提示していただきたい」と申し上げた次第である。
ゴラン高原の隊員たちは非常に元気であった。イスラエル側に30数名、シリア側に10数名、国境線を挟んで両側に分駐している。イスラエル側については、車で高原まで行って、直接会い、隊長以下激励した。皆健康で、士気も高かった。シリア側はダマスカスから1時間足らずのところなので、時間もなくて行けなかったが、隊員が大使公邸まで来てくれて、そこで皆に会って激励をして帰って来た。
自分にとって、エジプト以外は初めて訪問する国であったが、非常に有益な訪問であったと思っている。(問)中東和平において日本が果たせる役割というのは何かあるのか。
(杉浦副大臣)日本はG8の一員でもあり、あの地域全体に対してパレスチナ支援、その他周辺国支援等の国際的な支援のメカニズムがあり、お互いに決めた通りの支援を忠実に実行していく。行ってみて初めてわかったが、イスラエル、パレスチナ、エジプト、ヨルダン、シリア、レバノン各国から非常に感謝されていることを実感した。例えば、パレスチナ自治政府に対してだけを取ってみても、93年以来、国際社会が分担して日本がコミットした分が6億ドルある。これは、OECD諸国の中で、実施分としては最高である。約束しながらやらない国もあるので。それから、(昨年)9月以降事態が深刻化してからは、2100万ドルの食糧支援、緊急支援を行っている。また、テレビでご覧の通り、民家が壊されたが、壊された民家の再建についても緊急支援を行うよう今準備を進めている。大変大きな役割を果たしている。ゴラン高原もそうであるし、プロセスの中で第三者のモニタリング等、先方から要請があり、適切な役割を果たすことができれば、前向きに対応するという姿勢も変わっていない。
副大臣の辞任をめぐる報道
(杉浦副大臣)1点、自分から是非皆様に申し上げなければいけない。自分が辞任するとか、辞意を有しているという報道が一部流れており、自分の選挙区その他で、あるいは仲間から言われて、非常に往生している。辞意を漏らしたとか、あるいは辞任する意向があるということは毛頭ないので、その点は明確に申し上げさせていただきたいと思う。報道の自由があるわけであるが、自分に裏付けを取らずに推測で書かれるというようなことは、是非差し控えていただきたい。選挙区の人たちは見ているので、「正健さんは辞めるつもりなんだ」といらぬ心配が広がって、打ち消すのは1人だけなので非常に困るので、くれぐれもその点はお願いを申し上げたいと思う。
北方四島周辺水域におけるウクライナ、台湾、北朝鮮漁船の操業問題
(問)北方四島周辺水域のサンマ漁許可について、韓国に続いて、台湾、北朝鮮が続々と明らかになっている。外務省に有効な打つ手がないようにも見受けられるが、副大臣はいかがお考えか。
(杉浦副大臣)ロシアに対して厳重に抗議したところであるが、韓国と並行して政府間協議で(許可を)与えていたということで、誠に遺憾だと思っている。ロシアには厳重抗議をしたが、北朝鮮との間では国交がないので具体的な接触方法は制約があるが、適切に対処していかなくてはならないと思っている。台湾については、民間がウクライナをダミーに使って入札したということで、北朝鮮とは少し違うが、これも今ウクライナ政府に対して事実確認を求めているところである。その結果がわかり次第対応しなくてはいけないと思っている。
(問)厳重抗議というのが相手に全く何の影響も与えていないということが、「有効な手段がないのではないか」という(問の)意味であったのであるが。
(杉浦副大臣)(自民)党内にも「対抗措置を取るべきだ」という強い意見もあり、この件については官邸を中心にして相談しているところである。
(問)どんな対抗措置があるのか。
(杉浦副大臣)まだ具体的に固まっているものはない。
公金流用疑惑
(問)オーストラリア大使館の公金流用疑惑について杉浦大臣にお伺いしたい。田中大臣から再度調査を指示されて、「その結果新しい事実はなかった」というお答えであったと思うが、荒木調査委員会が調査報告書を作っていないのに、何をもってお調べになったのか。
(杉浦副大臣)荒木委員会で調べた際の資料を検討して、何人かその中に出てくる人、出てこない人の事情聴取をした。荒木委員会は本当に詳細に調べているが、それ以上の新しい事実は出なかったということで、大臣には報告してある。
(問)自分がお伺いしているのは、荒木調査委員会は調査報告書を作っていなかったのに、何を見てお調べになったのかという点である。
(杉浦副大臣)調査報告書と言うか、調査した相当分厚い資料をもらって検討した。答弁しているので、答弁資料がある。聞き取り調査をしたとか、相当資料がある。
(問)一連の不祥事で、役人の方は事案のたびに処分を発表されて、責任を取られているが、政治家の方は、現在の大臣、副大臣、政務官等、処分や責任を何ら明確にされていない。その件について副大臣はどうお考えか。
(杉浦副大臣)河野大臣時代は、河野大臣が自身で処分した。副大臣については厳重注意という処分があったそうである。ただ、給与の自主返納等はなかったということである。(田中)大臣が近日中に自身の処分を決定すると聞いているので、それを聞いて自分なりにどう対応するか考えたいと思っている。私どもについては、大臣が決めた後で貼り出す。
小泉総理の靖国神社参拝問題
(問)以前副大臣会議で(総理の)靖国神社参拝の方法等について申し合わせのようなものをしようという話が出たが、どうなっているか。また、お二人は15日に参拝されるおつもりか。
(植竹副大臣)副大臣会議で靖国の参拝の問題は特に出ていない。15日については、自分はいつも田舎にいるので、靖国神社ではなくて田舎の護国神社に参拝している。ただ、自分の場合は戦死した又従兄弟の後を継いでいるので、そういう意味で自分は地元で参拝している。ただ、8月15日が駄目なときはできない。例えば今回の場合は、自分は14日から南米に出張するので、これは当然できないと思う。
(杉浦副大臣)自分は、今までも8月15日は参拝したことはないが、遺族会と一緒に随時何十回と参拝している。こういう事態になったので、8月15日は無理であるが、単独で参拝しようと思っている。
大臣と副大臣の連携
(問)このところ見ていると、大臣と副大臣の関係があまり上手くいっているようには見えない。大臣が省の内外の人に、副大臣の仕事ぶりを批判しているというようなことも聞いている。大臣と副大臣の意思疎通が上手くいっていないように見えるが、如何であるか。
(植竹副大臣)大臣が外部の人に言っているということは、自分は聞いていない。というのは、今日も大臣に「新聞に出ているいろいろなことはどうなんですか」と聞いたが、そのようなことは全く言っていないということである。ただ、いろいろな省内のことについて相談があって、改革を含めて一緒に話をして進めているので、そんなに大きな違いがあるということはない。例えば、先程杉浦副大臣が述べていたように、新聞でいろいろ報道されていることはいろいろあるが、そのようなことはない。
(問)河野外務大臣の頃は、大臣、副大臣、政務官を入れた会議を政治主導ということで何度か開催されたことを自分たちも知っているが、田中大臣になってからそうした会議は1回もないのではないか。副大臣は何度か呼ばれているが、政務官の方ではほとんど大臣と会ったことがないという方もいらっしゃる。政治主導と言いながら、全く政治主導ではなく、バラバラになっているような感じがするが、そうした会議も含めて、外務省における政治主導というのを副大臣はどうお考えになっているか。
(杉浦副大臣)確かに大臣と副大臣、政務官3人全体の会議は1、2回あったが、恒常的にはやっていないのは事実である。外務省の改革関係は、大臣から自分が中心になってやって欲しいと言われており、これについては2プラス3で随時会議を開催して、立案、実行をきちんとチェックしている。ご案内の通り人事の問題もゴタゴタしており、今度すっきりすると思うが、そういう状況の中で、外務省の省議は私どもの就任時に1回やっただけであり、ある意味で異常な状態であったということはおわかりであると思う。これで人事の問題がすっきりしたので、これから正常化するのではないかと思うし、していかなくてはいけないと思っている。2人で努力しようと考えている。
副大臣会見記録 (平成13年8月2日(木)15:00~ 於:本省会見室)
(植竹副大臣)今日の第10回副大臣会議の結果をご報告する。今日は、事務的な報告と、その他にまず総務省の遠藤副大臣から、北海道から沖縄県まで全国にわたる市町村合併リレー・シンポジウムを行う旨報告があった。続いて、先般7月20日から開かれたジェノバ・サミットについて自分が報告した。また、16日から27日まで行われた気候変動枠組み条約第6回締約国会議(COP6)再開会合について自分から報告した。
さらには、中国海洋調査船の件について、国土交通省の泉副大臣から話があった。そのほか、男女共同参画推進会議の設置状況について、環境省、外務省等から報告があった。また、議題ではなかったが、北方四島周辺水域における韓国船のサンマ漁操業について緊急に話があった。内容は以上である。外務省幹部人事
(問)外務省の幹部人事をめぐって、総理と外務大臣の意向に食い違いが出ている。副大臣からご覧になった事態収拾の見通しと、御自身がどのように事態収拾に関わるかについて伺いたい。
(植竹副大臣)人事の問題については大臣の専権事項なので、大臣と官邸で折衝の上決めてもらいたいと思っている。自分としては、お話があれば別であるが、その件については一切(コメントすることは)ない。
(問)今の副大臣の仰り方について疑問がある。副大臣は大臣を補佐する立場にあり、現在外務省人事という極めて大きな事案について総理と外務大臣の意向が全く違っているということがこれだけ明らかになっているのに、これを放置されるお考えか。
副大臣としては、大臣を説得するなりの努力をするべきではないのか。(植竹副大臣)例えば昨日官房長官から外務大臣に対して、「人事については今日の午前中に報告するように」ということがあったらお伝えしたが、人事について自分の方から積極的にどうこう言うことは、副大臣の立場としては行き過ぎかと思う。
(問)そうであれば、副大臣職というのはいらないのではないか。
(植竹副大臣)人事は大臣の専権事項である。人事について副大臣も責任を負うべきだということであれば違うが、大臣の専権事項なので、こちらから申し上げることは差し控えるべきだと思っている。
(問)人事権を持った大臣を補佐する立場にはないのか。
(植竹副大臣)外務省全体の問題について補佐する立場であり、補佐とは官邸と大臣の間をいかにうまくやっていくかについて大臣をサポートするだけである。内容については別である。
(問)副大臣は直接関与されないようであるが、今官邸と大臣の間でこのような決定的な対立が起こっている中で、個人的にはどちらの立場に近いのか。
(植竹副大臣)今の個人的な意見についてはコメントを控えさせていただく。
(問)大臣の立場には多少は理解を持たれているのか。
(植竹副大臣)その点もコメントを差し控えさせていただく。
(問)今日11時に緊急の訓示会があったが、この件については副大臣は大臣からどういう形でお聞きになったのか。
(植竹副大臣)その件については、大臣から「こういうことがあるので出るように」という話があった。但し、「自分はその前に例のロシアと韓国に対して大臣談話の抗議申し入れを行うので、遅れるかもしれない」ということは答えた。
(問)綱紀粛正とともに、人事の部分の発言にも随分重点が置かれていたと思うが、その趣旨についてはどうお考えか。
(植竹副大臣)自分(が聞いたの)は後半だったので、そこについては聞いていない部分もある。
(問)事前にはお話はなかったのか。
(植竹副大臣)事前にはなかった。綱紀粛正の点についてそういうお話があると聞いていた。それだけである。
(問)(秋に予定されている)日米首脳会談を乗り切るために柳井駐米大使を置いておきたいという説明であるが、それは理由としてはあまりしっかりしていないと思う。駐米大使がいなくても、臨時代理大使なり、後任の方なりで日米首脳会談は十分成功できると思うので、大臣が仰った理由は根拠が薄弱だと思う。米国の大使が日本で1年間ぐらい空席になっているようなことはよくある。大使がいなければ日米関係を維持できないというのは、根拠としてはおかしいと思う。
(植竹副大臣)趣旨がよくわからないが、その点については、自分は大臣の考えはそこまではわからない。
(問)人事はこれだけの重要な問題なので、副大臣が政務官とともに構成している副大臣・政務官会議を開いて、それなりの意思統一を図る等のお考えはないのか。
(植竹副大臣)例えば杉浦副大臣は外国訪問中であり、山口政務官は外交でカリブ諸国に行っている等、外交日程があるので、みんな集めるということはないにしても、皆様の報道については各自現地の新聞やテレビ等で知っていると思う。改めて呼んで(会議を開く)ということは時間的に無理ではないかと思っている。8月7日から臨時国会が始まるが、杉浦副大臣は7日の朝帰国するので、無理ではないかと思う。
(問)今日の訓示の中で、大臣が言われているような人事についての考え方について、副大臣は大臣から相談を受けたりしているのか。
(植竹副大臣)先程から申し上げているように、自分は、人事問題については、一切私見はお話ししない。相談があるかないかも含めて、これについてはコメントしない。
(問)首相官邸は今日中に人事案の提示を求めているわけであるが、現在大臣はどちらでどのような作業をされているのか。
(植竹副大臣)実は、「今日の午前中に返答を求める」ということで官房長官から連絡があり、大臣に連絡したので、「今日中に」というのは先程知った。そして、自分はほかに所用があって昼に外務省から外に出たが、その後に大臣が外務省から出たようなので、今どこにいるのかわからない。
(問)こういう事態になっているのに、大臣が今どこでどうなっているのか副大臣は把握していないということか。
(植竹副大臣)承知していない。連絡は自分の方にあったが、外務省に空白を作ってはいけないということで自分はこちらに戻っている。これだけは伝えておいた。どこにいるかはわからない。
(問)連絡は取れないのか。
(植竹副大臣)今この時点では取れない。今ここにいない時点では取れない。
(問)外務省の人事案をこれから作られるのに、外務省の中ではなくて、外で、しかも本来職務に当たるところと全く違うところで話をされておられるようであるが、それはあまり普通の状態とは言えないのではないか。副大臣はどのようにお考えか。
(植竹副大臣)自分はその点については、人事というのは慎重でなければならないし、人数も相当に多いと思うので、構想全体の中から必要なポジションを報告するのだと思う。そういう点を考えると、大臣は非常に公務で忙しい立場なので、電話やいろいろな連絡事項で中断されると、やはりそういう構想が狂ってしまうということも懸念されるという関係から、ほかで作っているのではないかと自分は想像する。
(問)首相官邸が人事問題で事態の早期収拾を図るために、今日中に外相側からの案を出すようにということについてはどうお考えか。
(植竹副大臣)そのために大臣はいろいろ考えているのではないか。
(問)今日中に解決されるのか。
(植竹副大臣)取り組んでいると思う。
(問)そういうお話は今日大臣からあったのか。
(植竹副大臣)そうではない。連絡がない。
(問)先程「大臣は公務で忙しい」という話であったが、今日の大臣の公務はないのではないか。
(植竹副大臣)自分は承知していない。
(問)「なし」と発表を受けている。「公務」というのは閣僚の事務であり、大臣の個人日程は公務とは言わないと思うが。
(植竹副大臣)自分がそう思っているだけである。
北方四島周辺水域における韓国漁船の操業問題(大臣談話の申し入れ)
(問)今日副大臣はサンマ漁の問題についてロシアと韓国の大使に申し入れを行ったが、これは国の大事な話なので、本来は外務大臣がやるべきではないかと思う。どういう形で副大臣にお鉢が回ったのか。また、今回大臣がやらなかったということについてはどうお考えか。
(植竹副大臣)自分は、昨日は出席した自民党の外交部会と水産部会の両方を踏まえて、これを伝えるべく、大臣とは調整してはいないが、大使館との関係は事務当局と話して、事務当局の方から抗議のために大臣談話を伝えるよう依頼を受けたので、大使に自分の部屋に来ていただいて、伝えた。
(問)何故大臣がこの仕事をされなかったのか。
(植竹副大臣)例えば水産庁でも、水産庁長官がロシア並びに韓国と折衝しているので、そういう意味で自分がやったのだと思う。大臣がどうこうということは自分にはわかりかねる。
総理の靖国神社参拝問題
(問)総理が意向を示している8月15日の靖国神社参拝問題でも、外相は「総理の参拝中止を求める」と仰っており、先週杉浦副大臣は「総理の参拝を前提に外務省としての対応を考えたい」と仰っていた。植竹副大臣はどうお考えか。
(植竹副大臣)その点については、「外務省として」というよりも、今の政治というものが与党3党を中心に行われており、(自民党の)古賀前幹事長や野中元幹事長、公明党の太田国対委員長、保守党の二階国対委員長等の非常に重要な方々が中国を訪問しているので、その帰国を待たないと、どういう判断になるかは今の時点では申し上げられない。杉浦副大臣が発言した状況と、今の状況は全然違うと思う。自分の個人的な意見を申し上げると複雑になるばかりなので、申し上げない。外務省の副大臣としての立場では申し上げられない。
(問)そうすると、総理が8月15日に靖国神社に参拝しない事態も考えられるということか。
(植竹副大臣)そこまで全然考えが出ていない。ただ、そういう状況の推移を見て、参拝する総理自身が考えることであり、私どもはいろいろなことを申し上げる立場にはない。
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