談話・コメント

外務大臣談話

シリア情勢に関する安保理決議案否決について

平成24年2月5日

  1. 4日(土曜日)(日本時間5日(日曜日)未明),シリア情勢に関する安保理決議案が否決されました。シリアにおいては昨年3月以来5400人以上の死者を伴う弾圧が続いており,こうした非人道的,非民主的状況に対して,国際社会の責任あるメンバーで構成される安保理が一致して強いメッセージを発出することができなかったことは,弾圧に苦しむ人々を強く失望させるものであり,深く遺憾に思います。
  2. シリアでは,北西部のホムスを始め依然として弾圧が続いており,死傷者数も増大しています。我が国は,これ以上の流血を阻止するためにも,シリア政府が,暴力を即時に停止し,アラブ連盟の行動計画を完全かつ速やかに実施するよう求めます。
  3. シリアの状況を改善させるには,国際社会が早急に一致した対応をとる必要があり,我が国としても,国際社会と連携しながら,引き続き最大限の外交努力をはらう考えです。

(参考1)シリア情勢に関する安保理案決議否決の経緯
 4日正午前(NY時間),モロッコ等の提案による決議案(アサド政権に対し人権侵害の即時停止を要求し,アラブ連盟の取組みを支持するというもの)は,露中2か国を除く13か国の賛成,露中2か国の反対(拒否権)により否決。安保理決議案の否決を受けて,潘基文事務総長は,これを深く遺憾,大きな失望であり安保理の役割を損なう,安保理は危機を終結させ平和的な将来を作るための統一的行動をとるための機会を失った等とする声明を発表。

(参考2)シリア情勢及び主要国の対応
 シリアにおいては,本年3月以降,各地で反政府デモが発生,10か月経過した現在も依然として収束せず,治安当局とデモ隊との衝突により,国連等によるとこれまでの死者数は5,400人以上。
 我が国の他欧米諸国は,シリア政府に対してデモ隊に対する弾圧の即時停止及び改革の実施を強く要請,アサド大統領に対しては道を譲るべきとの声明を発表する他,政府関係者に対する経済制裁措置を実施してきている。

(参考3)アラブ連盟の行動計画(1月22日)概要
 カイロにて開催されたシリア情勢に関するアラブ連盟閣僚級会合において,下記を決定(レバノンのみ反対,また安保理付託に関しアルジェリアが留保)。
シリア政府に対して,暴力の停止,国民統一政府の形成,副大統領への全権委譲等を要求。また,アラブ連盟閣僚委員長(カタール)及び事務総長に対して,諸計画に対する安保理の指示を得るよう要請。


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