談話・コメント

外務報道官談話

グルジアにおける非常事態について

平成19年11月8日

  1. 11月7日夜(現地時間)、グルジアの首都トビリシにおいて反政府デモを行っていた野党勢力と治安当局との衝突が発生し、負傷者が多数出たことを受け、サーカシヴィリ・グルジア大統領が15日間を期限とする非常事態令を発出したことにつき、我が国として憂慮の念を以て事態を注視している。
  2. 我が国は、グルジアが進めてきた民主化・市場経済化のための改革努力を一貫して支持してきた。同国内の情勢が平和的手段により安定化し、同国が今後とも改革の推進に努めていくことを強く期待する。

【参考1】非常事態令発出の経緯

(1)グルジア憲法上、同国議会の任期は2008年3月となっており、当初は2008年4月に議会選挙が行われる予定になっていた。しかし、サーカシヴィリ大統領とブルジャナッゼ国会議長は、次回議会選挙と次期大統領選挙を2008年秋に実施することで合意し、昨年12月27日、与党が多数を占める議会において2つの選挙の実施時期を変更する法案を可決した。(その時点では、野党側から特段の反発はなかった。)

(2)野党側は、与党側が2つの選挙の実施時期を憲法の規定に従って国民投票にかけることなく変更したのは憲法違反であるとして、議会選挙を当初の予定通り2008年4月に実施するよう求めて、11月2日より国会前でデモを行っていたところ、7日の衝突に至ったものである。

(3)サーカシヴィリ大統領は、同日のテレビでの国民に対する呼びかけの中でロシアが野党を扇動し、政権の転覆を図ったとしてロシアを非難。また、ノガイデリ首相は、「クーデターの試み」がなされたと発言。更に、グルジア外務省は、ロシア大使館員3名(公使参事官、参事官、三等書記官)が諜報活動に従事していたとして、国外退去を要求すると共に、自国の駐ロシア大使の召還を決定。

【参考2】今次非常事態令の概要

 グルジア政府は、7日の記者会見において、憲法第73条及び46条の規定並びに非常事態法に従い、15日間を期限とする非常事態令が適用される旨発表したところ、右非常事態令の概要は次の通り。

(1)グルジア公共テレビを除く報道機関(テレビ・ラジオ局)による放送を15日間停止。

(2)市民によるデモの制限、ストライキの禁止。

【参考3】負傷者数

 報道によれば、トケシェラシヴィリ保健保険大臣は、8日の衝突の結果、508人が負傷したが、その内414人は治療を受けた後に帰宅した、残りの者は病院に残っている、負傷者の内の24名は警官である旨発言。同大臣の発言に従えば、8日時点で死亡者はいない模様。

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