川口外務大臣談話
イスラエルにおける自爆テロおよびイスラエル軍によるシリア領内への攻撃について
平成15年10月6日
- 10月4日(土)午後(現地時間)、ハイファ市内のレストランにおいて自爆テロが発生し、多くの死傷者が生じたことに強い衝撃を受けた。このテロにおいて亡くなられた方々およびそのご遺族に哀悼の意を表するとともに、多数の負傷者の方々に心からお見舞いを申し上げる。テロはいかなる理由においても正当化できず、わが国は、多くの罪のない人々を犠牲にする残虐なテロ行為を、改めて、断固として非難する。わが国は、パレスチナ自治政府が、近く承認されるクレイ緊急内閣の下で、過激派による暴力と断固として戦い、着実に取締を行うことを強く期待する。
- また、イスラエル軍が5日に行ったシリア領内への攻撃は、既に緊張が高まっている地域の状況を更に悪化させるものであり、極めて遺憾である。
- わが国は、今回の自爆テロおよびイスラエル軍のシリア領内への攻撃を受け、現在重大な局面にある「ロードマップ」に沿った和平への取組みが一層困難になることを懸念しており、現在、唯一の和平に到る途である「ロードマップ」実施の再開に向け、イスラエル・パレスチナ側双方が、事態の悪化を招く措置を自制し、暴力の停止のため最大限の努力を行うよう、改めて強く期待する。
(参考)
- 現地時間10月4日(土)午後2時15分(日本時間同日午後8時15分)、イスラエル北部ハイファのレストランで自爆テロが発生、犯人を含む20人が死亡、50名以上が負傷。「イスラム聖戦」が「イスラエルの占領に対する自然の反応である」として犯行を認めた。また報道によれば「イスラム聖戦」幹部は、「今回のテロはイスラエルの分離壁建設への報復」としている(注:スラエル政府は1日の閣議で、すでに建設済の分離フェンスを延長し、全長約430キロメートルに及ぶ分離フェンスの建設を決定)。
- 今回の自爆テロに対し、イスラエル政府は、パレスチナ自治政府が早急に過激派取締の措置をとるよう要請、5日にガザの「イスラム聖戦」幹部宅を攻撃した(幹部は不在で死者はなし)。さらに同日、イスラエル軍は、「今回の攻撃の背後でイスラエル市民に危害を加えるためのテロを支援している者に対する作戦を開始した」とした上で、「(4日の自爆テロを実施した)イスラム聖戦はイラン、シリアといった国々の支持を受けている」とし、シリアの首都ダマスカスから約20キロメートル程のパレスチナ難民キャンプを攻撃した。これを受けてシリアは国連安保理の緊急会合開催を要請。5日夕方(米国東部時間)より安保理緊急公式会合が開催された。
- また、アラファト議長は、特別指令を発出し、アハマド・クレイ氏(パレスチナ立法評議会(PLC)議長)を7名からなる緊急内閣の首相に指名、右緊急内閣の承認を求めるPLCが8日に開催される見通し。
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