外務報道官談話
グルジア情勢について
平成15年11月25日
- 11月23日(日)、混乱していたグルジア国内情勢は、シェヴァルナッゼ・エドゥアルド・アンヴロシエヴィチ大統領の辞任表明に至ったが、わが国は、事態がこれまで平和的に推移していることに留意し、わが国は、今後国際社会と共に事態の行方を注視していく所存である。
- わが国は、今後もグルジアの全ての関係者が武力および暴力の行使を自制しつつ、民主的なプロセスを通じてグルジアの政情が安定し、地域の平和と安定が維持されることを希望している。
- また、新たに行われるとされている大統領選挙および国会再選挙が、自由および公正に行われることを期待しており、わが国としても、そのための協力を検討する用意がある。
(参考)
- グルジアでは、22日午後5時頃、国会選挙(2日実施)結果の取り消しと大統領の辞任を求めていた野党勢力およびその支持者が、同日開会された国会に突入し、国会を占拠、その後大統領府を占拠した。トビリシ郊外の公邸に退避したシェヴァルナッゼ大統領は、国家非常事態宣言を発出し、他方野党指導者のブルジャナッゼ国会議長は自らが大統領職を代行することを宣言した。(11月2日の国会選挙後、野党側は投票プロセスおよび開票が不正に行われたと政府を非難、開票結果の取り消しと大統領の辞任を求め、野党側が連日集会、デモ等の抗議行動を強めていた。)
- 23日グルジア入りしたロシアのイワノフ・イーゴリ・セルゲーヴィチ外相の仲介でシェヴァルナッゼ大統領と野党指導者であるサーカシヴィリ・ミハイル・ニコラエヴィチ国民運動党首、ジュヴァニア・ズラブ・ヴィッサリオノヴィチ前議長の会談が実現。その直後にシェヴァルナッゼ大統領は辞任を表明した。これにともない、憲法の規定上、新たな大統領選(45日以内に行われる。)まで国会議長であるブルジャナッゼ氏(野党指導者)が大統領代行を務める。
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