川口外務大臣談話
パレスチナ情勢の悪化について
平成14年3月30日
- わが国は、パレスチナ過激派による相次ぐテロおよびそれに対する報復としてのイスラエル軍のパレスチナ自治区侵攻、特にアラファト議長府の同軍による包囲により、暴力の悪循環が更に激化していることを非常に強く憂慮している。
- わが国はこれまでも累次に亘り罪のない人々を犠牲にするテロ行為を断固として非難している。29日に自分より訪日中のアブ・アラ・パレスチナ立法評議会議長にも求めたところであるが、改めてアラファト議長およびパレスチナ暫定自治政府に対し過激派の取り締まりのための最大限の努力を求める。
- 他方、イスラエルは、自国の安全確保の名の下で行われるパレスチナ自治区への侵攻やパレスチナ人に対する経済封鎖の結果をよく考えるべきである。わが国はイスラエルに対し、パレスチナ自治区からの即時の撤退を含め、最大限の自制を求める。
- 現地に留まって仲介努力を続けている米国のジニ特使の活動は引き続き重要である。わが国は同特使の活動に最大限の支持を表明すると共に、イスラエル・パレスチナの両当事者に対して同特使の努力に前向きに応じ、一刻も早く停戦合意を成立させるよう求める。
- わが国としても現状打開に向けて、関係国と共に、可能な限りの努力を行う所存である。
<参考:最新の情勢>
- 27日のイスラエル中部ネタニヤにおける20名が死亡した自爆テロに続き、28日には入植地に対する銃撃テロにより入植者4名が死亡、また29日にはエルサレムのスーパーマーケットにおいて女性による自爆テロが発生し2名が死亡した。
- こうしたテロに対して、29日より、イスラエル軍戦車が西岸パレスチナ地域のラマッラ(アラファト議長は同市内にて軟禁されている)、ナブルス、ベイト・ジャラへ侵攻。ラマッラではアラファト議長府の敷地内に戦車が侵入し、アラファト議長の執務室のある建物を包囲した形になっている。(但しパウエル長官の発言によれば、シャロン首相はアラファト議長自身を攻撃することはしない旨述べた由)
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