小泉総理とチェイニー米副大統領の会談の概要
平成16年4月12日
12日、小泉総理は飯倉公館において訪日中のチェイニー米国副大統領と会談及びワーキングランチを行ったところ、概要以下の通り。
1.冒頭発言
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小泉総理より、日米交流150周年の節目の訪日に歓迎の意を述べたのに対し、チェイニー副大統領より、小泉総理の友情とリーダーシップに感謝している旨のブッシュ大統領からのメッセージを伝達し、諸分野での緊密な日米協力の重要性につき述べた。
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2.日本人人質事件
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小泉総理より、イラクにおける日本人3名の人質事件につき、3名の無事救出に全力を挙げている旨述べるとともに、米国の協力に謝意を述べた。チェイニー副大統領は、米国として解決のためにあらゆる協力を行うことを約束する旨述べた。
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3.イラク
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チェイニー副大統領は、サマワにおける自衛隊の活動を含むイラク復興への日本の貢献に高い評価と謝意を述べるとともに、米国として、6月30日のイラク人への主権移譲の実現し、また、国連及び国際社会とともに取り組む強い決意を表明した。
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小泉総理より、イラク復興にはイラク人自身が前面にたって取り組む必要がある旨述べるとともに、日米としてもかかるイラク人自身による努力に対する支援を継続していく必要があり、日本としても引き続きイラクに対する人道・復興支援を継続していく旨述べた。また、小泉総理より、国際協調の確保が必要であり、そのためにも国連の役割が重要である旨述べるとともに、日本としては、アメリカの大義と善意を確信しており、それ故に当初より米国を支持してきた旨述べた。小泉総理よりは、この関連で、安保理改革を含む国連改革の必要性についても提起した。
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4.経済
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チェイニー副大統領より日本経済が急速に回復しつつあると見ていると述べたのに対し、小泉総理より、現在の日本経済の状況は昨年の状況と全く違っており、日米両国の経済が良い状況にあることは世界経済にとり重要である旨述べた。
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5.北朝鮮
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小泉総理より、日米が緊密に連携し、平和的に北朝鮮を巡る諸問題を解決する必要性につき述べるとともに、日米が平和的・外交的な解決を望んでいることを北朝鮮が理解することが重要である旨述べた。チェイニー副大統領は、北朝鮮の核の完全、検証可能かつ後戻り出来ない廃棄の実現のための六者会合の進展の重要性、中国の協力の重要性につき述べた。
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小泉総理とチェイニー副大統領は拉致問題の解決の必要性を確認した。
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6.大量破壊兵器
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小泉総理とチェイニー副大統領は、大量破壊兵器の拡散の問題に対処する必要性につき一致した。
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7.中国・台湾
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小泉総理とチェイニー副大統領は中台関係の安定が重要であるとの認識の共有を確認した。
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