平成18年7月15日
(イ) 中東和平問題の解決に向けた我が国独自の役割発揮
(ロ) 二国間関係の強化と協力拡大
最近のガザの情勢悪化に加えて、オルメルト・イスラエル首相との首脳会談が行われた7月12日の朝にイスラエル・レバノンの国境沿いでヒズボラがイスラエル兵2名を拉致する事件が発生したため、域内は一層緊迫した状況になったが、イスラエル、パレスチナ自治区及びヨルダンの各首脳との間で中東和平を中心に多岐に亘るテーマについて率直な意見交換を行うことができ、我が国独自の役割を各当事者に強く印象づけることができた。具体的な成果は次の通り。
(イ)平穏な状況を取り戻し、対話を促すための働きかけ
ガザ及びレバノンでの情勢の悪化に憂慮の念を表明しつつ、オルメルト首相に対して、兵士が人質となっている困難な状況下で「目には目を」との気持ちは十分理解できるが、事態の更なる悪化を防ぐために最大限の自制と理性的な対応を強く求めた。(ロ)アッバース大統領に対する支援
対話による和平を追求するアッバース大統領を最大限支援する必要があるという点では、オルメルト首相とも一致。更に同首相に対しては、アッバース大統領との直接会談の早期実現を求めた。一方、アッバース大統領に対しては、我が国の支援姿勢を表明した上で、一層の指導力発揮を求めた。
(ハ)人道支援の継続
パレスチナ人の生活状況の悪化に鑑み、医療・衛生状況改善及び雇用創出などのため計約3000万ドルの支援を表明。これにより今後4ヶ月間、1日最大約2000人の雇用を創出。
(ニ)中長期的な視野での域内協力構想の提案
ヨルダン渓谷に域内協力で繁栄する地域を作る「平和と繁栄の回廊」構想を提案したところ、3首脳より賛同を得ることができた。今後早期に、日本・イスラエル・パレスチナ・ヨルダン4者の協議体を立ち上げ、本件構想を具体化していく。
今次訪問国のいずれにおいても、日本の総理訪問は11年ぶりであったこともあり、各地で歓待。
(イ)イスラエル:オルメルト首相への訪日招請を先方受諾。今後政治、経済、文化を含む幅広い分野での二国間関係強化を確認。具体的には、外務次官級協議新設による政策対話の強化、両国間ビジネス・フォーラムの開催やビジネス・ミッションの派遣等につき合意を見た。
(ロ)パレスチナ:アッバース大統領支援とともに、人道援助継続を表明。今回、医療・衛生の改善と雇用創出のため計約3000万ドルの支援を表明。
(ハ)ヨルダン:1200万ドルのノンプロ無償供与の表明。