小泉総理大臣のフランス訪問
(成果と概要)
平成13年7月5日
小泉総理は、米国及び英国訪問に引き続き、フランスを訪問し、7月3日にジョスパン首相と、また4日にシラク大統領と会談を行った。今回の訪問には、安倍官房副長官が同行した。
I.成果
- ジェノヴァ・サミットに先立ち、サミット出席者の中で最も経験豊かなシラク大統領と、友好的な雰囲気の下、首脳会談及びワーキング・ランチを通じて率直な意見交換を行い、個人的な信頼関係を構築することができた。また、同大統領との保革共存(コアビタシオン)体制の下で首相を務めているジョスパン首相とも会談し、幅広い議題につき意見交換を行った。
- 総理が改革の方向とその実施に向けての決意を説明され、これに対しシラク大統領及びジョスパン首相より、小泉内閣の改革に対する理解と期待を表明するところがあった。
- 京都議定書をはじめとする国際的な課題につき意見交換を行うとともに、今後とも日仏両国間で協力していくことで意見が一致した。
- 政治、経済、文化等の幅広い分野で二国間交流を活発化させることで意見が一致した。今回構築された仏側首脳との個人的信頼関係は、日仏関係、さらには日欧関係を今後一層発展させる新たな礎となるものである。
- ジェノヴァ・サミットに向けて、我が国の積極的な外交姿勢と小泉内閣の改革への決意を内外にアピールすることができた。今後は、今回の成果も踏まえつつ、来るジェノヴァ・サミットに臨む考え。
II.概要
シラク大統領及びジョスパン首相との間で、二国間関係、国際的な課題等に関して幅広く意見交換を行った。
1.改革への取組
(1)シラク大統領との会談
シラク大統領より、日本が難しい状況にあることは承知している。しかし、自分は日本の潜在的な力を信じているので、小泉総理の改革が実現されれば、必ず日本が力強い経済に戻ることを確信している旨発言があった。
総理より、ここ2~3年はつらいのかもしれないが、大統領の信頼に応えるべく、また世界のためにも改革の実現に向けて頑張りたいとの決意を述べた。
(2)ジョスパン首相との会談
総理から、経済再生が内閣の最大の役目・使命であり、不良債権の処理及び行政機構の効率化を行っていく旨発言があった。
ジョスパン首相より、同首相の改革(地方分権、脱中央集権)についての説明を行った上で、小泉総理の改革の目的に理解を示し、日本経済が強い軌道に乗ると信じており、改革の成功を希望する旨発言があった。これに対し総理より、日本の責任は大変大きいと思う、経済再生が自分の最大の役目であり、使命である旨述べた。
2.二国間関係
(1)シラク大統領との会談
シラク大統領より、日仏関係は良好であり、相互投資も成功している、政治、文化面での交流も盛況である旨発言した。
総理より、同感であるとして、ゴーン日産CEOの例を引きながら、仏の対日投資も順調である旨述べた。
(2)ジョスパン首相との会談
総理より、日仏関係は明治以前からの大変深い関係があり、政治、文化等非常に良い関係にある旨発言した。
ジョスパン首相より、両国は非常に良い関係にある、また経済関係は非常に良好であり、双方向の投資が増進されていることは意義深い旨発言があった。
3.国際的な課題
(1)京都議定書
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シラク大統領との会談
シラク大統領より、ブッシュ米国大統領は環境問題の重要性につき理解を深めてきたが、国内的に難しい問題を抱えているようである、仏、EUは京都議定書批准の意向は極めて強く、米国の都合で自分たちの態度を変えていくことはできない旨発言した。
総理より、京都議定書の精神を踏まえながら、米国を巻き込んで、これが実効あるものとすべく最後まで米国と粘り強く話し合っていきたいと述べたのに対し、シラク大統領より、それを日本の立場として理解し、その努力を見守りたい旨述べた。
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| (ロ) |
ジョスパン首相との会談
総理より、本件については、先の訪米の際に、ブッシュ大統領に対し、問題の重要性について述べるとともに、EUと日本と協力できる方法を探らせるために、担当大臣の協議を提案した旨発言した。また総理より、ブレア英国首相も、米国の参加が世界のためになると述べ、日本の考えに理解を示した旨付言した。
ジョスパン首相より、共同して温室効果ガスの排出量を制御するメカニズムが必要である、米国も目的は共有しており、米国の参加を希望している、本件は地球規模の問題であり、前進させなければならない旨発言した。
また総理より、まだ時間があり諦めるのは早い、京都議定書の精神を活かす道を探したい、何とか米国と協力していきたい旨述べたのに対し、ジョスパン首相より、そのとおりであり、その方向に向けて努力したい旨述べるところがあった。 |
(2)日・EU関係
シラク大統領より、日・EU間でほぼ合意されている、日・EU協力に関する新文書について、首脳レベルで本年中に署名したい旨述べたのに対し、総理より、検討したい旨応じた。
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