平成21年5月4日
中曽根外務大臣は、5月3日(日曜日)、4日(月曜日)の2日間、カイロ(エジプト)を訪問し、要人との会談を行ったところ、概要と評価以下のとおりです。
(1)ムバラク大統領表敬においては、両国が国際の平和と安定の実現のために協力すべき戦略的なパートナーであることを確認するとともに、中東和平をはじめとする地域情勢、経済面での協力等、意見交換を行いました。また、中曽根大臣から改めて訪日招請を行い、双方の都合のよい時期にムバラク大統領が訪日することで一致しました。
(2)日エジプト外相会談(第1回戦略対話)においては、エジプト・日本科学技術大学(E-JUST)構想をはじめとする二国間協力の更なる発展可能性について議論しました。地域情勢については、中東和平問題では、我が国として、二国家解決に基づく和平の実現に向けて、引き続きエジプトの種々の努力を支持・支援していく旨伝達しました。また、核軍縮・不拡散やアフリカ情勢(スーダン、ソマリアを含む。)等の課題についても協力して取り組む必要があることで一致しました。
(3)ヒラール高等教育大臣との会談では、両国間の最重要の協力案件の一つであるエジプト・日本科学技術大学(E-JUST)構想について、本年秋のソフト・オープニングに向けて協力して取り組んでいくこと及びその他の科学技術分野での協力強化で一致しました。
(4)ソリマンGIS長官との会談では、中東和平をめぐる情勢をはじめとする地域情勢について意見交換を行いました。
(5)ムーサ事務総長との会談では、第1回日アラブ経済フォーラムを今年の12月7、8日に東京で行う方向で準備を行っていくことに合意しました。また、中東地域情勢について、イスラエル及びイランの核問題が、他のアラブ諸国に悪影響を及ぼす可能性についての懸念が先方から表明され、この点、中曽根大臣による先般の核軍縮に関するスピーチを評価するとの発言がありました。この他、中東和平についても先方から詳細な説明がありました。
(1)二国間関係の文脈における外務大臣のエジプト訪問は、2003年の川口外務大臣(当時)以来6年ぶりとなったが、中東和平やイランの核問題をめぐる情勢が不透明である一方、米国のオバマ政権が新たなアプローチを模索しているこの時期に、中東・アフリカ地域の安定勢力として種々の外交努力を行っているエジプトを外務大臣が訪問し、初の外相級戦略対話を含む各種協議を行ったことは極めて有意義でした。
(2)上記のようなエジプトの重要性にもかんがみて、わが国として経済改革路線への支持を表明するとともに、インフラ整備や人材育成、科学技術等での協力を表明しました。
(3)中東和平に関しては、パレスチナ諸派対話の仲介等、二国家解決に基づく中東和平実現に向けて種々の努力を行っているエジプトに対し、同国の努力への我が国の支持を明確に伝達しました。
(4)また、日エジプト外相会談では、二国間関係や中東和平のみならず、アフリカ情勢や核軍縮・不拡散などの重要課題についても意見交換を行い、両国の協力関係の幅を更に広げるができたことも有意義でした。
(5)ムーサ・アラブ連盟事務総長との会談では、12月に東京で開催される「日アラブ経済フォーラム」を通じて新しい協力関係を構築していくことが合意され、日アラブ関係強化の上でも有意義でした。