玄葉外務大臣

日・ミャンマー外相会談及びワーキング・ディナー(概要)

平成23年10月21日

  • (写真)日・ミャンマー外相会談及びワーキング・ディナー-1
  • (写真)日・ミャンマー外相会談及びワーキング・ディナー-2

 10月21日(金曜日),18時30分から20時55分まで,玄葉光一郎外務大臣は,外務省賓客として訪日中のワナ・マウン・ルイン・ミャンマー外務大臣(H.E.Mr.Wunna Maung Lwin, Minister for Foreign Affairs of the Republic of the Union of Myanmar)との会談及びワーキング・ディナーを行ったところ,概要以下のとおり。

1 冒頭

 玄葉外務大臣は,ワナ・マウン・ルイン外務大臣の訪日は,16年ぶりの我が国の招へいによるミャンマー外務大臣の招へいであり,本日の会談を新しい両国関係の構築の第一歩とし,共に希望ある新しい未来を切り開いていきたいと述べた。

2 二国間関係総論・民主化問題

  1. (1)玄葉外務大臣より,我が国は地政学的に重要な位置にあるミャンマーとの関係を重視しており,アジア太平洋地域に豊かで安定した秩序を作るための民主主義的な価値観を地域の一員であるミャンマーとも共有したい,この点,テイン・セイン大統領は就任演説で「自由公正な民主主義国家の建設に向け努力する」と述べ,アウン・サン・スー・チー女史との直接対話等その後も着実に実行していること,最近著名な海外在住反政府活動家であるハーン・ヤングェ氏がミャンマーに一時帰国したことを評価する旨述べた。
  2. (2)また,玄葉外務大臣は,ミャンマー政府の民主化に向けた動きが決して後退しないことを示すことが重要であり,我が国として,そのような貴国政府の動きを力強く支援していきたい,この点,今般,約200名の政治犯が釈放されたことを,具体的前進として評価するとともに,引き続き,更なる政治犯の釈放を期待すると述べた。
  3. (3)さらに,玄葉外務大臣は,現在ミャンマーの国会で審議中の政党登録法の改正により,昨年11月の総選挙に参加できなかった国民民主連盟(NLD)等の政党が選挙に参加できるようになり,今後のミャンマーにおける選挙がより開かれたものとなることを期待すると述べた。
  4. (4)これに対し,ワナ・マウン・ルイン外務大臣からは,今後も憲法の規定に則った形で適切な時期に恩赦を行う,スー・チー女史については,地方への自由な移動が認められている他,外国人とも自由に会える,武装少数民族組織との間でも平和の実現に向けて努力しているとの発言があり,ミャンマーにおいて民主主義が根付きはじめている旨述べた。

3 「4項目の施策」のフォローアップ

  1. (1)玄葉外務大臣は,6月に菊田政務官(当時)から「二国間関係に新しいページを開きたい」として伝えた,(1)人的交流,(2)経済協力,(3)経済,(4)文化交流の4項目の施策を着実に実施しているとして,各項目の現状と,ミャンマーの最近の情勢を踏まえた更なる施策につき説明した。
  2. (2)人的交流については,引き続き閣僚レベルを招へいするとともに,7月実施した超党派の若手政党関係者グループ20名の訪日招へいを踏まえ,より幅広い政党・組織から参加者を得て第二陣を実施したい,国民民主連盟(NLD)関係者も,ミャンマーの将来を担う重要な存在であり,政党として合法化された後,日本に来てもらいたいと考えていると述べました。
  3. (3)経済協力については,テイン・セイン大統領が,就任演説において「国民生活の向上に努力する」と述べ,貧困撲滅に取り組んでいることに注目し,今後基礎生活分野を中心に支援を強化していきたい,また,市場経済体制の構築を支援するとの観点から,「人材開発センター(日本センター)」案件の実施に向けた調査を出来るだけ早期に行うとともに,我が国が継続的に支援してきたバルーチャン第二水力発電所補修案件につき現状把握のための調査を行う用意がある,また,経済協力に関する政策協議を可能な限り速やかに行いたい,更なる民主化と国民和解などが進展していけば本格的な支援の検討も可能になると考えている旨述べた。
  4. (4)これに対し,ワナ・マウン・ルイン外務大臣は,日本の支援に感謝する,「人材開発センター」案件及びバルーチャン第二水力発電所補修案件の迅速な調査に向けて準備を行う,この他,ミャンマーの発展にとって貧困撲滅,農村開発,インフラ,エネルギー,人材育成などの分野や,MDGsの達成についても重要な課題と考えている旨述べた。
  5. (5)経済分野における協力については,玄葉外務大臣より,9月に,経団連や日ASEANセンターの投資ミッションがミャンマーを訪問し,その結果,縫製業者等が具体的な投資案件の検討を開始した,今後,日本商工会議所などもミッションを派遣する予定である,12月から1月にかけて,経済改革支援ワークショップを開催する予定である旨述べた。
  6. (6)文化交流については,玄葉外務大臣より,文化交流案件の発掘のためのミッション及び遺跡修復・保存の専門家を近く派遣する予定である,また仏教分野の交流についても行いたい旨述べたのに対し,ワナ・マウン・ルイン外務大臣は,日本側の提案をうれしく思い歓迎すると述べた。

4 その他

  1. (1) 2007年に発生した長井健司氏死亡事件に関し,玄葉外務大臣より真相の究 明と遺品の返還の協力を引き続きお願いする旨述べたのに対し,ワナ・マウン・ルイン外務大臣からは,長井氏が亡くなられたことは,自分としてもミャンマーとしても大変残念なことであったと思っているとの発言があった。
  2. (2) 地域情勢についても意見交換を行った。

(注)ワナ・マウン・ルイン・ミャンマー外務大臣は,10月20日(木曜日)~22日(土曜日)の日程で訪日。我が国の招へいによるミャンマー外相の訪日は,1995年以来16年ぶり。訪日中,ワナ・マウン・ルイン外務大臣は,日・ミャンマー外相会談の他,藤村官房長官表敬,衆議院・参議院表敬,議連,経済界との懇談を行った。


このページのトップへ戻る
玄葉外務大臣 会談・訪問 | 目次へ戻る