麻生外務大臣

第2回日米閣僚級戦略対話の概要

平成18年3月18日

 18日、シドニーにおいて、麻生大臣とライス国務長官との間で、当地時間10時10分から約50分間、日米閣僚級戦略対話が行われたところ、概要以下のとおり。

1.東アジア等

(1)総論

 東アジアの将来は、中国の台頭と切り離して論じることができず、中国経済の拡大・成長は国際社会にとって大きな機会であるが、軍事力の近代化や増大を続ける国防費については、依然として不透明な点もあり、中国が責任ある建設的な勢力となっていくことが重要であるとの認識で一致した。そうした中国を含め、安定的かつ予見可能な東アジアの国際環境を創出していく必要があり、この目的のために普遍的価値を共有する日米がどのように役割を果たし、協力していけるかという観点から議論を行った。

(2)朝鮮半島

 六者会合の枠組みを通じた核問題の解決が重要であり、そのために中国の役割が重要であることが確認された。

(3)インド及び豪州

 日米双方は、インド、豪州との戦略的な関係強化の必要性で一致した。特にライス長官より、先般のブッシュ大統領のインド訪問の成果と、原子力に関する米印合意の意義について説明があった。

(4)東南アジア

 ASEANを支援していくことの重要性を確認した。

(5)台湾

 台湾海峡を巡る問題については、平和的解決以外の一方的な現状変更にも反対していくことを確認した。

(6)中央アジア、アフガニスタン、パキスタン

 アフガニスタン、中央アジア、パキスタンを含む地域を一体としてとらえた中長期的な協力のあり方につき、日米間で議論していくことに合意した。この地域の戦略的重要性(地政学的重要性や資源エネルギーの視点からの重要性)に着目するとともに、日米を含む国際社会が支援をしているアフガニスタンが一国のみでは経済的自立が困難であること等を念頭において、協議を行っていくこととなった。

2.イラク

 イラクでは、昨年12月の国民議会後、新政府の樹立に向けて様々な取組が行われている重要な時期にある中で、引き続き日米を含む国際社会がイラクの国造りを支援していくことが重要であることを確認した。

3.国連改革

 麻生大臣より、安保理改革は日本にとって極めて重要であると述べるとともに、安保理改革を含む国連改革のため日米両国が引き続き協力していくことで意見の一致をみた。

4.日米関係

(1)米軍再編

 昨年10月の「2+2」共同文書に関し、具体案についての最終的なとりまとめを今月中に行うべく精力的に協議を行っていくことで意見の一致をみた。

(2)BSE

 ライス長官より、改めて、米側の過ちは申し訳なかったと述べた上で、米国産牛肉の輸入手続を早期に再開すべきであり、全体の輸入手続を停止した日本の対応は過剰なのではないかと述べた。これに対し麻生大臣より、輸入手続の停止は民間施設の問題に加え、農務省のチェック機能に疑問が生じている結果であり、輸入再開に向けては日米が合意したシステムの信頼性への疑問の払拭が不可欠であり、そうでなければ米国産牛肉は日本の消費者に受け入れられない旨述べた。

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