(1) |
北朝鮮
(イ) |
複数の国より北朝鮮の核開発に対する強い懸念が表明され、北朝鮮に対し全ての核兵器開発計画を検証可能かつ不可逆的な形で撤廃すること、また、事態をエスカレートさせるような行動をとらないよう国際社会が一致して求めることで一致した。 |
(ロ) |
川口大臣から、拉致問題は日本国民に対する重大な犯罪行為であり、その解決は日朝間の最大の懸案事項の一つである旨説明し、その速やかな解決に向けてG8各国の理解と協力を引き続き得たい、また、北朝鮮の問題は生物・化学兵器、麻薬の輸出、人道上の問題等を含む包括的な形で、平和的に解決することが重要であるとの認識を述べ、各国の理解と支持を得た。 |
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(2) |
イラク
(イ) |
イラクの「戦後」に関する安保理決議1483の採択を歓迎し、イラクの復興に向けてG8を始め国際社会が一致団結して取り組むことが不可欠である点で一致した。 |
(ロ) |
イラクの復興に向けて、あらゆる分野で国連の果たす役割は極めて重要であるとの意見で一致した。 |
(ハ) |
川口大臣より、イラクの復興に向けてG8が一致団結して取り組んでいくことの重要性を指摘した。また、21日に発表した当面のイラク支援策について説明し、日本の積極的な貢献についてアピールした。また、中東地域全体の平和と安定の実現に向けて、同国の平和と安定の実現が極めて重要であり、同時にロードマップを実施し、中東和平のモメンタムを失わないよう努めることが重要である旨指摘した。
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(3) |
イスラエル・パレスチナ
(イ) |
各国より、アッバース新首相の指名・承認、ロードマップの提示を始めとする前向きな動きを歓迎する一方で、イスラエルがロードマップを受け入れることが極めて重要である、また、パレスチナの治安を改善することが必要である点で一致した。 |
(ロ) |
パウエル米国務長官より、イスラエルがロードマップを受け入れれば、米国は23日、イスラエルの懸念に真剣に対応する旨の声明を発出する予定であり、イスラエルが受諾の声明を出すことを期待しているとの説明がなされた。 |
(ハ) |
川口大臣より、日本の支援策及び19-20日に日本で開催したイスラエル・パレスチナ間の信頼醸成会議の結果について説明。
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(4) |
アフガニスタン
(イ) |
治安を始めとして情勢は厳しく、特に地方軍閥を武装解除し、中央政府に従わせることが重要である、同国の安定は地域の安定化にとって極めて重要であり、G8を始めとする国際社会が引き続きカルザイ政権を支持していく必要がある点で一致した。また、前日のアフガンの麻薬会議に関連し、アフガン移行政権の麻薬対策を支援していくとともに、国際社会全体で取り組んでいくことの重要性が指摘された。 |
(ロ) |
川口大臣より、DDR(武装解除、動員解除及び元兵士の社会復帰)分野における2月の「『平和の定着』東京会議」の開催等の日本の積極的な貢献を紹介。 |
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イラン
イランの原子力活動に対する強い懸念が各国より表明され、その透明性の向上、さらには追加議定書の締結が不可欠であるとの認識が共有された。
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(6) |
スリランカ
川口大臣より、スリランカ民族紛争の解決は、南アジアの他の地域の平和と安定にも好ましい影響を与えるものであり、G8として解決に向けた前向きな動きを支持することの重要性を指摘。また、6月の「スリランカ復興開発に関する東京会議」はスリランカ和平プロセスへの国際社会の一致したコミットメントを示す重要な機会であり、「タミル・イーラム解放の虎(LTTE)」が、この重要な機会を逸しないことを望む旨述べた。
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(7) |
インド・パキスタン
双方の関係修復への動きを歓迎するとともに、こうした前向きな動きが両国間の対話再開・関係改善につながるよう引き続き呼びかけていくことが重要である点で一致。
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