ODAメールマガジン/2007年1月10日発行 第106号

 新年おめでとうございます。本年もODAメールマガジンでは、援助の現場で働いている人々や現地を視察された方の生の声、またODAに関するさまざまな情報をお届けいたします。今年も引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

 本年初めのODAメールマガジン第106号は、「ODA民間モニターが岩屋外務副大臣に報告書を提出」と、その報告書の提出を行った平成18年度ODA民間モニターの中からスリランカ班モロッコ班の団長によるモニターの報告、そして「NGOアカウンタビリティ能力強化セミナー(名古屋)開催のご案内」をお届けします。 


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New!ODAホームページ新着情報
アカウンタビリティ能力強化セミナー開催のご案内(於:名古屋) ODAホームページ
政策評価法に基づく事前評価書(パキスタン・イスラム共和国)
平成19年度予算(政府案)(PDF)
国連世界食糧計画(WFP)を通じた対ケニア人道支援
対モロッコ円借款ロングリスト(2006~2009年度)
日本NGO支援無償資金協力(平成18年度の交換公文締結日別)
外務省NGO研究会(プロテクション)「人道支援におけるプロテクション」シンポジウム 開催のご案内
フィリピンのルソン島南部における台風による泥流及び洪水災害に対する緊急無償資金協力について
政府開発援助(ODA)白書2006年版 概要
無償資金協力(入札等結果の公表)(平成18年度)
無償資金協力(入札等結果の公表)(平成17年度)
エジプトのカイロ大学に対する一般文化無償資金協力について
人間の安全保障基金による「グレナダにおけるハリケーン被害者の自立支援」プロジェクトについて
第18回ODA出前講座 開催報告(早稲田大学)
エルサルバドルに対する無償資金協力について
平成18年度第2回NGO相談員連絡会議(於:沖縄県)開催報告
モンテネグロに対する無償資金協力について
中国の「酸性雨及び黄砂モニタリング・ネットワーク整備計画」に対する無償資金協力について
ODAメールマガジンは、ODA政策や様々な情報をタイムリーにお届けします。
また、外務省ホームページODAコーナーでは、新着情報を次々と更新しておりますので、是非ご覧下さい。
  ODAホームページ
 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/index.html


 なお、このODAメールマガジンでは、ODAの現場で働いている人々や実際にODAを視察した方々の生の声をお伝えしておりますので、本メルマガに掲載されている意見は執筆者個人の意見であり、政府の立場を示すものではありません。


ODA民間モニターが岩屋外務副大臣に報告書を提出

 12月22日、今年度のODA民間モニターとして海外派遣された、石井琢三さん(スリランカ班団長)、藤村喜久子さん(フィリピン班団長)、舟橋周作さん(バングラデシュ班副団長)、瀬戸口勲さん(中国班副団長)、秦孝浩さん(モンゴル班副団長)、澤出洋一さん(モロッコ班団長)の6名が外務省を訪れ、岩屋毅外務副大臣に報告書を提出しました。

報告書提出式

 ODA民間モニター事業は、一般の方々に自身の目で海外のODA現場を直接視察していただき、その様子を踏まえた感想や意見などを報告・提言していただくものです。今年度で8年目を迎え、これまでに累計644名が25カ国に派遣され、440案件を視察しました。

 報告書の提出後に行われた意見交換では、6名のモニター代表の方々から岩屋副大臣に対し、「人々の生活改善に向けたソフト面の充実を期待したい。」「北京の発展振りを見た時、中国への支援はどうかなと思ったが、地方の内陸部を視察して支援の必要性があると思った。」「現地の人々と溶け込んで活動している青年海外協力隊員は本当にがんばっていて誇りに感じた。」などの意見が出されました。

 岩屋副大臣からは、「より有機的に、またより効果が上がるようなODAを国民の声を反映しながら実施していきたい。」「国民一般のODAへの理解がまだ十分とは言えないなかで、国民の視点でODA現場を見ていただくことは重要であり、引き続き語り部として自分の体験を伝えてください。」などと述べました。

報告書提出式

 民間モニターの報告書は外務省のホームページ
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/index/whats/061206_01.html
で閲覧できます。また、民間モニターの派遣の様子はテレビ番組「世界とともに生きる ODA TODAY」(BS JAPAN 毎週土曜日11:45~11:50)及びODAインターネットテレビ(http://www.apic.or.jp/plaza/tv/)で紹介していますので是非ご覧下さい。なお、2月3日・4日に大阪市で行われるワン・ワールド・フェスティバルでもモニターによる報告会が予定されています。



平成18年度ODA民間モニターからの報告 原稿執筆:平成18年度ODA民間モニター・スリランカ班 石井 琢三 さん(団長・会社員)

 今回の視察を通じて、日本からのODAはスリランカにおいて大変有効に機能し、国民から高い評価を得ていることが分かった。今後スリランカへのODAを考えた場合、下記の2項目に重きを置く必要があると感じた。

1.津波被害からの復興と災害に強い街づくり

津波災害復旧・復興ノンプロジェクト無償資金協力の一部で整備が行われているゴール漁港を視察
津波災害復旧・復興ノンプロジェクト無償資金協力
の一部で整備が行われているゴール漁港を視察

 日本は各種の災害から被害を受け、その都度復興を成し遂げた経験と教訓を持ち合わせている。それらを災害に強い国づくりに役立たせることが出来る。特に被害を軽減するには、ハード対策は勿論のこと、住民に対して防災に関する意識啓発を行うことである。

 更に、災害発生時に対応する防災行政官の育成も必要である。日本の防災行政官は、阪神淡路大震災以降、防災知識・意識が向上しており、日本の防災ノウハウがスリランカの防災行政官の育成に貢献できるものと考える。

 スリランカは将来観光都市として発展が期待される中、津波被害はマイナスになっている。日本でも津波被害を受けそうな観光地には観光客向けに津波情報を伝達するスピーカーや案内表示が至る所に設置されている。津波対策についても、日本が援助できる部分は多くあると考える。

2.人材育成(次世代を担う若者の育成)

 これは、ただ単に日本の専門家がスリランカを訪問し、人々を指導・教育するだけでなく、日本を訪れ、日本の文化・風習に接しながら専門分野を学んでもらうことである。多くの若者が専門的な知識を身に付け、雇用機会が広がるし、ODAの目的である日本に良い印象をもつものと考える。

 今回多くの日本人が現地の人達と一緒に働いている姿を見て、大変感動した。これが本当の草の根活動に値するものだと感じた。青年海外協力隊の方は担当するコミュニティに入り込んで住民と同じ視線で、一緒に活動を行っており、これが人材交流の原点であるという気がした。

 引き続き日本の援助がスリランカの発展に貢献できるものになることを期待する。



平成18年度ODA民間モニターからの報告 原稿執筆:平成18年度ODA民間モニター・モロッコ班 澤出 洋一 さん(団長・航空自衛官)
写真

 モロッコは本邦から遠く、また、多くのモロッコ人は近くの欧州に目が向いている状況であり、日本の認知度は決して高いとは言えない。しかしながら我が国のモロッコに対する経済協力実績は、フランスに次ぎ第2位の支援を行っている。「なぜ?」これが本視察出発前の素朴な疑問である。

 ODAには、大きく分け2つの意義(人道支援と将来的な日本の国益への反映)があると考える。モロッコの都市部はODAの必要性が感じられないほど発展しているが、一方、都市部を一歩離れると貧しい村々が散在している。学校教育を受けることができない子供達、社会進出ができない女性、インフラ整備の遅れ等を現地で実地に目にすると、素直に何らかの形でこの人達を支援してやりたいと痛感する。我々日本人は、先進国の一員として人道的に途上国を支援する責務があり、日本国民としてある程度のODA支出は必要であることを再認識させられた。

 また、モロッコは他のアフリカ諸国に比し、地理的に欧州に近く、海岸部ではある程度のインフラが整備されている。つまり、国民の教育体制をしっかり整備し、質の高い労働力を養成すれば、欧州企業等の工場誘致が可能であり、近い将来モロッコ自身が他のアフリカ諸国を逆に援助する立場になることが期待できる。そうなれば我が国にとって、この国がアフリカ外交における強力な友好国となり、日本の国益にも大きく寄与してくれる可能性が高いと感じた。

 モロッコに対するODAは、的確な判断に基づき実施されていることを確認できた。ただ、我々に対するモロッコ側のブリーフィングは、あくまでもODAの成果等、援助を受けた側が日本に対し感謝の意を示す場であり、その中からODAの問題点を見つけ出すのは容易ではない。一部の案件において、施設を利用している人達から直接話を聞けたことは、ODAの実情を知る上で大変有意義であり、今後はこの様な機会が増加することを期待している。



●○ 平成18年度ODA民間モニターからの報告は、
次号からも1カ国ずつご紹介いたします。 ○●


NGOアカウンタビリティ能力強化セミナー(名古屋)開催のご案内
◆◆NGOアカウンタビリティ能力強化セミナー(名古屋)◆◆

主催:外務省
運営:(特活)国際協力NGOセンター
運営協力:(特活)関西NGO協議会、(特活)名古屋NGOセンター

 ODAメールマガジン第103号(2006年11月22日発行)にてお知らせしました、外務省主催のNGOアカウンタビリティ能力強化セミナーが2007年2月3日(土)午後、名古屋にて開催されます。詳細についてはこちらをクリックしてください。



編集・発行 外務省国際協力局(〒100-8919 千代田区霞が関2-2-1)

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