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地球環境

記者会見記録

平成9年12月11日
高村政務次官

12月11日午前11時20分より高村政務次官による記者ブリーフが行われたところ、概要以下のとおり。(浜中環境長部長、岡本通産省審議官同席。)

1.冒頭発言

(高村政務次官)今月初めから延べ10日間にわたって議論が繰り広げられている第3回締約国会議も京都議定書の採択という歴史的な成果に向けて閉会を迎えることとなった。ホスト国を代表してエストラーダ大使を初め各国政府関係者、NGO、産業界の方々等全ての関係者のこれまでの多大な努力に感謝するとともに、京都府、京都市を初めとする地元の皆様の御協力に対しても心から感謝を申し上げる次第である。
 地球温暖化問題は人類の生活と将来の人類の生存に関わる深刻な問題であり、その抜本的解決には長期にわたる努力が必要である。そうした意味で、本日採択されるべき議定書は、各国がそれぞれの立場を乗り越え排出削減のための数値目標を設定することにより、21世紀の温暖化防止に向けた確実な第一歩を踏み出すための歴史に残る成果であると考えている。来世紀に向けてかけがえのない地球及び人類にとって最も重要な国際約束がこの京都で採択されることを誇りに思う。今回の合意を受け、温室効果ガスの排出削減を実行していくことはこれまでわが国が既に省エネルギーを達成してきたことから決して容易なことではないが、この度の議定書を真に実効あるものとすべくわが国としてもこの議定書の早期締結或いは自主的な取り組みを進めるべく最大限の努力をしていきたいと考えている。

2.質疑応答

(問)削減の合意を実行していくのは非常に困難であるという話が今あったが、合意された以上当然ある程度具体策を持っていると思う。それを伺いたいというのが第一点。それから、第二点目として、昨晩EUと日本と米国の間の協議が大体まとまった後、途上国問題でかなり混乱したと聞いているが、日本として途上国に如何にアプローチして如何なる交渉があったのか、今だからこそ伺える話を是非聞かせて頂きたい。

(高村政務次官)如何に実現するかということについては、これから政府一体となって国民の皆様にも御協力頂いて各分野で果たすべき役割を果たして頂くということであり、今ここについてこうであるという具体的なことはちょっと申し上げるわけにいかない。そのことは御理解頂きたいと思う。
 それから、途上国問題については、我々は京都イニシアティヴ等を出して途上国の皆さんにとっても良いようなアイデアを出し、そういったようなことを大木議長を初め我々手分けして各途上国の人達に話し、そういう中で何らかの参加ができないかということを働きかけてきた。最終的には必ずしもきっちりしたプロトコールができたわけではないが、途上国の中でもかなりの国々がそういったことに前向きな姿勢を見せてくれたことはそれなりの成果であったのではないかと思っている。

(問)大木議長が一旦戻るということを言われて、再びこちらに帰ってくることになったそうであるが、何故そういうことが起きたのか。

(高村政務次官)基本的には国会との関係であると理解している。国会の側の御理解も得て帰ってこられたと、終わりよければ全てよしということで御理解頂きたい。

(問)確か議定書の中で、今後の削減措置に関して科学的な手法をもって新しい計算方式を作るとなっていると思うが、その時に現在使われている計算方式等使われる内容というかいろいろなエレメントが相当変わってくるのか。つまり、現在の計算方式によると日本の2010年における温暖化ガスの排出量が10%とか何%というふうに言われており、増加すると思うが、新しい数値要するに尺度を使うと相当に変わってしまうおそれがあると思うが、そこら辺は如何か。

(高村政務次官)3ガスか6ガスかということ等も絡むわけであるが、新しく入れるべき3ガスについてはまだ精密なデータ等がないので、変わってしまうというよりもそういったことを新しく構築していかなければいけない、こういう問題なのだろうと思う。今何かきっちりしたものがあって、それを達成のために後から変えてしまう、そういうようなことを考えているわけでは全くないということを御理解頂きたいと思う。

(岡本審議官)補足して申し上げる。追加した代替フロンについて実排出量というアクチュアルな排出量で計算するやり方で計算している国と、潜在排出量、ポテンシャルな排出量で計算するという方法をとっている国とがあるが、まずそういったものを揃えるということ、それから我々は代替フロンについて回収という形での対策を進めていく、それに向けてドライビング・フォースがかかるためにはやはり実排出量という尺度でデータをとることが適当と考えており、そういったアキュラシーという面と国ごとのコミットメントの遵守を正確に評価していく、そういう観点からのメソドロジーを揃えよう、そういう趣旨で決めていくことにしているものである。

(問)今後11ヵ月の間に主要な途上国(特に中国、インド)が、議定書に参画する、或いは何か自主的な合意をガスの削減において行うということを信ずるような理由付け、裏付けはあるのか。

(高村政務次官)中国プラスG77結束して非常に固かったが、かなりの途上国も第9項について賛成であるという感じになってきて、結局コンセンサスであるのでそれでまとまらなかったわけであるが、これからいろいろお話しすることによって、そして先進国がやるべきことをきっちりやっていくことによって、これから途上国の人達も更に考えて頂けるものと期待している。

(問)先ほど会見されたECのビャルゴー委員が「日本は議長国として結果として6%を提案したことを評価する」旨述べていたし、米国もよくここまでやってくれたと評価したが、それが自分には何かEUの勝利宣言のように聞こえた。その点については如何に感じるか。

(高村政務次官)この度参加した日本、EU、米国それぞれが勝利と考えている、或いはそれぞれが厳しいと思う点もあると、それは同じことだと思う。誰が勝利して誰が敗北したということではない。意味のある公平で実現可能なものができた、それもこの問題について法的拘束力のある議定書が初めてできる、こういうことが大きな成果であったと。大きな成果ということは、皆が勝利したということだと思う。

(問)いわゆるアンブレラ方式ということが如何なる決着になったのかということと、日本の取り組みとして如何なる条件、パートナーというか考え方があるかということが一点。二点目は、6%という日本の削減目標値となると、やはり経済成長をある程度抑えてでも、或いは経済成長がうまくいかなくても達成目標を目指すという必要性が出てくるのではないかと思うが、その辺如何に考えるか。

(高村政務次官)経済成長に全く影響がないとは言わないが、経済成長にとって致命的なものとはならない、そういう中でこのことは達成できる、こういうことだと思う。

(岡本審議官)補足して申し上げる。今高村政務次官お話しのとおりであるが、日本がCO2 と今回代替フロン3ガスが追加されたわけであるが、我々としては今回コミットした6%という削減目標を達成することは決して容易ではない。しかし、今回の議定書で加わった森林の吸収というものの扱いとか共同実施、排出権取引、クリーン・ディベロップメント・メカニズム等そのような議定書に入ったいろいろな措置を有効に活用しながら、一連の削減に向けての取り組みをやっていく、そのことによって経済の成長を犠牲にするということなしに、むしろ厳しい削減目標ではあるが、かねがね橋本総理も言われているように、こういったものをバネにしながら新しい産業が日本の中で登場し育っていく、そういうことによる経済へのプラスの効果ということも併せて期待しながら、経済成長と今回コミットする削減目標の達成が十分に両立可能であると考えており、その方向で関係各省とも相談しながら一連の取り組みをしてまいりたいと考えている。

(高村政務次官)アンブレラ方式については、いわゆる言葉を変えて言えば非EUバブルと言ってもいいようなものだと思うが、その中身がきっちり詰まっているとは聞いていない。

(問)日本の6%、それから当初ゼロ%であった米国の数値が7%まで上がった根拠を教えてほしい。

(高村政務次官)意味のある公平で実現可能なものと、言葉を変えて言えば、衡平であって実現可能な中の精一杯のものは何%かということをギリギリ最後まで政府部内で検討した結果、日本においては6%というものが出てきたということである。最初2.5%と言っていて何でポンと6%になるのかということもあるが、それは今度のいろいろな合意の中でのいろいろな前提の中で最高のものを求めるとすればどこまで意味のある数字が出せるかギリギリやった結果が6%であった、こういうことと理解頂きたい。

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