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軍縮・不拡散


新藤外務大臣政務官のウラジオストク訪問
概要と成果


平成14年11月18日


1.概要

 11月14日(木)~17日(日)、新藤外務大臣政務官は政治レベルの外務省高官としては初めてウラジオストクを訪問した。今回の訪問の主目的は、現在凍結されている日本の対露非核化協力の一環である、退役原潜解体の現場の状況を把握することにより、非核化協力委員会の今後のあり方を考える上での参考とすることにあった。15日には、ウラジオストク近郊にて退役原子力潜水艦解体を実施しているズベズダ造船所、及び、同造船所で処理された密閉原子炉区画等を海上にて一時貯蔵しているラズボイニク湾を訪問した。16日には、フョードロフ太平洋艦隊司令官及びベデルニコフ沿海地方副知事と会談し、非核化事業を始めとする各種の日露間の協力関係に関する意見交換を行った。また、新藤政務官は、沿海地方において経済・文化面で日露交流の重要な拠点となっている日本センターを訪問し、活動の概要を現場にて把握すると共に、同センター出身者を中心とする、日本文化同好会の会員と、日露交流のあり方について懇談を行った。更に、同日には、現地プレス等との記者会見を行った。17日には、日本人抑留者墓地へ墓参した。


2.主要な成果

 今後の対露非核化協力のあり方を検討する上で重要な以下の点を確認することができた。

(1) 事実関係の把握(露側による説明)

 ロシア極東地域において、今日までに28隻の原潜が解体され、そのうち20隻が(ミサイル搭載)戦略原潜、8隻が通常型原潜であった。しかし、99年以降に解体された10隻の原潜は全て米国との協力により解体された戦略原潜であり、通常型原潜の解体は全く実施されていない。通常型原潜は製造時期・型が古く、その多くが自力浮上が不可能となっており、船体の腐食等を通じて環境面での悪影響の潜在的可能性が懸念される。現在、41隻の退役原潜が未解体のままとなっており、早急な解体が望まれている状況にある。

(2) 露側の取組みの確認

(イ) シュリガン・ズベズダ造船所(原潜解体作業の現場)所長
 同造船所にて確立された技術に基づいた原潜解体事業への熱心な取り組みを紹介した。液体放射性廃棄物処理施設「すずらん」の供与に対する感謝の意を改めて表明すると共に、今後の更なる日本からの協力に関する希望を表明した。

(ロ) フョードロフ太平洋艦隊司令官
 原潜解体事業への全面的な協力を表明した(退役原潜の解体は原子力省の所管)。

(ハ) ベデルニコフ沿海地方副知事
 沿海地方にとっての原潜解体事業の重要性を強調すると共に、日本側による更なる協力への期待を表明した。また、沿海地方行政府よりロシア中央政府への非核化事業推進に向けた働きかけを強化する意向を表明した。




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