平成25年8月22日
(問1)ABTCとは、どのような制度ですか?
(答)日本人が外国に行く場合、通常はその外国に入国するための査証(ビザ)が必要です。短期間の出張や観光であれば、ビザが免除されている例もありますが(注1)、APEC域内の国・地域への入国・入域には、まだビザが必要な場合が多いと言えます。そこで、APEC域内諸国・地域に頻繁に出張するビジネス関係者には、特別なカードを政府が交付し、またあらかじめ、この制度に参加している国の政府・地域の行政府に、有効性の了解を得ておくことで、その有効性を認めた参加国及び地域のビザが免除される又はビザ手続が免除される(ビザが自動的に付与される)こととなる制度です。これにより、このカードと旅券(パスポート)を両方持って行けば、それら諸国・地域に入国・入域する審査を受けることができる(渡航することができる)こととなります。(「APEC・ビジネス・トラベル・カード(ABTC)の概要」参照)
(注1)たとえば、日本人が短期商用目的でAPEC諸国・地域に行く場合、中国香港、マレーシア、ペルー及びシンガポールでは、通常3か月以内であればビザが不要となります。(なお、日本人が海外へ渡航する際のビザについては、渡航先国、渡航目的、滞在期間等によってビザの要否が異なり、また、国によっては事前通知なしに手続きが変更される場合もありますので、詳細は日本にある渡航先国の大使館・総領事館に確認し、最新の情報を入手するようにしてください)。
(問2)ABTCがあれば、APECのどの国・地域にもビザなしで行けるのですか?
(答)APECには、現在21の国・地域が参加していますが、現在ABTC制度に参加しているのは、そのうちの19か国・地域です(オーストラリア、ブルネイ、チリ、中国、中国香港、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、パプアニューギニア、ペルー、フィリピン、ロシア、シンガポール、チャイニーズ・タイペイ(台湾)、タイ及びベトナム)。
これらの国・地域のうち、ABTCの裏面に記載がない(事前の承認を受けていない)国・地域及び現在のところABTC制度の運用を開始していないAPEC地域(カナダ及び米国)においては、ABTCによって、ビザが免除される又はビザ手続が免除される(ビザが自動的に付与される)ことはありません。
(問3)このABTC制度は、いつから始まったのですか。
(答)1996年のAPEC首脳会議において、ハワード・オーストラリア首相、ラモス・フィリピン大統領、金泳三・韓国大統領が、本制度を試験運用することに合意し、1997年からこの3国により、本制度の試行を開始しました。1999年3月から、他の国・地域も参加して本制度が本格化しました。
(問4)どうすれば、ABTCを入手できるのですか?
(答)日本のビジネス関係者で、外務省が省令及び告示で定めた交付要件を満たす人が、ABTCの交付申請を行うことができます。所属する機関の貿易及び投資の金額、犯罪歴がないこと、有効な日本の旅券を持っていることなどが必要な条件となります。ABTCは外務省が交付しますので、ABTCの交付を希望する人は、外務省に申請してください。なお、交付に当たっては一定の手数料が必要です。
申請要領の詳細は、「APEC・ビジネス・トラベル・カード」(ABTC)申請方法を参照してください。
(注2)ABTC制度に参加している国等で見解が一致している「運用の枠組み」には、「有給の雇用又はワーキング・ホリデーを希望する人」、「職業運動選手、報道特派員、芸能人、音楽家、芸術家又はこれと類似する職業に従事する人」には、ABTCを交付しないと明記されています。これに該当する方は、申請しても交付されない又は外国政府等からの承認が受けられないことになりますので、御留意願います。
(問5)外国のビジネス関係者も、このABTCを持って、日本にビザなしで入国することになるのですか?
(答)2003年度から、ABTCを持っている外国人で、事前審査により、日本の当局から承認を得ている人(ABTCの裏面に“JPN"の記載がある方)は、原則ビザなしで日本に渡航できることとなりました。 なお、上述のとおり、このABTC制度を運用しているのは、19か国・地域ですが(オーストラリア、ブルネイ、チリ、中国、中国香港、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、パプアニューギニア、ペルー、フィリピン、ロシア、シンガポール、チャイニーズ・タイペイ(台湾)、タイ及びベトナム)、短期滞在(15日又は90日以内の滞在で、日本で報酬を受ける活動をしない場合)であれば、既にビザ取得が免除されている国・地域もあります(注3)。
(注3)上述の19か国・地域のうち、オーストラリア、ブルネイ、チリ、中国香港、韓国、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、シンガポール、チャイニーズ・タイペイ(台湾)及びタイからの短期滞在を目的として来訪される方々については、日本はビザ免除措置をとっています(詳しくは「ビザ免除国・地域」のページをご参照ください)。
(問6)ABTCの有効期間は何年ですか?
(答)交付から3年間です。ただし、その間に旅券の有効期限が切れれば、同時にABTCも失効します。
(問7)有効なABTCを所持している場合は、新しいABTCの交付を申請できますか?
(答)現在有効なABTCを所持されている方は、原則として別のABTCの交付申請を行うことはできません。ただし、所持されているABTCの有効期限の6か月前から新しいABTCの交付申請を行うことができます(旅券の有効期限がABTCの有効期限と同じ場合を除く。)。申請手続は新規交付申請手続と同じですが、新しいABTCは、交付済みのABTCの返納を確認した後の交付となります。

