アジア

第24回ASEAN地域フォーラム(ARF)閣僚会合

平成29年8月7日

英語版 (English)

 8月7日午後,フィリピン・マニラにおいて,第24回ASEAN地域フォーラム(ARF)閣僚会合が開催され,我が国から河野外務大臣が出席しました(議長:アラン・ピーター・カエタノ・フィリピン外務大臣)。

1 今次会合の意義

(1)北朝鮮による累次の弾道ミサイル発射別ウィンドウで開く等の挑発行為や,南シナ海における一方的な現状変更が続く中,地域情勢を中心に,各国外相による率直な意見交換が行われました。河野大臣からは,会合の場において,北朝鮮及び南シナ海情勢に係る日本の立場を発信しました。

(2)また,世界中でサイバー攻撃が多発し,サイバーセキュリティの重要性が一層高まる中,ARFでの枠組みでも,より一層組織的に取り組む必要があるとの観点から,我が国はマレーシア及びシンガポールとともにサイバーセキュリティに関するARF会期間会合の立ち上げを提案し,今次会合において,全会一致で承認されました。

2 地域・国際情勢

(1)北朝鮮

ア 河野大臣から,我が国として,拉致,核,ミサイル等の諸懸案を包括的に解決する方針に変わりない旨述べた上で,7月に2度,ICBM級の弾道ミサイルを発射する等,北朝鮮が,国連安保理決議等に反して核・ミサイル開発を継続し,弾道ミサイル発射を繰り返していることは,国際社会に対する明らかな挑発行為であり,断じて容認できない旨述べるとともに,核実験,弾道ミサイル発射等の地域の緊張を高める行動を自制し,安保理決議(PDF)別ウィンドウで開く等を遵守することを改めて強く求めました。また,拉致問題について,北朝鮮がストックホルム合意を履行し,一日も早く全ての被害者を帰国させるよう強く求めました。

イ これに関連し,ほぼ全ての国から,北朝鮮の核・ミサイル開発は累次の国連安保理決議等に違反するものとして懸念が示されました。なお,北朝鮮からは,従来の北朝鮮独自の主張が述べられました。

(2)南シナ海等

ア 河野大臣から,南シナ海においては,昨年の閣僚会合以降も大規模な拠点構築が継続している点につき深い懸念を示すとともに,武力による威嚇又は武力の行使等によるものを含め,力を背景に現状変更を試みるあらゆる一方的な行動に対して強く反対しました。また,一周年を迎えた比中仲裁判断は,最終的かつ当事国に対して法的拘束力があり,南シナ海における紛争の平和的解決に向けた更なる取組のための有用な基盤であること,また,国際法に基づき,現場における非軍事化及び自制が維持されることを前提に議論が進み,法的拘束力があり,実効的な南シナ海行動規範(COC)が早期に策定されることを期待する旨述べました。

イ これに関連し,多くの国から,国連海洋法条約を含む国際法に従った紛争の平和的解決と自制の重要性,南シナ海行動宣言(DOC)の完全な実施,COCの早期締結の重要性につき発言がありました。

3 ARFへの貢献

(1)ARFは,率直な意見交換を通じ,アジア太平洋地域の安全保障環境の向上に貢献するフォーラムであると同時に,具体的な取組みを通じた信頼醸成を重視するフォーラムです。日本は,2014~2017年に海上安全保障の分野で共同議長を務めており,2017~2020年には,不拡散・軍縮の分野でも共同議長を務めることで,我が国として引き続き様々な分野の取組みに積極的に貢献していく予定です。

(2)今次会合において,河野大臣から,サイバーセキュリティの重要性の高まりも踏まえれば,ARFの枠組みでもより一層組織的に取り組むことが必要であり,マレーシア及びシンガポールとともに,サイバーセキュリティに関する新たな会期間会合の立ち上げを提案する旨述べ,本会合にて了承されました。

(3)多くの国から,ARFは,加盟国同士の信頼醸成を深めるのみならず,テロ,難民,気候変動といった非伝統的な脅威について率直な意見交換を行うに相応しいフォーラムであるとの発言がありました。


このページのトップへ戻る
アジアへ戻る