日本の安全保障政策
黄川田外務大臣政務官の第52回ミュンヘン安全保障会議出席(結果)

平成28年2月17日

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1 概要

(1)2月13日(土曜日)から14日(日曜日)にかけて,黄川田仁志外務大臣政務官は,ドイツ・ミュンヘンにおいて開催された第52回ミュンヘン安全保障会議(会議の日程は2月12日~2月14日)に出席しました。

(2)今回の会議には,ドイツ(シュタインマイヤー外相),米国(ケリー国務長官),英国(ハモンド外相),フランス(ヴァルス首相,ファビウス外相),ロシア(メドベージェフ首相,ラヴロフ外相),EU(モゲリーニ上級代表),NATO(ストルテンベルグ事務総長)等,各国首脳・閣僚を含む計1,000名以上(オブザーバー含む)が参加。テロ対策,難民問題,中東・アフリカ情勢を始めとするグローバルな安全保障問題について幅広い議論が行われました。

2 セッション「中国と国際秩序」概要

(1)黄川田政務官は,13日(土曜日)午後3時(現地時間)より約90分にわたり行われたセッション「中国と国際秩序」に出席しました。このセッションでは,ウン・シンガポール国防大臣,コーカー米上院議員(外交委員会委員長),ラッド元豪首相,傅瑩(フー・イン)中国全人代外事委員会主任委員が登壇し,中国が国際社会で果たすべき役割や,現下の北朝鮮情勢への対応,米中関係等につき,率直な議論が行われました。

(2)席上,傅瑩主任委員は,(ア)米国主導の秩序は現在の新しい課題に対応しきれておらず,中国を初めとする途上国も含む形で,より包摂的な世界秩序を目指していく必要がある,(イ)中国は米国に対し,衝突を避け平和的に物事を進めるための新たな大国関係を提案している,(ウ)(北朝鮮問題についての質問を受け)ミュンヘンで王毅外交部長とケリー国務長官が良い話をしており,安保理決議も早期にまとまることを期待している,(エ)他方,中国国民は,米韓が広い範囲をカバーするTHAADの設置を検討していることに怒りを感じている,等と発言しました。

(3)各パネリストの発言に続き,黄川田政務官より,フロアから挙手の上,日中関係は総じて改善の方向にある旨述べるとともに,南シナ海における中国の大規模な埋立てや拠点構築等について懸念を表明し,G7議長国として海における法の支配を強化していく旨述べました。また,北朝鮮について,安保理決議採択までに多くの時間がかかっている中で国際社会の連携が重要である旨指摘し,我が国は核,ミサイル,拉致等の諸懸案の包括的な解決を目指していく旨表明しました。これに対し傅瑩主任委員は,日本側の指摘に真摯に応じることなく、本来関係のない話題(尖閣諸島の帰属,歴史認識等)への言及に終始しました。右を受けて,黄川田政務官が再度発言し,尖閣諸島に関する我が国の立場等を然るべく説明しました。

3 二国間会談の実施

黄川田政務官は,この機会に,ウクライナのクリムキン外相,ルクセンブルクのアセルボーン外相,モンゴルのプレブスレン外相,エチオピアのテドロス外相等と個別に二国間会談を行い,最近の北朝鮮情勢を含め,グローバルな安全保障上の課題や,二国間関係につき意見交換を行ったところ,各会談の概要は以下のとおりです。

(1)クリムキン・ウクライナ外相(13日(土曜日)10:30~10:55)

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本年1月,日本とウクライナが安保理非常任理事国に就任したことを踏まえ,安保理においても両国の協力を一層強化していくこと,特に,今回の北朝鮮による核実験の実施及び弾道ミサイルの発射について,「更なる重要な措置」を含む決議採択に向け,引き続き緊密に連携していくことで一致。更に,黄川田政務官からは,我が国の対応を説明するとともに,拉致問題の早期解決に向けて理解と協力を期待する旨述べ,クリムキン外相も理解を示しました。
ウクライナ情勢について,黄川田政務官から,我が国はG7議長国としてしっかりと取り組んでいくこと,ウクライナに対し約1,364万ドルの追加支援を決定したこと等を伝達しました。これに対しクリムキン外相から,日本の支援への感謝とともに,日本のG7議長国としてのリーダーシップへの期待表明がありました。

(2)アセルボーン・ルクセンブルク外相(13日(土曜日)11:20~11:45)

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黄川田政務官から,安保理改革の重要性につき説明し,政府間交渉の重責を担うルーカス大使の取組を支持する旨述べたところ,アセルボーン外相から,G4及び日本の立場に対する一貫した支持表明がありました。また黄川田政務官から,日EUEPAの早期妥結への期待を表明するとともに,EUによる福島県産品の輸入規制の更なる撤廃に向けた協力を求めた他,地域情勢についても意見交換を行いました。

(3)プレブスレン・モンゴル外相(13日(土曜日)17:00~17:25)

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北朝鮮による核実験及び弾道ミサイルの発射については,国際社会が断固とした対応をとることが重要であり,両国が協力して取り組むことで一致しました。また,拉致問題について,プレブスレン外相から日本の立場を引き続き支持する旨の発言があり,今後も両国が連携して取り組んでいくことで一致しました。
安保理改革については,プレブスレン外相から,モンゴルは日本の安保理常任理事国入り及びG4の取組を支持している旨改めて表明がありました。更に,日モンゴルEPAを含む二国間関係,その他地域情勢についても意見交換を行いました。

(4)テドロス・エチオピア外相(14日(日曜日)10:55~11:20)

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ハイレベル交流により二国間関係を今後一層進展させていくこと,及びTICADVIの成功に向け両国で緊密に連携していくことで一致しました。さらに,安保理改革についても意見交換を行いました。

4 その他

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14日(日曜日),黄川田政務官は,本会議出席の機会に,ミュンヘン市内にある難民受け入れ施設を視察し,バイエルン州及びミュンヘン市の担当者から,ドイツの難民政策や受け入れ施設の状況等について説明を受けました。

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