外交政策Q&A

国連分担金

平成19年1月

国連改革の議論の中で、国連分担金のあり方を見直すべきという主張があります。先頃、各国の国連分担金の比率の見直しが行われ、日本の分担率は16%台に引き下げられたようですが、分担率はどのようにして決められているのですか。また、政府としてどのような見直しを主張したのですか。

<お答えします>

1.国連分担率の決まり方

(1)まず、各国が支払う国連分担金の比率(分担率)は、3年に一度国連総会で見直すこととなっています。2007年から2009年までの3年間の分担率はほぼ1年間の厳しい交渉を経て2006年12月に決定され、日本の分担率は、19.468%(2004年〜2006年同率)から16.624%(2007年〜2009年同率)に引き下げられることになりました。

(2)国連分担率は、基本的には、加盟国の「支払能力(Capacity to pay)」に応じるものです。各国の経済力(国民総所得(GNI)の世界計に対する各国の比率)を基礎としながら、合意された一定の算出方法に従って、途上国に対して対外債務や1人当たり国民所得に応じた割引措置、更には分担率の上限(シーリング、22%)や下限(フロア、0.001%)の調整等が加えられます。

(3)日本の国連分担率は、1956年の国連加盟時1.97%でしたが、それ以来、日本の経済成長に従い上昇基調をたどり、2000年には20%を超えました。2001年以降、日本の経済困難を反映して分担率は下降し始め、2007年には16%台に下がりました。ただし、依然米国に次いで世界第2位の経済力を持つことから、分担率も第2位の分担率となっています。また、上述の通り、分担率の上限・下限、途上国に対する優遇等のため、日本を始めとした先進国(上限が適用される米国を除く)は、GNI比率で示される経済力に比し割高な分担率を引き受けていますが、これは日本だけが不公平に扱われているものではありません。

(4)日本政府としては、わが国がこれまで国連分担金の支払いを含め、国際の平和と安全、開発等、国連の諸活動に関する加盟国としての義務と責任を誠実に果たしてきたからこそ、国連の中で信頼を得、一定の発言力を確保してきたものと考えています。

2.国連分担率の見直し

(1)2007年以降の分担率の算出方法の見直しが2006年に行われました。政府としては、国連分担率が加盟国の経済実勢に則し、かつ国連における地位及び責任が適切に考慮されるように、より衡平かつ公正なものとなるべきとの考えに基づき、安保理常任理事国にその特別な地位と責任に鑑み最低限の負担を求めるほか、経済規模の大きい低所得国に対する割引の見直しを求める提案を提出するなど、分担率交渉に積極的に参画しました。

(2)2006年の分担率交渉では、各国から14もの提案が提出され、各国の主張や利害が交錯したことから、厳しい交渉となりました。日本を含め各国が提出した見直しのための諸提案は、いずれも加盟国の広範な合意を得ることができず、最終的には算定方式を変更しないことで妥結しました。

(3)日本が提案したような算定方式の見直しは実現しませんでしたが、日本の分担率は最近の経済力を反映して16.624%となり、従来の19.468%に比べ加盟国中最大となる2.844%(ポイント)の引き下げが達成されました。また、主要国との関係においても、これまで日本の負担が英仏中露の安保理4常任理事国の合計を上回っており余りに過大と認識されていましたが、2007年以降は同4カ国の計を下回ることになりました。日本の分担率が大幅に引き下げられ、日本の負担の適正化及び主要国との不均衡改善が図られることになりました。

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