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平成21年1月15日
1月15日(木曜日)午後6時50分より午後9時00分まで、麻生太郎内閣総理大臣は、実務訪問賓客として来日したブライアン・カウエン・アイルランド首相と総理官邸において首脳会談及び夕食会を行ったところ、概要は以下のとおりです。
(1)麻生総理より、カウエン首相及び同行ビジネス代表団の訪日を歓迎し、2007年の外交関係開設50周年以降の両国関係の進展に触れた上で、基本的価値や様々な国際問題での立場を共有するアイルランドとの関係を一層強化していきたい旨述べました。カウエン首相より、今回の御招待に感謝すると共に訪日を通じて両国の経済関係の一層の強化を図りたい、麻生総理におかれても御都合の良い時にアイルランドを訪問していただきたい旨述べました。これに対し、麻生総理は招待に感謝する旨述べました。
(2)両首脳は、これまでの様々な分野における協力の進展に加え、新たに、開発援助分野では主にウガンダの教育分野で協調して援助を進めることに合意しました。また、アイルランドより平和構築分野の専門家を日本に派遣したいとの提案があり、麻生総理は右提案を歓迎しました。
(3)両首脳は、二国間の経済関係について、社会保障協定の早期締結に向け、本年前半に第一回政府間交渉を行うこと及び情報通信技術分野で専門家交流を推進することにつき合意しました。
(4)カウエン首相より、アイルランド産牛肉の日本への輸出解禁に向けた支援が要請され、麻生総理は、引き続き担当部局間で調整させたい旨応答しました。
(1)経済・金融情勢について、両首脳は、経済危機を乗り切るためには各国の内需拡大が必要であることで意見が一致しました。麻生総理からは、日本の経済対策について説明を行い、また、貿易拡大を通じた世界経済の成長を図るため、WTOドーハ・ラウンド交渉の早期妥結と保護主義の抑制に最大限取り組む旨述べました。カウエン首相は、国内における状況を説明し、これまでの高成長での蓄積を生かし、設備投資や教育及び研究開発分野への投資も続けていきたい旨述べました。また、WTO交渉の早期妥結の必要性につき麻生総理と同様の決意を示しました。
(2)気候変動問題について、カウエン首相より、日本が京都議定書のとりまとめにより、各国の共通理解及び協力推進の土壌を作られたことを高く評価している旨述べ、この問題につきEUと日本はパートナーとして取り組んでいくべきである旨述べました。麻生総理は、実効性のある次期枠組み合意に向け、日本は、途上国の「差異化」やセクター別アプローチを通じたグローバルな削減の促進などを提案している旨述べ、両首脳は、今後、本年末のCOP15に向け、気候変動に関する両国間の協力について事務レベルで協議を行っていくことで合意しました。
(3)軍縮不拡散の問題について、カウエン首相は日本が豪州と共同で立ち上げた「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会」を評価し、アイルランドとしての貢献を約束しました。両首脳は、2010年NPT運用会議の成功に向け、意見交換していくことを確認しました。
(1)米新政権について、カウエン首相より、有能な人材を配置しつつあると見ており、あらゆる面で現実的な路線をとるであろう、その意味でアイルランドや日本といった米国の伝統的な友好国との関係を重視するであろう旨述べました。麻生総理からは、新政権における優れた人材配置につき同意し、当面は経済問題への対処に全力を尽くされるものと見ている旨述べました。
(2)麻生総理より、中国及び北朝鮮を巡る情勢につき説明しました。カウエン首相より、日中関係が発展していることは喜ばしい、北朝鮮については拉致問題につき日本の立場に共感し、支持していく、六カ国協議につき速やかな進展を期待する旨述べました。
(3)両首脳は、EUの統合及び拡大について意見交換しました。カウエン首相より、リスボン条約の批准に向け国民の理解を得て良い結果が得られるよう努力していく旨述べました。
(4)麻生総理より、ガザを巡る情勢において、民間人の犠牲者が多数出ていることは極めて遺憾、国連及び関係国による仲介努力を高く評価するが、停戦に向けた交渉が難航していることを懸念しながら見守っており、当事者同士の真剣な対応により持続的な停戦が実現することを期待する旨述べました。カウエン首相から、全く同意見であり、国際社会として一致して対処していくべきである旨述べました。