中東

世界地図 アジア | 北米 | 中南米 | 欧州(NIS諸国を含む) | 大洋州 | 中東 | アフリカ

ジャリリ・イラン国家安全保障最高評議会書記の訪日
(12月20日~24日:概要)

平成21年12月24日

 12月20日から24日まで、我が国の招待により訪日したジャリリ(His Excellency Dr. Saeed JALILI)・イラン国家安全保障最高評議会書記兼同評議会最高指導者名代(Secretary of Supreme National Security Council of the Islamic Republic of Iran, Personal Representative of Supreme Leader in SNSC)は、21日に岡田大臣と会談(会食を含む)を行い、22日に鳩山総理を表敬したところ、協議概要は以下のとおり。なお、ジャリリ書記は、23日に新潟柏崎刈羽原発を、24日には広島平和記念公園をそれぞれ視察した。

1.二国間関係

(1)ジャリリ書記から、イランと日本は友好国であるとしつつ、イランが(2009年9月に)EU3+3に提起した提案パッケージには、政治・安全保障分野、経済分野及び原子力エネルギー等を含む特定分野の3つの分野が協力の柱として盛り込まれており、同パッケージは日本との協力の基盤としても有効であるとの発言があった。

(2)鳩山総理から、伝統的な友好国であるイランとの関係を重視するとし、引き続き同関係を発展させていきたいとしながら、国際場裏での信頼関係が構築されるなど環境が整えば、イランとはエネルギー分野やアフガニスタンの平和と発展等に向けて協力できる可能性がある旨発言。また、岡田大臣からは、イランとのハイレベル政治対話を実のある形で継続させていきたいとした上で、アフガニスタン支援等、協力できる分野は多様であるとしつつ、イランを取り巻く国際情勢により、そうした協力は容易には行えなくなっている旨述べた。

2.地域・国際情勢

(1)核問題

(イ)ジャリリ書記から、核兵器を含む大量破壊兵器はイスラムの教えに反し、絶対に核兵器開発は行わないとし、また、医療目的のテヘラン研究用原子炉の燃料供給に関し、イランは同燃料供給をIAEAに要請し、IAEA等による燃料とイラン製低濃縮ウランの交換の提案を商業的なディールとして基本的に受け入れたが、先方が様々な条件を付して政治問題化し、進まなくなっている旨の説明があった。

(ロ)鳩山総理から、核兵器開発を行わないとの言葉を信じたい旨述べ、累次の安保理決議の遵守やIAEAとの完全協力の重要性を指摘しつつ、行動で示すよう働きかけた。また、イランと欧米諸国との間の不信感の高まりを懸念しており、相互の疑念を解消し、平和に向けて進むのであれば、日本としても役割を果たす用意がある旨述べた。また、岡田大臣からは、核問題を巡る現状を強く懸念する旨述べ、イランが核問題を克服することが最も重要であり、国際社会に受け入れられる解決に至るための決断を求めたいと述べた。

(2)イラン・米関係

 岡田大臣から、オバマ米政権の政策は、イランにとっての機会である、この機会を活かさずに厳しい状況に置かれることは残念であると述べたところ、ジャリリ書記から、オバマ米大統領に対してこそ、機会を逃すべきではないと伝えるべきと発言した。

(3)北朝鮮問題

 岡田大臣から、北朝鮮の核・ミサイル開発は、我が国の安全保障に直結する問題であり、イランと北朝鮮の協力関係に国際社会が強い懸念を有している旨述べたところ、ジャリリ書記から、北朝鮮とイランの核問題は全く異なるとし、イランは北朝鮮の核兵器開発を非難している旨発言。また、先方から、拉致問題は国際的にも解決されるべきものであるとの発言があった。

このページのトップへ戻る
目次へ戻る