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イラン南東部(バム)地震の概要

平成16年4月2日

1.事実関係

(1) イラン時間昨年12月26日早朝5時28分(日本時間26日午前10時58分)過ぎ、イラン南東部ケルマン州のバム市()においてマグニチュード6.3の地震が発生した。
:テヘランからの距離1000km、同州州都ケルマーン市から南方180kmに存在する人口約10万人の都市。)

(2) 被害状況(OCHA(国連人道問題調整事務所)発表等をもとに概数を記載)

総死者数:約43,200人。
医療治療中の者:約15,000人。
罹災者:約75,600人(約14,730家族)
孤児:約2,000人
バム市内を中心として10kmの範囲が被害を受け、旧市街では80-100%、新市街では60%の建物が倒壊した。
著名な観光地である「アルゲ・バム」()はほぼ全壊した。

:ササン朝時代からの城下町。現在残っている遺跡の殆どはサファビー朝のもの。度重なる異民族の侵入により廃墟となった。別名「死の街」。)

(3) なお、現時点では、バム市内の主要部には電気が通っている他、市内の通常電話回線は復旧していないものの、携帯電話の使用は可能である模様。

(4) 邦人が被害にあったとする情報はない。


2.イランの対応(日付は基本的に昨年12月のもの)

(1) イラン政府

(イ) 初動体制として、26日、ケルマン州知事の下にケルマン州災害対策本部が結成され、会議を開催、周辺諸州(シスタン・バルチスタン州及びヤズド州)からの救助捜索のための協力を求めた。多数のヘリコプターが被災地に向かった。

(ロ) テヘラン州緊急対策本部は27日に1000名以上の医師をバムに派遣したと発表。ガリバーフ治安維持軍司令官は、27日までに治安維持軍7000名をバムに投入したと発言。その後、イラン正規軍、革命防衛隊、治安維持軍が世界各国の救援チームと共に被災者を瓦礫の下から救出。

(ハ) 27日午前中に、アーレフ第一副大統領、ラメザンザーデ政府報道官、ラリ内相、ホッラム運輸相、ペゼシュキアン保健相、ジャハンギーリー鉱山工業相といった閣僚他が現地入りした。29日にはハタミ大統領が現地入りし、29日及び30日に現地で緊急閣議を開いた。

(ニ) 30日の閣議終了後、ハタミ大統領は自らが統括する非政府組織を設立し、国内外の援助資金と人員を活用しバムの復興作業にあたる旨発表した。また、行政計画庁は3兆4100億リヤル(約4億2500万ドル)の予算を水道管整備、学校の再建等のインフラ整備に充てる旨決定した。

(2) その他政府要人等の動き

(イ) 29日、ハメネイ最高指導者が現地入りしバム市民に対する演説を行うと共に、現地入りしていた閣僚等と地震に関する会議を行った。

(ロ) 1月1日、ラフサンジャニ公益評議会議長がバム入りし、地震の犠牲者追悼式典に出席。

(ハ) 27日、イラン国会は議員給与の10日分を被災者のために寄付する声明を発表。1月3日午前、キャルビ国会議長は、27名の国会議員並びにハジ教育相などと共にバム入りし、被災地を視察した際、バム市内の米国支援チームのキャンプを視察。


3.我が国の地震災害に対する緊急援助対応

(1) 国際緊急援助隊医療チームの派遣

(内容) 医師4名、看護師7名、医療スタッフ4名他、計23名の現地派遣。

(現状) '03年12月28日に先遣5名、同30日に残り18名が現地着。1月1日午後診療所を開設し本格的な医療活動を開始。連日100名以上の患者に対し診療活動を実施。以後、患者数は増加し、1月6日及び診療最終日の7日には200名を越す患者が診療所に殺到。
一週間の診療期間を通じ、総計1,051名の患者を診察。同8日午後にイラン保健省に医療資機材等を供与し、1月11日に帰国。

(2) 緊急援助物資の供与

(内容) 計約32万米ドル(3,500万円)相当の物資供与。
【内訳】簡易水槽(11)、テント(112)、発電機(65)、毛布(4,000)、ポリタンク(1,824)、コードリール(65)、スリーピングマット(700)等

(現状)
(イ) 自衛隊機による輸送分(1,000万円相当:テント・毛布の半数とマット等)
シンガポールJICA倉庫保管分を2機のC-130輸送機で至近のケルマンに直送(1月1・2日に現地着)。赤新月社倉庫経由でバムに順次輸送。
(ロ) 商用機による輸送分(2,500万円相当[輸送費込]:テント・毛布の半数と水槽、発電機、ポリタンク等)
ロンドンJICA倉庫保管分を'03年12月31日にテヘランへ送付。イラン国軍手配によりバムに順次輸送。

(3) 緊急無償資金協力

(内容) 被災者への緊急的な食糧の配布等を目的として77万米ドル(約8,300万円)を供与済み。
被災者への仮設住宅供与を目的として約1,440万米ドル(約15億5000万円)の供与を決定。


(4) NGO経由の支援

(内容) ジャパン・プラットフォーム傘下の以下の8団体が、政府拠出金及び民間資金の計約260万米ドル(約28,047万円)を活用して救助から復興への支援活動を展開。

(現状)
(イ) JEN:簡易トイレ・シャワールーム設置、衛生キットを配給中(~4月中旬)。
(ロ) ピースウィンズ・ジャパン:テント村を設営し、生活必需品を配給済。仮設校舎の設置が終了し、現在、耐震補強工法の普及活動の実施準備中(~4月中旬)。
(ハ) シャンティ国際ボランティア会:孤児院にて、生活物資配給、施設修復を実施中(~4月中旬)。
(ニ) BHNテレコム支援協議会:通信機器支援に続きFM放送局を開設。今後、バム市役所所有トラックの通信網整備、バム市へハンディートーキー100台及びFMラジオ1500台を寄贈予定(~5月下旬)。
(ホ) 日本国際民間協力会:毛布、衣料品、生活用品の配給を実施。被災民キャンプでのFMラジオの配給中及び第10区で簡易トイレとシャワーを設置中(~4月下旬)。
(ヘ) ワールド・ビジョン・ジャパン:靴・下着類の配給を実施。仮設学校用コンテナの設置予定(~7月下旬)。
(ト) セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン:基礎保健教育、医療施設の修復調査を実施。医療施設用コンテナの設置、保健・医療資器財の供給を実施中(~6月下旬)。
(チ) 日本レスキュー協会:救助犬も活用した救出活動(15年12月28日~30日)


(5) ユネスコ等を通じた文化面での協力

(内容)
(イ) 1月13日(火)、国連が発表した緊急アピールを踏まえ、ユネスコによるバム遺跡救済への取り組みを支援するため、ユネスコ文化遺産保存日本信託基金を通じ、50万ドルを拠出することを決定。今後、日本人専門家の派遣を含め、バム遺跡の保存・修復事業を実施予定。
(ロ) また、二国間の文化無償協力を通じて、1億5000万円を限度とした額の保存・修復関連機材を供与することを検討予定。


(バム遺跡の被害状況)
 バム遺跡「アルゲ・バム(Arg-e-Bam:Bam Citadel)」は、バム市の北東に位置する四方を城壁で囲まれた城塞都市遺跡。今回の地震により、遺跡の80%以上が崩壊、過去32年間にわたり修復活動が実施された部分は全て崩壊。また、イラン文化遺産局バム事務所の倒壊により、これまで蓄積された遺跡に係る記録文書の大半が埋もれた。

(6) その他

  1月8日、UNOCHA(国連人道問題調整官事務所)よりFlash Appealが発出。




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