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欧州中央銀行(ECB)による主要政策金利の引き上げ

平成18年6月9日

欧州中央銀行(ECB)は、8日の政策理事会で、経済及び金融分析から得られた物価安定に対する上方リスクを考慮し、2006年3月から3ヶ月ぶりに主要政策金利を2.50%から0.25%引き上げ、2.75%とする決定を行った。
主要政策金利の変更
  現状 決定後
(6月15日〜)
主要政策金利
(主要リファイナンス・オペ最低入札金利(*)
2.50% 2.75%

(*)ユーロシステム(ECB及びユーロ圏内の中央銀行)が定期的に行う公開市場操作の変動金利入札において金融機関が入札可能な下限金利であり、ECBの金融政策スタンスを反映。

(参考)ECB政策理事会後のトリシェ総裁による記者会見発言概要

1.概要

 ECB政策理事会は、主要政策金利を0.25%引き上げることを決定した。この決定は、経済・金融分析において確認された中期の物価安定に対する上方リスクを反映したもの。今回の決定は、ユーロ圏の長期的な物価上昇期待を物価安定と整合的な水準に固定させることに寄与するものであり、金融政策がユーロ圏の持続的な経済成長と雇用創出に貢献するための必要条件である。主要政策金利は依然として歴史的水準から見て低水準であり、流動性は潤沢であり、金融政策は引き続き緩和的である。政策理事会は物価安定リスクに関する全ての動向を引き続き緊密に監視していく。

2.経済・金融分析

(1)マクロ経済

 最近の全ての主要な経済指標はポジティブである。ユーロ圏の2006年第1四半期の実質GDP成長率は前期比0.6%増であり(2005年第4四半期は同比0.3%増)、予測のとおり再加速している。
 原油高の影響にもかかわらずユーロ圏の成長は順調である。外需に関しては、主要貿易相手国の経済成長は力強く、ユーロ圏の輸出を下支えしており、内需に関しては、設備投資の伸びも継続すると期待され、個人消費も引き続き徐々に力強くなると期待される。

(2)物価

 2006年5月の消費者物価上昇率は2.5%(速報値)であった。これはエネルギー価格の上昇によるものであると考えられる。消費者物価上昇率は今後数か月及び2007年には2%を上回る水準で推移する可能性が高い。労働コストは引き続き抑制的に推移する一方で、過去の石油価格上昇の間接的影響と間接税の引き上げは物価上昇に対して大きな影響をもたらすと予測される。

(3)金融分析

 全体として、ユーロ圏において既に潤沢な流動性が供給されている中での力強い通貨と貸出の増加は、中長期的な物価安定に対するリスクを示している。

【参考】

(グラフ)主要各国政策金利表

(グラフ)ユーロ圏の実質GDP成長率と消費者物価上昇率の推移

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