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国際シンポジウム
「アフリカにおける紛争と平和共存の文化」概要平成13年2月22日
1.シンポジウムの概要(1)2月15日及び16日、当省、(財)日本国際問題研究所の共催により国際シンポジウム「アフリカにおける紛争と平和共存の文化」が開催されました(日本経済新聞社、The Japan Times後援)。
(2)右シンポジウムには、アブバカール前ナイジェリア国家元首、トゥーレ前マリ国家元首、ガンバリ国連事務総長特別顧問、エシー元象牙海岸外務大臣、ユネスコ関係者、NGO代表、研究者など内外から22名の有識者がパネリストとして参加しました。また、15日の専門家会合にはアフリカ研究者、外交団等がオブザーバーとして参加したほか、16日の公開シンポジウムには約150名の聴衆が参加し、活発な質疑応答が行われました。
(3)16日の公開シンポジウムの開会において荒木外務副大臣より挨拶が行われ、(イ)国際社会は、21世紀をアフリカの世紀とすべく紛争問題等アフリカ問題の解決に力を注ぐべきである、(ロ)森総理のアフリカ訪問はわが国のアフリカ重視の外交姿勢の表れであり、その意義は大きい、(ハ)アフリカ問題への取り組みはわが国のグローバル外交を推進する上で重要課題である、(ニ)本シンポジウムは九州・沖縄サミットにおける「紛争予防のためのG8宮崎イニシアティヴ」と第2回アフリカ開発会議(TICADⅡ)東京行動計画のフォローアップの一環でもある旨の指摘を行いました。
(4)シンポジウムの閉会にあたり、野川中東アフリカ局審議官より、右シンポジウムの成果を参考としてアフリカの紛争予防・解決の分野における我が国の具体的な政策行動に結びつける努力をしていきたい旨の締めくくりを行いました。
2.シンポジウムの成果
(1)2日間にわたり、アフリカにおける紛争の予防・解決のための「平和共存の文化」の構築の方途と、右文化構築の担い手としての「市民社会の役割」につき、参加者から忌憚のない意見が出され、広く深い議論が行われました。また、パネリストや一般参加者からは、今次シンポジウムは、ユニークな視点に基づいてアフリカの紛争を捉えたものであり、意義のある、かつタイムリーな企画であり、多くの示唆に富む議論が行われとの評価が寄せられました。
(2)主催者を代表して小和田日本国際問題研究所理事長は、以下の点を強調しました。
- (イ)アフリカの紛争の根本原因は、アフリカ社会の中に内在する問題、国家形成の問題と深く関わっていることが多い。21世紀の世界秩序を考える時、アフリカの問題、とりわけ、アフリカの紛争の問題にどう対応するのかが、今日の国際社会が直面する最大の課題である。
(ロ)真の紛争防止には、正統性を持った国民国家の形成を促す必要があり、そのためには、人々のempowermentによる「市民社会」が開花していかねばならない。
(ハ)アフリカにおける紛争の予防・解決には長期的なアプローチで対処していかねばならない。単なる対症療法ではなく、体質改善の問題を含む原因療法を考える必要がある。
(ニ)アフリカ的共同体の連帯や共存の伝統によって育まれた知恵をうまく活用することができれば、新しい国民国家の建設に成功し、更には、主権国家の枠をも乗り越えた、新しい人間集団の共存のあり方を示すような共同体の実現を目指すことが期待できる。そのような多部族共存の論理と倫理を建設的な方向で推進し、政治思想として開発することができれば、アフリカという地域をグローバル化する今日の国際社会の中で、ユニークな可能性として生かしていくこともできる。
(3)今後、本件フォローアップとして、日本国際問題研究所のホームページにこの報告を掲載するとともに、報告書を刊行する予定です。
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