平成20年4月
スーダンと生け花。ちょっとちぐはぐな気がします。スーダンは花の少ない酷暑の国、そしてダルフール紛争に代表される紛争国としてのイメージがあります。そんなスーダンで、生け花を楽しんでいる人がいるとは、想像しがたいでしょう。しかも、女性のみならず、男性も生け花を楽しんでいるとは。
当地ハルツームでは毎年3月、農業省が主催する恒例の植木・園芸フェスティバルが市内の植物園で開催されます。日本各地でよく開催される植木市と同様に、植木や花を売る店がかなり広い植物園内に並びます。園内には、綿菓子やポップコーンを売る出店やスーダンのピーナツやその他のお菓子、飲み物を売る出店もあり、ちょっとしたお祭り気分です。
こんな楽しい植木・園芸フェスティバルの呼び物の一つが、毎年当国の園芸協会が主催する「生け花コンテスト」です。このコンテストはスーダンで日本文化を紹介する数少ない催し物の一つということもあって、在スーダン大使館も全面的に協力しています。花器類、はさみ、剣山等を貸し出すと共に、入賞者への副賞も提供し、更に、コンテストの審査も担当しています。
本年の「生け花コンテスト」は、3月10日の午後7時半から行われました。コンテスト参加者は20名です。意外なことに、女性と男性の比率は半々です。参加者はそれぞれ思い思いの花を持ち寄って、参加者の家族や友人等約50名の観客、或いは応援団を前に、花を生けました。見事なもので、参加者がそれぞれ15分程度で生けた花は、遠目には立派な「生け花」の様に見えます。しかし近寄ってよく見ると、驚いたことに、大きなジャガイモやタマネギを使ったものがあります。園芸協会によれば、数年前に日本から派遣された生け花講師の講義を受けて、一部の人々の間に生け花が広まったそうです。さて、大使館の厳正な審査により、本年の優勝者は男性の参加者に決まり、園芸協会から大きな優勝トロフィーが贈られました。その後、大使館員と参加者がしばし生け花論議や生け花の前での記念撮影をして、楽しい友好の一夜は終わりました。
コンテストの様子
優勝者へのトロフィー授与