2006年12月
ラオスは、中国、ベトナム、カンボジア、タイ、ミャンマーに囲まれた内陸国です。面積は日本の本州と同等ですが、人口は約560万人と北海道並みであり、過疎国です。
国民の5割強を占めるラオ族は、現在の首都ビエンチャンの約400キロ北のルアンパバ-ンで「ランサン王国」を1353年に建国しました。現在のタイ東北部も含んでいた同王国は次第にタイの属国となったところ、現在でもタイ東北部の住民(タイの人口6千万強のうち約4分の1)は民族的に同系統であり、ラオス人はタイ語(特に東北部の方言)を完全に理解します。貿易、投資の関係もタイが第一位です。
ラオスがタイの東北部と異なる運命を辿ったのは、1893年にフランスがタイから割譲させたのが、メコン河の東部、即ち現在のラオス部分だったからです。その後ラオスは1953年にフランスから完全に独立しましたが、北ベトナムの支援を受ける左派と、米国等の支援を受ける右派・中立派との内戦が続き、1975年に左派が勝利して社会主義国となりました。1986年からは、市場経済化と外資導入をはかり、更に1997年にはASEANに加入しましたが、一人当たりGDPは500ドル弱と低く、貧困削減が最優先課題です。
日本は、ラオスに対する二国間援助の約4割以上を拠出し、政府、国民から大変感謝されていますが、特に、日本の円借款でタイとラオスの国境を流れるメコン河に建設している橋の開通式が、この12月20日に行われます。そこからラオスを4時間ほどで横断してベトナム中部に達する国道も、日本の無償援助で整備済みであり、タイ、ラオス、ベトナムを結ぶ「東西回廊」が完成します。これを契機に、タイやベトナムに進出した日本企業等が、労賃がより安いラオスに関心を持ち、「東西回廊」の中央部に位置するラオスへの投資が増大することが期待されます。
