2006年4月
日印関係は、現在第2の黄金時代を迎えており、05年4月の小泉総理訪印の際、2010年までにインドにおける日本語学習者数を現在の5,500人から3万人に増やすことが合意されるなど、政治・経済のみならず国民交流の分野でも進展が見られます。
10億を超える人口を考えると、3万人の数値目標は低過ぎると思われるかもしれませんが、インドでは特に学校教育での外国語の普及が遅れています。これは、インドが公用語だけで18言語ある多様な社会であり、一般の生徒は、母語、地域の公用語に加えて英語又はヒンディー語を学ぶ必要があることが大きな原因です。しかし、経済発展を続ける中インドでも、外国との交流を強化し、良い就職の機会を与えるものとして外国語教育に積極的な姿勢が見られるようになり、外国語の普及はインド政府にとっても新しい政策課題になったと言えます。
2月28日、日本政府、インド中央・州政府、大学、学校、民間語学学校、IT企業、同窓会などの関係者80名以上が集まって、「全インド日本語教育連絡会」が開催されました。連絡会では、日本語学習のための自律的で効率的なシステムを如何に構築するか白熱した議論が行われ、大学での日本語講座の増設、大学の教育学部等での日本語授業の導入、学校での日本語の需要の喚起、需要に見合う教師数の確保、廉価な教材の確保、学校教育外の日本語学習の取り組みなど検討課題が数多く提起されました。参加した全ての関係者から日本語教育に対する期待と強いコミットメントが得られたのは大きな成果でした。連絡会の1回だけの開催で状況が大きく変わるものではないので、少人数で構成された実行委員会を設置して連絡会での提案をフォローアップしていくことになりました。今後とも日印で息の長い取り組みを行っていく必要があると感じています。

