山中外務大臣政務官は、4月11日から13日の日程でカタールを訪問し、民主主義・自由貿易フォーラムに出席しスピーチを行った(下記2.参照)ほか、政府要人と意見交換したところ、概要と評価以下のとおり。なお、山中政務官のカタール訪問は、国連大学教授として2003年と2004年の2度の実績があるが、政務官としては初めてである。
(1)モーザ首長妃(11日)
山中政務官から、平和構築に係る人材育成に関する自らの取組を紹介。その文脈で両国の大学間協力のあり方等について意見交換を行った。
(2)アティーヤ第二副首相兼エネルギー・工業大臣(12日)
エネルギー分野に加え、文化面や人物交流など様々な分野での交流促進の必要性について意見交換を行った。
(3)その他 山中政務官は、滞在中、教育都市に進出を果たした米ジョージタウン大学を訪問し、アンダーソン学長と会談を行った(11日)。さらに、同日、アル・ジャジーラ衛星放送局を視察し、ファンハル総局長との会談を行った。

(アル・ジャジーラ衛星放送局視察。左端はファンハル総局長)
「Civil Society」は富裕国の贅沢品ではない。必ずしも民主主義のあとに生じるものでもなく、ときに民主主義に先んじて存在することもあり、発展途上地域にこそ必要とされるものである。
サハラ以南の貧困地域において、外務省はWFPと共に給食プログラム実施し、女子生徒の就学率が19ポイントも上昇する等の効果を上げた。仮に「Civil Society」であれば、どのような違った結果を生んでいたであろうか。
民主主義に先んじて「Civil Society」が存在した確証として、我が国の江戸時代にもその事例を見ることができる。これは「信仰」による縛りが主因と考えられ、その意味で日本政府によるパレスチナ支援が、イスラエル側にも信仰を芽生えさせ、平和構築につながるものと期待している。
独連邦銀行前総裁が「ドイツは自らの歴史から断絶されている、唯一安心できるシンボルはマルクのみ」と発言したが、我が国は、民主主義や人権等の普遍的価値について語るのには及び腰であった時代から脱したと確信する。外務省ではアジアのイスラム教国の宗教学校から教師を日本に招聘し、中国の地方教育の現代化を支援する等、我が国の外交はますます価値を高めつつある。これは、我が国にとっても自尊心を育てる観点から重要なことである。
最後に、教育、自尊心、国民間の信頼が大切である旨、重ねて強調したい。これらが「Civil Society」醸成のための要素である。