外務本省

松島みどり外務大臣政務官のジャマイカ、キューバ、メキシコ訪問
(概要)

平成19年5月15日

 松島みどり外務大臣政務官は、4月28日~5月6日の日程でジャマイカ、キューバ、メキシコを訪問したところ、概要以下のとおり。

1.主要日程

(地図)
〈松島みどり外務大臣政務官の日程〉
日付 内容
4月30日(月曜日) シンプソン・ミラー・ジャマイカ首相への表敬
ヒルトン・ジャマイカ外相との会談
JICAボランティア活動現場視察
5月2日(水曜日) ペレス・キューバ外相との会談
カブリサス・キューバ国際経済担当国務相との会談
ロドリゲス・キューバ外務次官との会談
5月4日(金曜日) 連邦上院議会競争力委員会・アジア太平洋外交委員会委員との会談
エスピノサ・メキシコ外相との会談
日墨経済連携協定(EPA)ビジネス環境の整備に関する委員会
レイセギ・メキシコ経済次官との会談

2.ジャマイカにおける要人との意見交換

(1)シンプソン・ミラー首相への表敬

(イ)松島政務官は4月30日午後、昨年3月にジャマイカ初の女性首相として就任したシンプソン・ミラー首相を表敬し、約40分に亘り会談を行った。

(ロ)松島政務官は、シンプソン・ミラー首相が議会での予算審議を翌日に控えた多忙な中で表敬を受けたことにつき謝意を表明し、カリブ諸国のリーダー的存在であるジャマイカと我が国との関係を推進しつつ、日・カリブ関係の促進を図っていく旨伝えた。

(ハ)シンプソン・ミラー首相は、日・ジャマイカ関係は長年に亘って友好関係にあり、これまでの我が国からの様々な経済協力に感謝の意を表明した。また、日本企業によるジャマイカ電力事業への投資につき、ジャマイカ国民の生活向上に寄与し二国間関係の緊密化に繋がるものと確信している旨述べた。

(ニ)また、松島政務官より、北朝鮮による拉致問題について詳しく説明し、協力を要請した。

(ホ)その他、3月から4月にかけてカリブ諸国で開催されたクリケット・ワールドカップや、我が国で毎年開催されているジャマイカの音楽・文化・芸術を紹介する「ワンラブ・ジャマイカ・フェスティバル」などが話題に上った。

(写真)シンプソン・ミラー首相への表敬(ジャマイカ)

シンプソン・ミラー首相への表敬(ジャマイカ)

(2)ヒルトン外相との会談

(イ)松島政務官は4月30日午後、ヒルトン外相と約1時間15分に亘り会談を行った。会談においては、日・ジャマイカ二国間関係、両国の国際場裡における協力及び中南米カリブ地域情勢等について忌憚のない対話が行われた。

(ロ)ヒルトン外相からは、これまでの我が国による経済協力に謝意が表明され、また、日本企業によるジャマイカ電力事業への投資につき歓迎の意が表明された。

(ハ)松島政務官より、北朝鮮による拉致問題について詳しく説明し、協力を要請した。これに対し、ヒルトン外相より、日本国民が被害を受け深い悲しみを受けていることを理解する旨述べるとともに、本件問題について真に解決すべき人権問題である旨の言及があった。

3.キューバにおける訪問概要

(1)ペレス外務大臣との会談

(イ)松島政務官より、(2006年7月に腸内出血のため手術を受けた)フィデル・カストロ議長の順調な回復は喜ばしい旨述べたところ、ペレス外務大臣は、同議長は完全に危機的な状況からは脱し日々回復している旨述べた。

(ロ)ペレス外務大臣は、日本がキューバに対して行っている経済協力への謝意を表明した。

(ハ)松島政務官より、北朝鮮の核開発及び拉致問題について我が国の立場を説明し協力を要請したところ、ペレス外務大臣は、現核保有国も含めて全ての核兵器を廃絶していくべきとのキューバの基本的立場及び拉致問題の解決に向け日本と北朝鮮の二国間で早期に合意がなされる環境が整うことへの期待を表明した。

(写真)ペレス外相との会談(キューバ)

ペレス外相との会談(キューバ)

(2)カブリサス国際経済担当国務大臣との会談

(イ)カブリサス大臣は、近年の二国間貿易の拡大を歓迎するとともに、最近のキューバ経済情勢につき説明した。これに対し、松島政務官は、更なる貿易拡大のためには債務問題の解決が重要である旨応じた。

(ロ)カブリサス国務大臣より、二国間の観光促進を慫慂し、日本人観光客誘致策につき種々の方策を探りたい旨述べたのに対し、松島政務官は双方で知恵を出し合っていきたい旨応じた。

(3)ロドリゲス外務次官との会談

 松島政務官及びロドリゲス外務次官は、日・キューバ経済関係推進のために債務問題を含めて今後二国間で協議しあうことで同意するとともに、国連など多国間の協力枠組みにおける二国間の協力を確認した。また、キューバの人権状況についても取り上げられた。

4.メキシコにおける訪問概要

 今年2度目の訪問となるメキシコにおいては、日墨経済連携協定(日墨EPA)に規定された「ビジネス環境の整備に関する委員会」に日本側共同議長として参加し、日墨二国間の経済関係を一層促進するための意見交換を行うとともに、エスピノサ外相をはじめメキシコ新政権の要人、連邦上院議会・競争力委員会及びアジア太平洋外交委員会委員との間で、日墨関係全般について意見交換し、政治レベルの更なる関係強化を図ることを目的とするものであった。

(1)メキシコ上院競争力委員会及びアジア太平洋外交委員会との朝食会

(イ)松島政務官より、日墨EPAの発効後、両国の貿易・投資は大幅に増加し、今後も増加傾向にある旨述べ、また、昨年秋に牛肉、鶏肉及びオレンジ生果の枠内関税率について合意に至った等の成果について言及した。

(ロ)メキシコ側議員よりは、メキシコの競争力の低下を深刻な問題として受け止めており、エネルギーコストの高さ、インフラ整備不足等がその一因となっているとして、メキシコ政府は競争力強化に向けて努力すべきとの認識を表明した。

(ハ)松島政務官よりは、既に330の日本企業が進出し、メキシコの15万人の雇用創出に役立っている点を指摘しつつ、日本企業の進出、メキシコ企業の双方に資する形で、メキシコの競争力が回復されることを期待する旨述べた。

(ニ)また、松島政務官より、日本企業の投資を促進、日墨経済関係強化に向けて、(a)治安改善、(b)墨米国境付近の通関手続きの改善、(c)知的所有権の保護、(d)国際的基準認証制度の導入、(e)港湾の拡充等インフラの整備、(f)税制面でのインセンティブの付与等におけるメキシコ政府の一層の取り組みを要請した。

(ホ)これに対し、メキシコ側の国会議員より、松島政務官よりの要請事項に留意し、今後検討していきたい旨述べた。また、マンサニージョ港等の港湾の拡充については、メキシコ政府に対し働きかけを行っていく旨述べた。

(2)日墨EPA・ビジネス環境の整備に関する委員会第3回会合

(イ)日本側は、松島外務大臣政務官、墨側は、レイセギ経済省次官が共同議長を務めた。まず、両国の代表から過去の委員会の成果報告がなされた後、治安、知的財産権・基準認証、インフラ整備、税務・通関手続、観光、競争力の強化、中小企業・裾野産業育成の協力、農産品の輸入手続、ワシントン条約確認手続の計9分野にわたって議論がなされた。

(ロ)今回の議論の結果を踏まえ、同委員会は、両国の提起した各問題点について実務的な協議を定期的に行うこと及び次回会合でその実施状況を報告することについて両国政府に勧告した。

(ハ)また、同委員会の後開催された松島政務官とレイセギ経済次官の個別の会談において、レイセギ次官は、特に中小企業・裾野産業育成について日本側の協力への期待を表明した。松島政務官は、まずは、墨米国境地域等の生産現場及び主要な物流インフラの状況を実際に視察し、日墨EPA及びこの委員会の成果を確認したい旨述べた。

(注)ビジネス環境の整備に関する委員会

 日墨EPAの規定により設置された官民会合。2005年4月のEPA発効以降毎年メキシコ市で開催。この委員会においては、日墨両国の民間代表が、両国政府に対して、ビジネス環境の改善を目的とした措置の実施の要求を行う。

(3)エスピノサ外相との会談

(イ)松島政務官より、昨年12月のカルデロン・メキシコ大統領就任式への中川秀直特派大使の出席、本年のソホ・メキシコ経済相、ヒメネス・メキシコ上院アジア太平洋外交委員会委員長の訪日、そして、自分(松島政務官)の今回で2度目の訪墨等、日墨間でハイレベルの交流に活性化の機運がある旨述べ、エスピノサ外相の訪日への期待を表明した。

(ロ)これに対し、エスピノサ外相より、最近の日墨間のハイレベルの交流活性化に満足しており、間断のない対話の実現が両国の重要なステップである旨述べつつ、麻生大臣をメキシコに招待したい旨述べた。

(ハ)松島政務官より、日墨経済連携協定(日墨EPA)の発効後、両国の貿易・投資が大幅に増加(貿易7割、投資3倍)するなど、大成功を収めている旨述べた。

(二)また、松島政務官より、国連等の多国間協力の枠組みにおけるメキシコ側の一層の協力を求めるとともに、北朝鮮の拉致問題の解決が安倍政権の重要課題の一つであるとして、メキシコが国連人権理事会の初代議長を務める点をも踏まえ、この問題の解決に向けて協力を求めた。これに対し、エスピノサ外相は、人権の観点からも同問題を理解する旨応じた。

(ホ)松島政務官より、日本とメキシコは太平洋を挟んだ重要なパートナーであり、近年、日墨間で、政治・経済・文化等の面での交流が進展している点を評価するとともに、昨年の日墨間の直航便の就航を受け、今後、観光面での交流も期待したい旨述べた。

(ヘ)最後に、エスピノサ外相より、日本はメキシコの重要なパートナーであるとして、両国の首脳会談の早期実現への希望表明があったのに対し、松島政務官より、会談実現に向けて努力していきたい旨述べた。

  • (写真)日墨EPA・ビジネス環境の整備に関する委員会(メキシコ)

    日墨EPA・ビジネス環境の
    整備に関する委員会(メキシコ)

  • (写真)エスピノサ外相との会談(メキシコ)

    エスピノサ外相との会談(メキシコ)

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