
金田外務副大臣のコロンビア、モロッコ訪問(概要と評価)
平成18年8月11日
金田勝年外務副大臣は、8月6日から8月10日まで、コロンビアとモロッコを訪問した。コロンビアでは、アルバロ・ウリベ・コロンビア大統領の就任式(8月7日)に特派大使として出席した他、ウリベ大統領(アラウッホ外務大臣同席)、およびサントス副大統領と会談した。また、金田外務副大臣は、クエルボ文化大臣との間で、草の根・人間の安全保障無償資金協力の署名式を実施した。なお、ウリベ大統領、サントス副大統領からは、日・中南米関係に多大な貢献をされた橋本元総理の逝去に関し、哀悼の意を表する発言があった。
また、金田副大臣は、8月9日(水曜日)~10日(木曜日)までモロッコを訪問し、ジェットゥ首相、アズーレイ国王顧問と会談(10日)を行った他、同国滞在中に、エル・アラミ経済総務特命大臣との間で「第二次地方村落妊産婦ケアー改善計画(約9.7億円)」の無償資金協力に関する交換公文(E/N)署名(9日)を行った。それぞれの概要及び今次訪問の評価は以下の通り。
1.概要(コロンビア)
(1)ウリベ大統領への信任状捧呈(8月7日)
- 金田副大臣は、大統領就任式参列に先立ち、ウリベ大統領に対する信任状捧呈を行った。
- ウリベ大統領より、副大臣の大統領就任式への出席及びこれまでの日本の支援に対し謝意を表明、今後更なる二国間関係の緊密化を希望する旨発言。さらに、日本からの貿易投資の拡大に期待を表明するとともに、コロンビアの投資環境の改善に取り組む旨表明。
- 金田副大臣からは、ウリベ大統領再選に対し、祝意を表明し、国内和平及び経済社会の安定への努力への期待を表明した。
(ウリベ大統領への信任状捧呈)
(ウリベ大統領、アラウッホ外相との会談)
(2)ウリベ大統領との会談(アラウッホ外相同席)(8月8日)
- 金田副大臣からは、昨日のウリベ大統領の熱意あふれる就任演説に感動したと述べ、今後ウリベ大統領が強いリーダーシップを発揮することを期待する旨、また、大統領の国内和平に向けた努力が、治安状況や投資環境の改善に寄与し、日・コロンビア間の経済関係が進展することを期待する旨発言。また、昨年4月のウリベ大統領訪日時に小泉総理との間で確認されたとおり、我が国は「平和の定着支援」、「両国経済関係の強化」、「国際場裡における協力」を方針として、引き続きコロンビアとの関係を発展させていきたい旨表明。
- ウリベ大統領からは、これまでの日本の支援は国内和平の分野で貢献してきており、大きな意味を有するとして謝意を表明。我が国からの継続的協力への期待を表明。
- 同席したアラウッホ外相は、コロンビアの治安情勢は改善してきているとの認識を示し、両国間の人的交流をはじめとする経済交流の更なる活発化を目指すため、日本政府の協力を要請。
(3)サントス副大統領との会談(8月7日)
- 金田副大臣より、ウリベ大統領の再選に対し、祝意を伝達。
- 副大臣は、昨年4月のウリベ大統領訪日に触れつつ、我が国は「平和の定着」のための支援を引き続き行っていく旨述べるとともに、両国経済関係拡大のためコロンビア政府による投資環境整備や、治安面での取り組みへの期待を表明、さらに、安保理改革へ向けた取り組みにおける建設的対応を求めた。
- サントス副大統領は、日本の「草の根・人間の安全保障無償資金協力」を通じた小学校建設や地雷被害者等に対する支援に対し謝意を表明した他、紛争被害者支援やコロンビアのAPEC加盟につき日本の協力を得たい旨要請。また、ウリベ第二期政権の政策の方向性として、国内経済の充実、外国投資の積極的誘致をあげ、ウリベ第二期政権を世界経済に乗り出す4年間としたい旨発言。
(4)草の根・人間の安全保障無償資金協力署名式(8月8日)
金田副大臣は、クエルボ文化大臣との間で5件の児童図書館建設に関する草の根・人間の安全保障無償資金協力の贈与契約への署名を行った。クエルボ文化大臣より、我が国支援への謝意が述べられた。
(サントス副大統領との会談)
(草の根・人間の安全保障無償資金協力署名式)
2.概要(モロッコ)
(1)ジェットゥ首相との会談(8月10日)
- 金田副大臣より、昨年のモハメッド6世国王の国賓訪日後、本年度が二国間外交関係樹立50周年の慶節年にあたり、今次訪問が実現した旨紹介し、両国間の関係の更なる発展に努力したい旨述べた。
- また、金田副大臣より、最近の「マラケシュ・アガディール間高速道路建設計画」、「第2次地方村落妊産婦ケア改善計画」等の我が国の対モロッコ経済協力は、モハメッド6世の「人間開発イニシアティブ」にも合致すること、今後もモロッコの改革努力を支援していく考えを述べた。
- これに対し、ジェットゥ首相より、日本は隣国のように大変親近感を感じていること、モロッコが官民挙げて取り組んでいる「人間開発イニシアティブ」に合致した日本の経済協力に対し繰り返し謝意が述べられた。
(2)アズーレイ国王顧問との会談(8月10日)
- 金田副大臣より、昨年11月のモハメッド6世国王の国賓訪日などの両国間の要人往来及び二国間経済関係について言及した。
- これに対し、アズーレイ国王顧問より、日本企業による対モロッコ投資拡大について強い期待が示され、対モロッコ投資拡大に向けた方策等について意見交換を行った。
(ジェットゥ首相との会談)
(アズーレイ国王顧問との会談)
(3)「第2次地方村落妊産婦ケア改善計画」E/N署名式(8月9日)
金田副大臣は、エル・アラミ経済総務特命大臣との間で我が国の無償経済協力案件「第2次地方村落妊産婦ケア改善計画」の交換公文署名式を行った。署名式に先立ち、エル・アラミ経済総務大臣より我が国の支援に対し謝意が述べられるとともに、二国間経済関係強化に向けセミナー開催の可能性等について意見交換を行った。
(無償資金協力E/N署名式)
3.訪問の評価
(1)コロンビア
金田外務副大臣は、ウリベ大統領就任式に特派大使として出席し、ウリベ大統領等と個別会談を行い、平和の定着、経済関係の強化、国際場裡における協力の3分野で、関係を強化するとの方針を再確認することができた。また、ウリベ大統領をはじめ、コロンビア政府関係者からは、学校、図書館建設、紛争被害者支援など、日本の援助に対する感謝が繰り返し表明され、日本の協力に対する高い評価と大きな期待が伺われた。このような援助の一環として、金田副大臣は、クエルボ文化大臣との間で、児童図書館建設への協力の署名式を行ったことは、現地で大きく報道され、日本のコロンビア支援の姿勢を広く示すことができた。
(2)モロッコ
金田副大臣は、ジェットゥ首相、アズーレイ国王顧問と会談し、両国間の良好な友好協力関係を再確認するとともに、日・モロッコ外交関係樹立50周年を踏まえて、今後の関係強化の方策について協議することができた。
また、無償資金協力案件「第2次地方村落妊産婦ケア改善計画」交換公文署名式では、多数のプレスが集まる中、金田副大臣自らが署名を行うことで、我が国のプレゼンスを広くアピールし、良好な対日感情の増進に寄与することができた。