麻生総理大臣

日ベトナム首脳会談(概要)

平成20年11月21日

 11月21日15時から約45分間、APEC首脳会議に出席するためペルーを訪問中の麻生総理は、チエット・ベトナム国家主席との間で、日ベトナム首脳会談を行ったところ、概要は以下のとおりです(先方:チエン国家主席主任、ミン筆頭外務次官、クー商工次官他、当方:松本内閣官房副長官他同席)。

1.二国間関係総論

 双方は、外交関係樹立35周年を迎えあらゆる分野において両国間の交流が一層活発化していることを高く評価しつつ、2006年に首脳間で合意した「戦略的パートナーシップ」構築に向け、両国関係を引き続き強化・拡大していくことで一致しました。

 先方より、麻生総理の訪越の招待があったのに対し、麻生総理より、招待に謝意を表しつつ、都合がつけば訪越することを検討したい旨述べました。

2.日ベトナム経済連携協定

 双方は、本年9月末に、日ベトナム経済連携協定交渉が大筋合意に至ったことを受け、なるべく早期に協定に署名できるよう引き続き協力していくことで一致しました。

3.対ベトナム政府開発援助(ODA)

 ODAについては、チエット国家主席より、日本のODAはベトナムの経済発展や貧困撲滅に大きく役立っており、ベトナム国民は皆感謝している、パシフィック・コンサルタンツ・インターナショナル(PCI)贈収賄事件については、ベトナム側は断固として汚職に取り組んでいく決意であること、捜査の中で不正が明らかになれば厳正に処罰する方針であること、また、早急に有効な再発防止策を策定し、実施していきたいとの発言がありました。

 これに対し、麻生総理より、日本は今まで最大の援助国としてベトナムの発展を支援してきた、PCI贈収賄事件については遺憾である、対ベトナムODAへの信頼を取り戻すよう、ベトナムにおいて速やかに関係者の処分が行われ、実効性のある不正防止策が実施されることを期待する旨述べました。

4.国際金融・経済危機

 麻生総理より、現下の国際金融・経済危機に関し、日本としては今後、アジア諸国の実体経済に深刻な影響が及ばないよう、アジア諸国の経済成長を後押しする貢献策を検討中である、この関係で、鹿取ASEAN担当大使及び豊田内閣官房参与を、総理特使としてベトナムに派遣する予定である旨伝えました。

 チエット国家主席からは、ベトナムはまだ発展途上にあり世界的な経済危機の影響を受けやすいので、日本に積極的に支援してほしい、麻生総理のリーダーシップを期待するとの発言がありました。

5.日メコン地域協力

 麻生総理より、日本はメコン地域における物流円滑化への支援を始め、貿易・投資の活発化に向けた協力を実施している旨述べました。チエット国家主席からは、そのような支援を高く評価するとの発言がありました。

6.国連安全保障理事会における協力

 双方は、来年は共に国連安保理非常任理事国であることから、緊密に協力していくことで一致しました。

7.北朝鮮人権決議

 麻生総理より、拉致問題を抱える我が国は、北朝鮮人権状況決議の国連総会での採択を非常に重視しており、12月に行われる国連総会本会議での採決に際し、ベトナムの協力を期待したい旨述べました。これに対しチエット国家主席より、拉致問題に対する日本国民の痛みとその問題の深刻さは十分認識しており、真剣に検討したい旨述べました。

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