1月17日(日曜日)17時30分~20時30分まで、飯倉公館において、日越協力委員会第3回会合の第1セッション及び外相間ワーキング・ディナーが開催されたところ、概要は以下のとおり。
1.日越協力委員会第3回会合第1セッション
(共同議長:岡田大臣及びキエム・ベトナム副首相兼外相。外務省の他、国交省、経産省、環境省、農水省他から関係者が出席。)
(1)二国間関係・総論
- (イ)岡田大臣より、キエム副首相を日本にお迎えして本会合を開催できうれしく思う、両国は戦略的パートナーであり、協力を推進していきたい旨述べた。これに対しキエム副首相より、訪日して本会合に出席することをうれしく思う、本年はベトナムがASEAN議長国、日本がAPEC主催国であり、関係強化のため努力したい旨述べた。
- (ロ)キエム副首相より、鳩山総理及び岡田大臣ができるだけ早い時期にベトナムを訪問するよう招待があった。これに対し岡田大臣より、ASEAN関連会議の時期等を含め、訪問を検討したい旨述べた。
(2)経済
- (イ)貿易・投資:
キエム副首相より、2009年の二国間の貿易額が世界金融危機の影響もあって減少している、また日本の対越投資額は現在第4位だが、ぜひ最大の対越投資国になって欲しい旨述べた。これに対し岡田大臣より、日本の投資は経済・金融危機の影響により一時的に減少しているだけであり、今後増加 すると考える旨述べた。 - (ロ)日越経済連携協定(日越EPA):
両大臣は、昨年10月に効力を生じた日越EPAの円滑な実施のために互いに協力していくことで一致した。その際、人の移動(看護師・介護福祉士)について、キエム副首相から、詳細は明18日の第2セッションで説明するが、岡田大臣の関心を得たい旨発言があった。 - (ハ)市場経済地位・経済構造に関する協議フォーラム:
岡田大臣より、市場経済地位・経済構造に関する協議フォーラムの初会合が明18日開催されることは 喜ばしい、有意義な協議が行われることを期待する旨述べ、キエム副首相より、本件開催に関する日本の積極性を評価する旨述べた。 - (ニ)原子力:
岡田大臣より、ベトナムの原子力導入について、日本は技術力も実績もあるので、官民あげて協力したいと考えている、また、二国間原子力協定締結のため、核不拡散、原子力安全及び核セキュリティに関する国際条約の早期締結を期待する旨述べた。これに対しキエム副首相より、日本側の提案を歓迎 し、ベトナムによる原子力の平和利用を強調するとともに、この分野の殆どの条約に参加している等説明があった。
(3)経済協力
両大臣の間で、ズン首相3案件(ホアラック・ハイテクパーク、南北高速道路、南北高速鉄道)を含めた最近の経済協力に関するやりとりがあった。そのうち、高速鉄道については、岡田大臣より、安全な高速鉄道の運営や十分な経済効果を得るなど、種々の課題を乗り越える方策を模索するため、調査団を派遣する方向で検討している旨述べ、キエム副首相は日本の意向を感謝・評価する旨述べた。また、岡田大臣より、適切な金融政策・財政政策運営とODA汚職防止策の着実な実施をお願いしたい旨述べ、キエム副首相兼外相より、日本のODA及び3案件につき日本が引き続き重視していることにつき感謝するとともに、ODA汚職防止について、国内で対策を講じているとして詳細な説明があった。
(4)交流の拡大
岡田大臣より、日メコン首脳会議で取り上げた、今後3年間で約3万人をメコン地域から日本に招へいする考えに言及の上、ベトナムからの人の受入れを重視しており、今後人的交流を拡大したい旨述べた。これに対しキエム副首相より歓迎の表明があった。
(5)環境・気候変動
岡田大臣より、気候変動問題は人類の未来がかかった重要な問題であり、各国が力を合わせなければ解決しない、日ベトナム間でCOP16に向けて協力したい旨述べた。これに対しキエム副首相より、ベトナムは気候変動の影響を最も受ける国の一つであり、両国間で協力したい、メコン・デルタは海水の逆流による被害を受けており、かかる観点から日メコン首脳会議で立ち上げに合意した「グリーン・メコンに向けた10年」イニシアティブに期待している旨述べ、詳細を詰 めていくことで一致した。
2.外相間ワーキング・ディナー
(1)地域・国際場裡における協力
- (イ)日メコン、ASEAN・ARF(ベトナムが本年議長国)、APEC(日本が本年議長国)などの各種フォーラムでの日越間の協力および連携強化で一致した。
- (ロ)岡田大臣より、日本の安保理常任理事国入りの方針は政権交代後も不変であるとして、引き続きベトナムよりの支持を要請したのに対し、キエム副首相より、ベトナムとしても安保理改革の方針および日本の常任理事国入りを支持している旨の再確認があった。
(2)地域情勢
- (イ)北朝鮮に関し、岡田大臣より、六者会合の再開および各国による(越も採択に参加した)安保理決議第1874号の履行が重要等述べたのに対し、キエム副首相より、越は核実験の全面的禁止を支持しており、また、ASEAN議長国として、北朝鮮が開放政策を進めるよう、北朝鮮とも話を行っていると述べた。
- (ロ)ミャンマーに関し、キエム副首相より、同問題はASEAN内部でも重要な問題であり、今月13~14日にベトナムで開催されたASEAN外相会議においても、各国外相よりミャンマー側に対し、本年予定されている総選挙は、ミャンマーにとってもチャンスであり、自由で公正な選挙となることを期待する、この機会に米国を始めとする大国との対話を開始すべきといった話をしている旨述べた。これに対し岡田大臣より、ハワイにおける日米外相会談及び本17日午前の日ミャンマー外相会談の内容を紹介し、問題解決に向けたASEAN議長国としてのベトナムの役割に期待する旨述べた。
(3)核軍縮・不拡散
岡田大臣より、本年は核セキュリティ・サミットやNPT運用検討会議が予定される節目の年であり、関係諸国の歩み寄りに向けベトナム側の協力を求めたのに対し、キエム副首相より、これらの会合で実質的な成果があがるよう努力・協力したい旨述べた。


